孫崎享のレビュー一覧
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日米同盟の実態を理解することができる。
【概要】
●第1章 戦略思考に弱い日本
第2章 21世紀の真珠湾攻撃
第3章 米国の新戦略と変わる日米関係
第4章 日本外交の変質
第5章 イラク戦争はなぜ継続されたか
第6章 米国の新たな戦い
第7章 21世紀の核戦略
第8章 日本の進むべき道
【感想】
●現在の日米関係を見れば、この本の内容は合わない部分があるかもしれない。しかしながら、日米同盟の原理となるところは変わらない。
●このことからも、本書は、今後の安全保障を考えるにあたって参考になる点が多い。
●また本書は、平和ボケから目を覚まさせるのにもよい本だと思う。
●日本は、過 -
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¨忘れ去られた戦争¨と言われる朝鮮戦争。なぜ起こったか、日本の関与について等の歴史を振り返りつつ現在の朝鮮半島情勢を語る一冊。
「〇〇の正体」の著作で日本の外交の秘密を次々に暴く筆者の最新作は朝鮮戦争について。日本ではあまり知られていない戦争であるが敗戦からの日本の復興とその後現在まで続く朝鮮半島情勢を知るに朝鮮戦争の欠かせないだろう。
本書は日本の敗戦つまり朝鮮戦争総督府の解体、朝鮮人による自治国、幻の「朝鮮人民共和国」、それをつぶすソ連とアメリカ、中国それぞれの立場から半島の分断に至る道を詳述。信託統治領から分割占領に変わるまで。大国の思惑と誤算により戦争に発展、国際政治は実に興味深い -
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孫崎享(1943年~)氏は、駐ウズベキスタン大使、外務省国際情報局局長、駐イラン大使、防衛大学校人文社会科学群学群長などを歴任した、元外交官、評論家。一般向けの著書も多数。
著者は本書について、「北方領土、尖閣諸島、竹島について、日本の帰属を考えるに際して、どうしても知っておいて欲しい事実を伝えることを主眼とした。少なくともこの本を読まれ、「そんな事実があったのか」と思われることは間違いない。その意味でこの本は領土問題を扱った本としては大変新鮮な本である。」といい、それぞれの国境問題についての歴史的背景、それぞれの立場・主張などを様々な角度から説明している。
そして、最終章では、国家目標のうち -
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戦後史の正体、とあるが内容は大戦後の日米関係の歴史に特化している。新聞では報道されない情報がいかに多いか、新聞で知ったことが全て正しいと信じることがいかに危険か、を知らされることとなった。
戦後の首相が「自主派」と「対米追随派」に大きく分けられる。自主派はアメリカの言いなりにはならない、ということだが、自主派の首相はことごとく短命で終わっている。あの手この手で首相の座を引きずりおろされることになる。福田康夫氏、鳩山由紀夫氏もマスコミのイメージは悪いが、自主派であった。
最後に著者は「米国の対日政策は常に米国の利益が中心にある」と述べているが、当たり前でありながら非常に考えさせられることである。 -
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国外から見ると、なぜ日本の右派が親米という屈折した構図になっているか理解しにくいようです。
しかし日本人の多くは、それが屈折してるとの認識すら持ってないのが現状でしょう。
本書は米国からの圧力を軸に戦後史を紐解いたものですが、こういう視点でまとめられたものは少ないのでとても面白く読みました。
米国が悪いなんて言っても始まりません。国家というのはそういうものだからです。それなら日本は日本の国益を追求してくれる勢力が国の舵取りをしているか。残念ながら、この国で長期政権を実現した為政者は押しなべて対米従属派で、小泉総理以降その傾向はますます顕著になっています。
冷戦期のように、米国に追従してさ -
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外務省で情報分野を中心に勤務し、駐ウズベキスタン大使、国際情報局長、駐イラン大使を歴任した孫崎享氏が、情報分野をいかに考えるかというテーマを持ちながら執筆した回顧録で、2009年に出版された『情報と外交』を改題したものである。
著者はまず、外交政策の立案において最も必要とされるのは「外部環境の把握」と「自己の能力の把握」で、この二つについていかに客観的で正確な情報を入手するかが極めて重要であるにもかかわらず、日本の外交においては、戦前も戦後も一貫して、「何がしたいか」という願望が先行して、外部環境の客観的な把握に失敗し続けてきたという。そして、近年の最大の外交問題のひとつである尖閣列島をめぐる -
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●読むキッカケ
・本屋で同著者の本を読み、それなりに正しいことを述べてる感を感じたため
・今後到来する未来を先読みしたい欲求があったため
●メモ
・直近でも、アメリカに対して反対の姿勢を持った権力者たちがいたという事実
ーそして、それは儚くももろく押しつぶされてきたという事実
ー結局民主的に打破するしか無い現状のシステムを考えた時、
愚かな大衆化している日本に立ち直る可能性を見出すのは難しい気がする
・歴史の細部を知る必要は無いが、8割を構成する大きな流れ、大局的な見方を手に入れたいな
ー恐らく、歴史は武力・闘争の積み重ねであって、覇権国・覇権者を中心としたそのせめぎあいを観るの -
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数年前位から自分で始めた企画ですが、年度が改まって8月の終戦記念日を迎えるまでに、先の戦争について解説された本を読もうを思っています。
この本は、以前に読んで私にとっては「目からウロコ」であった、「戦後史の正体」を書かれた孫崎氏によって書かれたものです。日米開戦=真珠湾攻撃になぜ踏み切ることになったのかについて解説されています。
私がこの本から得た結論は、株式市場がいくら好調のように見えても、ある程度を超えたところから上昇することが宿命となって無理をするために、いずれバブルが弾けなければならない、という自然法則に従ったためと思いました。どこかで弾ける運命にあったのだと思いました。
本の中