谷川流のレビュー一覧
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購入済み
この作品は日常ありき!
新作が出ると聞いてから前作をもう一度読み直し、きっちり楽しんで、今作は物語が進展するわけではない日常編。
珍しく古泉生き生き回。ただ今回はS O S団同士の絡みが濃いわけでなく、
面白いし一気に読んでしまったけど、どこか物足りなさも感じるような〜。
また続きが出るならもちろん買います。待ちますとも -
購入済み
涼宮ハルヒの憂鬱
10年以上ぶりに読みました。
当時読んだときは中学生で、深夜アニメが大流行していて夢中になったのを覚えています。
大人になってからなんとなくライトノベルを読まなくなり、新作が出たこともあって電子書籍で全巻購入しました。面白く感じるか不安に思いながら読み始めましたが、気づいたら読み終わっていました。
男子高校生の一人称ということもあって、読んでいて少し恥ずかしさを感じるような表現もありますが、名作はいつの時代も名作だと思わせる、魅力的なキャラクターとストーリーです。 -
Posted by ブクログ
「あてずっぽナンバーズ」
初出は『いとうのいぢ画集 ハルヒ百花』の短編で、初読み。
SOS団がお正月に初詣に出かけるというなんてことのない日常の話で、いかにも画集のおまけという感じ。
「七不思議オーバータイム」
初出は『ザ・スニーカーLEGEND』の短編で、こちらは雑誌で読んだことがあった。
ハルヒが北高の七不思議を探しているらしいという情報を得たSOS団の面々は、ハルヒが奇抜な七不思議を思いついてそれを具現化してしまうことないように、あらかじめ用意しておくことにした。
こちらもハルヒをめぐるメインストーリーとは関わりはなく、またハルヒのいない時間の話なのでこのシリーズらしさは感じられなかった。
でも個人的にはあほらしくてちょっと好き。
「鶴屋さんの挑戦」
書下ろしの中編。
冒頭、ミステリの技法やルールについて談義しているところに、鶴屋さんからの挑戦が届く。
これから送る文章にどんな謎が隠されているのか解き明かせ、というもの。
わざわざルールに触れていたりタイトルに「挑戦」とつけているぐらいなので、ミステリとしての出来はなかなか。
また、「七不思議オーバータイム」からの新キャラクターであるミステリ研部員のTが登場したり、鶴屋さんの新たな一面も見えたりするエピソードになっている。
ただ、やはりメインストーリーが進むわけではないので、何年も待たされて用意されたのが本作となるとやや物足りない。
むしろハルヒを全然知らない人がミステリとして読む方がウケがよさそう。
一応過去のエピソードを引っ張り出してきて今後の展開を示唆するような描写もあり作者はまだ書く気はあるようなので、そちらに期待しておこう。 -
Posted by ブクログ
9年ぶりとなる涼宮ハルヒシリーズの最新刊。
『なんせ今日は新年が始まってまだ三日しか経っていないわけで、北半球が春への準備体操をし始めるにはまだ多くの日数が必要だろう』
初っ端のキョンのこの独特の言い回しだけで、もう懐かしくてたまらなかった。
収録作品は3編。
「あてずっぽナンバーズ」は涼宮ハルヒが団長を務めるSOS団の初詣を描いた日常回。読みどころは、ハルヒとキョンの甘酸っぱいような、そうでもないような二人きりのとあるやり取り。ここは挿絵が特に良かった。思わずにやつきながら読んでしまうところ……
「七不思議オーバータイム」は、SOS団が自分たちの通う高校の怪談を創作する話。
ハルヒの特殊能力というのは、本人が「こうあってほしい」となかば無意識的に願ったことが実現してしまうというもの。そのハルヒが七不思議に興味を示していると知ったSOS団は、もし本当に起こっても現実に害を及ぼさない七不思議を創作することになるのだが……
現実に起こったとしても問題のない怪談とは何か。色々な理屈をあーだこーだ言いつつ、七不思議を創り上げていくSOS団のやり取りが楽しい話。ハルヒが満足する、現実に害のない怪談は何か、というのが段々エスカレートしていって、読んでいて「これでいいのか?」と思いつつも、それはそれでまた面白く読めました。
「鶴屋さんの挑戦」は300ページほどのボリューム。旅行中だというSOS団と何かと縁の深い鶴屋さんから届いたメール。それは旅先で面白い事件に遭遇したというもの。『最後のほうに問題を出すから、皆の衆には回答をお願いするよ』という鶴屋さんからの挑戦の言葉に、ハルヒはがぜん色めき立つ。
本格ミステリ好きにはなんともたまらない話でした。本編の前フリとして話される、SOS団の古泉と長門、そしてこの巻から登場するミステリ研のTのミステリ談話からして、素人置いてけぼりの濃さ(笑)
クイーンやカーの好きなミステリから始まり、後期クイーン問題をめぐるあれこれ。本格ミステリの様式美の一つ〈読者への挑戦状〉に込められた意味。それを国内外、様々な本格ミステリ作家の著作を引用しつつ解説していく。本格ミステリを多少は読んでいる自分としては、古泉のミステリ談義も興味深く読めました。
そして、本編となる鶴屋さんからの挑戦メール。この手のトリックは、衝撃と一種の感動まで覚えたものから、スッキリしないもの、憤懣やるかたないものまでこれまで色々読んできましたが「鶴屋さんからの挑戦」が一番、フラットな目で読めた気がします。
作中作というメタ的な構成になっているから、個人的に多少アンフェアと思っても「まあ、作中作だし」と一歩引いた目で見れたのが良かったのかもしれない。そうやって読むと「この文章の書き方は何を隠しているのか」とSOS団と同じ視点で、また一種のゲーム感覚で鶴屋さんからの挑戦を楽しめたように思います。
そして鶴屋さんの挑戦はメールだけにとどまらず、現実世界にも仕掛けられていて……。この盛り込み具合も読んでいて楽しかった。
作者である谷川流さんのあとがきにも書かれているけれど、『一度やってみたかったことを全部まとめてやってみました』というのが、読んでいて伝わってくる。本格ミステリとは何か。そして小説や物語とは何か。はたまた涼宮ハルヒとは何なのか。メタ的な問いかけも多数含んだ挑戦的で実験的な、ある意味本編に負けず劣らず、濃い一編だったと思います。
時系列的には、「七不思議オーバータイム」「鶴屋さんの挑戦」は、『涼宮ハルヒの驚愕』より後の話みたいで、9年越しに『驚愕』のその後に言及されたのもシリーズを読んでいた身としては、うれしかった。ここからシリーズ再始動なのか、また眠りについてしまうのかはあれですが……。
それでもハルヒやキョンたちにこうして会えたのは、昔の友人に久しぶりに出会ったような、懐かしさと嬉しさを伴うものでした。前作からかなり間が空いていたので、作品の雰囲気にスッとなじめるか、疑問でもありましたが、やっぱりハルヒもSOS団も好きなんだなあ、ということが再認識できました。
あとがきでは京都アニメーションの事件についても少し触れられています。ハルヒなくして京都アニメーションは語れないし、その逆もまたしかりだと思います。単に「このアニメがすごい」を超えて、「このアニメ会社がすごい」とまでなったのは、ハルヒと京都アニメーションというタッグだったからに違いありません。
個人的に劇場版『涼宮ハルヒの消失』の出来は忘れられない。テレビアニメシリーズの全体的に明るい雰囲気から一線を画した冬の寒々しい描写や表現が、キョンの心情とマッチし、そしてなにより話の山場での、キョンのモノローグの演出は素晴らしいの一言に尽きる。
『私はあなた方を忘れない。
私はあなた方が為したことを忘れない。
前二行に賛同いただける方は主語の部分を複数形にして読んでください』
事件のことについては、京都アニメーションに関連する作品に触れるたびに、たぶん思い出されると思います。でも谷川流さんの言葉を読んで、京都アニメーションの一ファンとしては、悲しい事件の記憶だけでなく素晴らしい作品たちのことも心に刻み、そして作品の素晴らしさを、こうして誰かに伝えられたらなあ、と強く思いました。 -
購入済み
良い、最高とは言えない。
あとがきで、「また」と作者が書いているので、次作も期待して良いんだろう。そこが最大の良い点だ。とは言っても、10年とか、平気で待たされるかも知れないが。推理ものは読むのに頭を使うので、あんまり好きじゃ無いのだが、サービス十分の文章で面白かった。買って損は無い、と思う。