遠藤徹のレビュー一覧
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「姉飼」で日本ホラー小説大賞を受賞した遠藤徹さんの短編集。
全5編を収録していますが、どれも耽美かつグロテスクで、嗜虐・被虐に塗れた物語ばかりです。
「姉飼」もそうですが、遠藤さんの書く物語は世界観が独特で、残酷かつ享楽的な独自の雰囲気を味わえます。
気に入った2編だけ軽く紹介。
『カデンツァ』
妻から「IH炊飯器との子どもができた」と告白された男。有機物と無機物との恋愛の果ての物語。その愛の果てには何があるのか。
サイコホラーでもありますが、一風変わった恋愛モノとしても楽しく(?)読めました。
『桃色遊戯』
色っぽいものを想像しそうなタイトルに反した、おぞましい形での世界の終末の話。
全身がぞわぞわするような、気色の悪さを味わえます。俯瞰で見る分に桃色の世界はきっと映像的には綺麗な気がしますし、好きは好きなんですけど本当に気持ち悪かったので人にお勧めはし辛いですね……。
世界の終わりに一杯飲むなら……私は日本酒、かな……。
この本が好きだったら受賞作の方もぜひ読んでほしい。縁日で串刺しにされて売られる「姉」と「姉」に魅せられた男の話。
→『姉飼』(角川ホラー文庫)/遠藤徹 -
Posted by ブクログ
ネタバレスポーツ雑誌 NUMBER Doに連載されたランを題材にした短編小説を集めたアンソロジー。
ランナーではなく、ランを題材にしているってのがポイント。王道に走る楽しみを描いた小説だけではなく、走ることがイヤになる小説、走らされる小説等各種色が揃っている。出来もマチマチで、トータルで評価すると凡作ってことになってしまうなぁ。アンソロジーはそこが難しい。
好きな作品は
「パン買ってこい」中田永一
「ホープ・ソング」王城夕紀
「桜の並木の満開の下」遠藤徹
どれも結局はちゃんとランに目覚める人の話だった。
読み手によって好みは絶対分かれるだろうなぁ。 -
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「走る」をテーマに14人の作家が競作。
日々のランニングのモチベーションが上がるような疾走感あふれる作品が収録してあるのかと思いつつ手に取りましたが、そこは実力派の先生方。凡人の思い通りにはいきません。思わず膝を打ち、唸ってしまうような「走る」小説が並び、裏切られました(喜)
14本どれもが個性的で、未知の作家さんとの出会いも。もちろん、苦手な話もありましたが、それも出会いです。
お気に入りは「パン、買ってこい」(中田永一)、「桜の並木の満開の下」(遠藤徹)、「誰にだって言いぶんはある」(桜井鈴茂)
人生の半分は現実ではないと彼は思う。
なぜならば精神が摂取するものの半分以上が、現実ではないからだ。(「リスタート」恒川光太郎) -
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読書録「戦争大臣1」3
著者 遠藤徹
出版 角川ホラー文庫
p133より引用
“ いたるところでパニックが起こった。デ
マに操られて暴動や差別が拡大し、身の危険
を感じた富裕層は厳重に武装したうえで、高
い塀に囲われた特別居留地へと避難した。”
目次から抜粋引用
“アキレス腱
悪い噂
バケモノ狩り
犠牲祭
脱走者”
苦境を押し付けられた国の復讐を描いた、
ダークファンタジー。
壇上にて、若者が声高らかに演説する。
多くの人々から称えられるその若者に対し、
一人だけその言葉を止めようとする若者がい
た…。
上記の引用は、ある国から始まった伝染病
について書かれた一節。
まあ起こりうるであろう話ですね、核シェル
ターを個人で持っているような人達は、こう
いう行動に出そうな気がします。偏見でしょ
うか?
暴力表現が多いので、好き嫌いがはっきり
と出る作品ではないでしょうか。
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Posted by ブクログ
【本の内容】
さぞ、いい声で鳴くんだろうねぇ、君の姉は―。
蚊吸豚による、村の繁栄を祝う脂祭りの夜。
小学生の僕は縁日で、からだを串刺しにされ、伸び放題の髪と爪を振り回しながら凶暴にうめき叫ぶ「姉」を見る。
どうにかして、「姉」を手に入れたい…。
僕は烈しい執着にとりつかれてゆく。
「選考委員への挑戦か!?」と、選考会で物議を醸した日本ホラー小説大賞受賞作「姉飼」はじめ四篇を収録した、カルトホラーの怪作短篇集。
[ 目次 ]
[ POP ]
人間の妄想の底知れなさに打たれます。
どうやったらこんなすさまじい小説が生まれるのでしょうか。
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ] -
Posted by ブクログ
ホラーとは言っても、背筋が寒くなるとか不安感じゃなくて、なんか不気味で、もやもや〜っとした読後感。
グロとは言っても、暴力的というより内臓系グロ。いずれにしろ、そういうのが苦手な方は注意が必要です。
生首の弁当箱、人間と家電の恋愛(擬人化じゃなくて本当に家電)、ダニに冒されていく世界。。。
他の作品群の設定が突飛すぎて、肝心の表題作があまり印象に残らなかったのが残念。
文体とか世界観は好きなので、『姉飼』も読んでみたいと思います。
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ところで表題作に出てくる『たてきない』ってどういう意味なんでしょうかね?辞書に載ってなかったもので。。。
恥ずかしい、とか申し訳ない、みたいな感じかな? -
Posted by ブクログ
「姉飼」は気持ち悪いのは分かるが、これがホラー小説大賞というのは何故?と思う。気持ち悪かっただけ。最後のオチというか事件も予想のつくもので驚きは無い。
むしろ他の三作の方が良かった。「キューブ・ガールズ」は変態ちっくな男の願望みたいな話だし、「ジャングル・ジム」は擬人化したジャングル・ジムが恋する事により、一変、残酷な事をするようになる話で大槻ケンジが書いてもおかしくない話だ。筋肉少女帯の大ファンというのがよく分かる。私も筋少のファンだから、基本的にはこーいうのは好きだ。最後の「妹の島」は「姉飼」よりもっと気持ち悪い。だが、長編にしても面白い話で、著者のその後の活躍を予言していたような作品だと思う。
ああ面白かったって感じじゃないけど、読んだこと自体は得した気分にさせてくれた短編集。でも、文庫版より単行本の表紙の方がインパクトはあったな。 -
Posted by ブクログ
さぞ、いい声で鳴くんだろうねぇ、君の姉は―。蚊吸豚による、村の繁栄を祝う脂祭りの夜。小学生の僕は縁日で、からだを串刺しにされ、伸び放題の髪と爪を振り回しながら凶暴にうめき叫ぶ「姉」を見る。どうにかして、「姉」を手に入れたい…。僕は烈しい執着にとりつかれてゆく。「選考委員への挑戦か!?」と、選考会で物議を醸した日本ホラー小説大賞受賞作「姉飼」はじめ四篇を収録した、カルトホラーの怪作短篇集。
いや、摩訶不思議な世界でした姉飼。個人的に好きでしたその発想と物語が。最後のオチは如何なものかと思いましたが。
他のどの作品もとても個性的で面白かったかな。
『キューブ・ガールズ』さて、彼女の妄想?欠落?真実?
『ジャングル・ジム』訳もわからずだが、引き込まれた。
『妹の島』もっと煮詰めれば面白そうな話だった。