吉田直のレビュー一覧
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こちらはRage Against the Moons・RAMシリーズ。短編連作です。つながっていないものもありますが、つながってないようで実は段々ROM並みのスケールで話が進んでたりするのもいくつかあります。
長編のほうのReborn on the Mars・ROMシリーズから3年くらい前だったかな?
あわせて読むと尚楽しい!ってやつです。同時進行で読みつつ読み返しつつ〜が一番キャラの性格や深い話を知れてよいかも。長いシリーズものによくある、外伝出しまくって印税稼ごうという魂胆のものではなく、2シリーズを同時に書いてところどころ、少しずつ真相が明らかになっていくというもの。プロットなど設定が緻密でなけりゃできないことですよね。このシリーズにしか出ていないキャラなども居て、それがまた濃ゆ〜いメンバーで楽しいです。
私は「ユーグの復讐」シリーズが好きでした。ヤン・ファン・メーレンという名前が何故か頭から離れないのですが、警視総監だったかの彼の子供と、ユーグを捕まえにきたトレスとの会話が印象的だったからでしょうか?
1巻ではアストとアベルの出逢いと合同任務(?)というレアな、短編らしいお話があったような。ツンデレそのものでしたねアスラン嬢。 -
Posted by ブクログ
ROMシリーズ最終巻。7巻「極光の牙」を読めなかったのが本当に残念です。
カインによって頭を吹っ飛ばされてしまったアベル、エステルが悲しんでいると何だかよく知らない内にトレスのお薬で復活してしまいます。よく分かんないけどよかったね!
ワーズワース博士のDNA鑑定などによりエステルは王位継承者に確定、即メアリは暗殺計画を開始。この辺りメアリがどんな風に刺客を放っていたのか、読みながら複雑なところ。メアリはブリジット11世に孫として認めてもらいたかった、母の身分が低かったために云々〜というところが心に影を落とさせた、とか、そこから腹違いというだけで正統な王女になるエステルへの憎しみとか、やむにやまれぬではないですがまぁそれは思っちゃうよね……なところが多く、共通点があるわけでもないのに共感してしまいました。暗殺を予期した王太子がエステルを預けたとか入れ替え作戦とか、簡単な話ではあるのですが文章の華麗さにやはり感動。
この巻の最後でエステルはおばあちゃんの跡を継いで戴冠しますが、還俗するとアベル=ヴァチカンとの繋がりは希薄になってもちろん一緒に旅をすることなんかできないし、この後はアベルだけで物語が進むのかなー??と不思議に思いました。アベルが主人公だけどエステルも準主役ヒロイン、というキャラ関係だったと把握していたので、少々戸惑いが。
アベルに残された課題はカインとの最終決戦だけ?のような気がするのですが、ここらでいつもいいトコ取りのトレス君の活躍を期待していたかと思います、この続きがあるならば。
巻の終わりに向かうにつれて読みきるのが惜しくなって、思わずページをめくる手が鈍くなりました。即位式にワーズワース博士達が来てくれている場面も微笑ましかったですが、エステルの部屋の換気扇?からアベルがのそのそ入ってくるところも彼らしくてファインプレー!と喜びました。窓から入ってくる光を受けて向かい合う二人の挿絵が綺麗すぎました。
想像を超えるほどのありったけの感動を頂いて、改めて吉田直先生には心からの感謝とともにご冥福を心からお祈りします。これだけ惜しまれ愛される作品を書ける才というものは望んでも手に入るものではないという確信があるので、作者冥利につきるといえばそうですが、もう続きは出ないのだと思うと、貪るように読んだこのシリーズの質がいかに高いかを噛み締められました。 -
Posted by ブクログ
ついにきました王国アルビオン(イギリス)編! エステル即位までのお話。6巻までの二作で前後編かな?
初登場の血縁上の姉・メアリがきびきびしていて格好良いなーと思いきやいきなりエステル暗殺の危機。
地下に住む吸血鬼の居住地(イースト・エンドだったかな?)に逃げこむアレッサンドロとうさぎの組み合わせが和みました。それからキエフ公、怖すぎです。まずビジュアルで威嚇しています。なのに仕込み杖とか格好良すぎです。
そしてついに薔薇十字団本格始動。カインが頑張ってます! ディートリッヒやケンプファーも頑張ってます! ケンプファーの描写についてはよくもまぁここまでキレイに書けるなぁと辟易。優雅さとか艶美な感じとかどうすればこんな風に書けるのかと文章ガン見してしまいます。
この巻から王族絡みのお話になるので、王国記のような要素も入ってきて面白かったです。いつの時代も王族はドロドロなんですかねー。 -
Posted by ブクログ
ドキッ☆吸血鬼だらけのツァラ・メトセルート潜入!〜ラドゥはまだ死んでなかったんだよ編〜
です。副題は『アウグスタはアウグストゥス=尊厳者の女性形ですからー!』で。
この巻で超キーパーソンみたいな感じに書かれているアウグスタ・ヴラディカは残念ながら私あまりヒットしなかったのですが(残念!)、アスタローシェ・アスランが大好きなので出てきてくれてよかったー! 『戯言シリーズ』の哀川さんばりの存在感とド派手さを秘めた方です。
そして女帝暗殺を企てたスレイマン!(スレイマン1世だー!!)動機を語るところはもう全身ガタガタきました。どこまで震えさせたら気がすむんだと。人の信仰だとか、その対象への絶対的信頼への根拠とか、そんなところをもろに突いてくるような独白で、読んでると瞳孔が開いてくんじゃないかと。(笑)
極めつけはラドゥですねーこの子どうしてこんなに浮かばれないの……! 或る意味アベルよりも不幸な星の下に生まれてしまった子だと思います。ディートに思うように弄ばれて動かされて、「それでも心はまだ生きている」っていうところが……! あああああー。