孫崎享のレビュー一覧

  • 日米開戦へのスパイ――東條英機とゾルゲ事件

    Posted by ブクログ

    ゾルゲ事件が近衛内閣倒閣の政治闘争に利用され、東条内閣が組閣された。だが、なぜそこまでして総理になりたかったのか(あくまでも著者の言い分によるが)。なんとしても米英と戦う必要があったのか(勝ち目の無い戦争と分かっていながら)。とすれば、陰謀論と言われるのも承知で言えば、東条もまた(たぶん省部には複数名存在したと推測する)コミンテルンのスパイだった。そう考えると納得がいかないか。

    0
    2018年01月20日
  • 日本の「情報と外交」

    Posted by ブクログ

    元外務官僚の体験に基づく、インテリジェンスの鉄則と日本への提言。

    インテリジェンスは、行動のための情報であるとして、米国のリーダーシップが低下し、中国の台頭が著しいこれからの時代こそ、独自の政策と、それを支える情報機関が必要であるとの言は、その通りであり、米国では大統領が米国第一主義を標榜し、環境、経済分野での存在感を後退させ、一方であらゆる分野で強力な存在感をしめす中国があるという今日、本書を読むことにはなお意義があるのではないか。

    0
    2018年04月13日
  • 日米開戦の正体 なぜ真珠湾攻撃という道を歩んだのか

    Posted by ブクログ

    わりと長かった。
    第2次世界大戦。太平洋戦争。日中戦争に至るまでの
    日露戦争からの政治や軍部、マスコミの詳細な
    動き(歴史)が語られています。多分、物事の見方は
    ある一方からに偏っているかもしれませんが
    ここまで詳しく語られているものは初めて読んだ
    気がします。
    第1次世界大戦・対華21カ条・満州事変・三国同盟・満州国設立・連盟脱退・真珠湾
    それぞれのポイントで引き返す道はあって、それを
    なぜ選択できなかったか。。
    今の日本の状況と重なる部分が多くあるような気が
    どうしてもします。

    0
    2015年07月18日
  • 「戦後再発見」双書1 戦後史の正体

    Posted by ブクログ

    日本の戦後史はアメリカとの関係を見ればわかるというもの。アメリカによる影響がいかに大きいかが記載されている。
    アメリカは外交戦略を持っており、それが変わることによって大きな影響を受ける日本という構造。

    2018/11/15
    安保条約はアメリカぎ望むだけの軍隊を望む場所に望む期間だけ駐留させる権利。
    植民地化するために少数派を支援するのはセオリー。
    ニクソンの訪中は佐藤首相の繊維密約の報復。

    0
    2014年09月09日
  • 日本の「情報と外交」

    Posted by ブクログ

    著者が外務省勤務時代に感じた、日本のインテリジェンスが抱える問題や力不足を、ニクソン・ショックや湾岸戦争など各時代の背景を交えつつ語っていく。

    やや難しい内容でとっつきにくかった。
    それでも、情報に基づいて政策が立案されていくべきものを、日本においては日米同盟ありきの政策が先に来て、それを支援する情報のみが選別されていく、さらには誤った政策が露見した場合でも、担当部署の人間の責任は曖昧にされていく、という件は面白かった。

    著者がリベラル、かつ脱米国主義であることを念頭に起きつつ読んだが、国益という軸が定まらず、国家としての自立がなされていない以上、インテリジェンスという部署自体が必要とされない、という論も納得させられた。

    外交の話だけに限らず、とかく関心のない話題、不利な情報は過小評価してしまう傾向があるので気をつけたい。

    0
    2014年04月26日
  • 日本を疑うニュースの論点

    Posted by ブクログ

    沖縄・原発・T・安倍政権等について孫崎享氏のような言論人の発する情報が少しでも一般庶民が取得できることを願う。

    0
    2014年01月15日
  • 不愉快な現実 中国の大国化、米国の戦略転換

    Posted by ブクログ

    中国の台頭、アメリカとの二極化はわかるがアジア共同体というのは少し違和感あり。EUの現状を見ると緩やかな統合も場合によっては危機的状況を脱出できない。むしろ今の日本が経済力を再生し大国とのバランスゲームを演じるほうを志向したくなる。

    0
    2013年10月19日
  • 不愉快な現実 中国の大国化、米国の戦略転換

    Posted by ブクログ

    主張のブレ無さが逆に気になるというか、中国農村部、チベットの状況を聞いて何故そこまで信頼を寄せられるのか。
    自分が実際に係ったところに近くなるほど近視眼的になるのはよくある現象。
    アメリカが首位を脅かされる恐怖で、80年代の日本にしたように中国に噛み付くのを期待して待つしかないのか。

    0
    2013年10月03日
  • 日本の国境問題 ──尖閣・竹島・北方領土

    Posted by ブクログ

    この本の記述を鵜呑みにすれば、論戦、証拠合戦になっても分が悪いように感じる。1946.1.29GHQ訓令が曲者。材料が本当にこれだけなのなら、現状維持はよく頑張っている方に思える。
    良薬が口に苦いのはしょうがないのだが、苦いだけで効かないのは困る。

    0
    2013年10月02日
  • 日米同盟の正体 迷走する安全保障

    Posted by ブクログ

    著者の来歴からして、ちょっと外務省を持ち上げすぎ(今の外務省は別ね)という気もするが、国際社会の中で日本が取りうる方向の一つとして本書は意義があると思う。本書を全面肯定するのでなく、こういった見方も含めもっと広範囲な視点・選択の中から物事を決めていくべきなんだろうな。

    0
    2013年08月17日
  • 日本の「情報と外交」

    Posted by ブクログ

    インテリジェンス関連の本として手に取りましたが、あまり刺激には
    なりませんでした。 過去の事象を振り返る形の記述が多く具体的では
    あるものの総括としてどうだったのか についてはあまりまとまっていないように感じました。 タイトルが大きかっただけに著者の本の中では
    期待を下回る出来だと思います。 

    0
    2013年07月13日
  • 「戦後再発見」双書1 戦後史の正体

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    なぜ日本がこんなにアメリカ重視になったかを、いろいろな史実を通じて解説した本。なるほどと思う一方、ちょっと偏っている様な気もしたり、納得できる部分もあったり。

    0
    2016年06月28日
  • カナダの教訓 超大国に屈しない外交

    Posted by ブクログ

    カナダ。
    悪いイメージはない。というか何も知らないだけかも。

    首相が誰かわからないし、ましてやアメリカとどのような外交をしてきたかなど全く知らなかった。

    勉強になった。

    0
    2013年04月19日
  • 日本の国境問題 ──尖閣・竹島・北方領土

    Posted by ブクログ

    元外交官の筆者が、世界で見てきた国境問題について、そして日本の抱える領土問題について、アメリカと日本の協力体制として考えられることなど、最新の状況についてまとめている。
    我が国は、第二次世界大戦敗戦後、領土に対し毅然とした主張をしないことで、ゆるやかに国土にたいする権利を失ってきた。
    その上辺だけを踏襲した、先の民主党政権によって、さらに我が国は国境問題について主権を放棄していることを内外に知らしめた。
    安倍総理は、国内に対する勇ましい発言を繰り返すだけではなく、周辺の海賊国家に対し理性的に、論理的に正しく、我が国の権利を主張し、また、場合によっては国際司法裁判所を活用し、国連の精神に則って、わが国土の主権を回復しなければならない。

    0
    2013年04月01日
  • 日本の国境問題 ──尖閣・竹島・北方領土

    Posted by ブクログ

    事実に基づいて領土問題についてどのように向き合うべきか書かれており非常に興味深かった。この人に賛成するかどうかは別として領土問題とか実際よくわからんって人は読むといい。個人の感想としては領土問題を考える上では裏に隠された意図を見極める必要があるなぁと思った。正当性をいかに主張するかよりも向こうが手を出せない状況を作り出すのが大事なのかなぁと。

    0
    2013年02月28日
  • 日本の国境問題 ──尖閣・竹島・北方領土

    Posted by ブクログ

    日本と中国、韓国、ロシアとの間にある国境問題について、元外務官僚の著者が解説。特に尖閣諸島問題については、「歴史的にあえて棚上げにしてきた」ということを強調し、棚上げにし続けるメリットを唱える。また、領土問題に背景にはアメリカの望む「極東の不安定⇒米国プレゼンスの安定」があると解説する。

    0
    2013年02月23日
  • 日本の国境問題 ──尖閣・竹島・北方領土

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    尖閣は歴史的には誰も住んでおらず琉球で領有を主張した事もない。台湾所属とする資料の方が多い。戦後から所属が決着していない。

    北方四島は、ポツダム宣言・サンフランシスコ条約で基本的に主権外とされている。正確には「竹島、千島列島、歯舞群島、色丹島を除く四主要島・対馬・琉球が日本の範囲」とされている。択捉、国後が名前では上げられていないが、古くから南千島と呼ばれており、上記で名を上げられていないと主張するのは難しい。

    竹島はポツダム宣言で日本領外とされているが、サンフランシスコ条約では明確に記載されていない。

    つまり上記全て明確に日本領だなんて言えたものでは無い係争中のものだ。


    ・米国にとって日本の米軍基地全体は極めて重要である。米軍は海外米軍基地の価値を計る指標にPRV(property replacement value、財産代替価値)を使っているが、この指標に基づけば、日本の基地は全世界の約30%である。さらに米軍基地の受入国の基地支援では日本の基地は全NATO諸国の1.6倍、全世界の50%にものぼっている。普天間基地は在日米軍基地全体の1/20にも満たない。1/20がうまくいかなくて、残りの19/20をおかしくすることは、米国は絶対できない。

    ・尖閣諸島は安保条約の対象になる。しかし、安保条約第5条は「各締約国は、日本国の施政の下にある領域における、いずれか一方に対する武力攻撃が、自国の平和及び安全を危うくするものであることを認め、自国の憲法上の規定及び手続きに従って共通の危険に対処するように行動することを宣言する」としている。
    米国憲法上の規定では大統領が軍最高司令官で、戦争の際にはできる限り議会の承諾を得るようにする、となっている。
    つまり、自動的に米軍が尖閣を守るために出動するとは限らない。

    0
    2013年02月21日
  • 不愉快な現実 中国の大国化、米国の戦略転換

    Posted by ブクログ

    元々ドイツの文化圏だったアルザス・ロレーヌ地方はドイツ、フランス間で長年領土紛争が行われて来たが第二次大戦後の後その原因となった資源石炭、鉄鋼を共同管理する欧州石炭鉄鋼共同体を作り後にEUへと発展した。日本も大国化する中国との付き合い方でお互いの利益となるような体制を作ると言うのが本書の主張のようだ。

    前半では日米関係、日中関係、中米関係に関する分析がなされている。
    冷戦下でアメリカの方針として対ロシアの防御線として日本の復興を後押ししたアメリカは80年代以降は経済的な脅威として日本を捉え逆に弱体化をはかる。それが銀行のBIS規制で当時世界の銀行の内ベスト10に7行あったのがBIS規制がもとで置いて行かれたと言う。しかしこれは元々資産バブルで膨らんだ価値だったので過大評価されていただけだったと思うのだが・・・とは言え日米貿易戦争でアメリカが日本を脅威として捉えていたのは事実。

    現在のアメリカがアジアで最も重視しているのは日本ではなくて中国であり、中国が強くなりすぎないように日本を対抗させると言うのがアメリカでは一つの常識的な考え方だと言う。まあそれは有るかもね、筆者も書いてるがリチャード・アーミテージ、マイケル・グリーン、ジョセフ・ナイは日米同盟強化路線で裏には軍産複合体がいて日本にF−35なんかを売りつけようとしていると。一方金融、産業を代表するグループは中国との関係を重視し、またG2米中が国際問題を協議、解決すると言うことを目標とする勢力も有る。(個人的にはGゼロ説に1票w)筆者は日米関係強化路線にはむしろ反対の立場のようだが多くの日本人の感覚としては日米関係の強化は対中関係でアメリカのパワーを当てにしていると言うことだとの理解で日米関係さえ安泰なら何もかも大丈夫と言うほどのんきな人はあまり以内と思うのだが。

    中国と尖閣で軍事対立が起こったらどうなるかについても中国軍事力が部分的には日本を圧倒し、米軍は日本が前にたたない限り全面にはたたない。中国のミサイルは日本の米軍基地を破壊する能力が有る。などなど列挙しているがさすがに米軍基地が攻撃されたらアメリカは反撃すると思うよ。尖閣諸島の帰属についてアメリカはノーコメントなのは事実なのですがやや意図的にミスリードしているように見える。

    尖閣諸島が中国領であると言う根拠をいくつか示しているが、同様に尖閣諸島が日本領であると中国が認めた根拠もいくつかあるのにそちらには全く触れていない。北方4島についても日本が放棄した根拠のみを述べロシアが条約に参加していない部分は触れていないなど、相手方の見方はこうだという説明をするのはいいとしてもかなり一方的な主張に見える。

    他にも中国は2002年にアセアンとの間で南シナ海の行動宣言で「現在占領されていない島や岩礁上への居住などの行為を控え、領有権争いを紛糾、拡大させる行為を自制する」の項目が有ることを元に中国は武力的な解決を行わないだろうとしているが、元々島を勝手に占領したのは中国でこの宣言はある意味やっちゃったのは仕方ないがもうしません、だから取り返しにくるなと言ってる様な物なのでそう素直に信じられないと言うのが普通の感覚だと思う。

    紛争を避けて経済的にお互いに利益のある関係を作りましょうと言う主張は理解できるのだが、やったもん勝ちの中国の行為を責めずに日本政府の対応のみを問題視し平和的な解決をしましょうと言ってもねえ。最後は中国をどれだけ信用できるかと言う話になるし、それこそ中国人だってそれほど中国政府を信用していない。まあ経済的な結びつきを強くすることからですかね、EUの例に習うのであれば。

    0
    2013年02月19日
  • カナダの教訓 超大国に屈しない外交

    Posted by ブクログ

    集団を集団が説得する場合、、ほぼpoliticalになるんだなぁというのが正直な感想。今回は「アメリカ‐カナダ」の関係ですが、、某通信業界も某鉄道業界も基本、今回の相似系です。。物事を動かすにはUnder water/Undergroundでの動きが全てですね。「謀攻篇(戦わずして勝つ)」そのままですね。

    0
    2013年02月12日
  • 日本の「情報と外交」

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    一番恐ろしいことは自分にとって都合の悪い情報をシャットアウトすることだ。
    ソ連、イラン、イラクなどで情報の最前線にいた氏の「回顧録」としての情報・外交論。
    尖閣諸島問題に絡む中国との戦闘を想定した「日本勝利」論を、当時対米開戦に向かった軍部が陥った考えと重ね合わせています。
    外交・政治の場にかかわらず、日本においてはしばしば空気が重大な決定を下す。時と場合によって空気を読む事が美徳とされることに異論はありませんが、踏み込んだ議論なしに結論されることで責任の所在があやふやになります。
    誰がいいと言ったわけでもない決定に対し、疑問を抱きながらも行動に入ってしまう。
    一度決定したことを覆すことは困難であり、一貫性を保とうとするがゆえに自分にとって都合の悪い情報をシャットアウトしてしまう。

    2004年に提示された9.11委員会報告からの抜粋が興味深いです。
    ―「知るべき人へ」情報システムは「共有」情報システムにとってかわられなければならない。―
    一部のトップにだけ情報を上げ、意思決定を行うのではなく、組織全体で情報を共有し、多方面からチェックを行い組織を運営する。
    トップが必ずしも正しい判断を行うわけではない、という考えが根底にあるのようですが、トップダウンでの組織運営が基本思想である米国においてこの示唆は革命的です。
    通常現場担当者に適用するナレッジマネジメントをトップに対して適用するということでしょうか。
    ただ、実際の運用にあたっては組織全体の束ね方、各サブ組織への権限の委譲などいろいろと困難がありそうです。どのような運用にするのか、もう少し調べてみたいですね。

    日本では現在日本版NSC創設が大きな話題となっています。
    安倍新政権がどのような安全保障体制を組んでいくのか、非常に気になるところです。

    0
    2013年06月09日