孫崎享のレビュー一覧

  • 日米同盟の正体 迷走する安全保障
    [ 内容 ]
    アメリカ一辺倒では国益を損なう大きな理由。
    インテリジェンスのプロだからこそ書けた、日本の外交と安全保障の「危機」。

    [ 目次 ]
    第1章 戦略思考に弱い日本
    第2章 二一世紀の真珠湾攻撃
    第3章 米国の新戦略と変わる日米関係
    第4章 日本外交の変質
    第5章 イラク戦争はなぜ継続され...続きを読む
  • 日米同盟の正体 迷走する安全保障
    日米安保~日米同盟へ
    私は本当になにも知らなかったのだと、改めて気づかされました。

    歴史が好きで、鎌倉時代から明治前までのものは多種多様な文献を読んだり、神社・仏閣を訪ね廻ったりしてきましたが、こと近代史のこととなると「プツン」と本を読もうという気力がなくなっていたり、史跡を訪ねようともあまり思い...続きを読む
  • 朝鮮戦争の正体――なぜ戦争協力の全貌は隠されたのか
    米国では忘れ去られた戦争とも呼ばれる朝鮮戦争。日本も公的に参加していたが、その事実すら多くの日本人には知られていない。そんな朝鮮戦争とは何だったのかをまとめた本。朝鮮戦争は米軍が常に戦う軍隊となり、軍産複合体が米国を動かすきっかけとなった。金日成も李承晩も外国が外国から連れてきた人間で、どちらも真に...続きを読む
  • 「戦後再発見」双書1 戦後史の正体
    戦後の日本外交は、米国に対する「追随」路線と「自主」路線のせめぎあいだった、とする観点で戦後史を整理した本です。

    ただ、これも米国が世界の警察官として君臨していた時代背景が前提であり、最近のアフガニスタン撤退やウクライナ情勢等を見るに、米国の世界に対する関与は変化しているし、常に成功しているわけで...続きを読む
  • 日米開戦の正体 なぜ真珠湾攻撃という道を歩んだのか
    資料のピックアップに恣意的なものを感じるけど、日米開戦に向かって、軍・政・官それぞれの考えが紹介される。もちろんいろんな意見があったわけで、当然ながら誰もアメリカに勝てるとは考えていなかった。
    それでも開戦した。残念ながら形式として国民の総意で。それだけ日本は、民主国家としては不出来だった。天皇主権...続きを読む
  • 日本国の正体 「異国の眼」で見た真実の歴史
    自分の実力の過大評価。根拠の曖昧なまま他国を見下すマウンティング。愛国が声高に唱えられるとき、それはパトリオティズムなのかナショナリズムなのか、それが問題だ。
  • 「戦後再発見」双書1 戦後史の正体
    政治寄りの内容。

    アメリカに従わざるを得ず、不平等でありながらも強く指摘することが出来ない日本。反対に、守ってもらっている恩恵もある。
    建前上、アメリカに楯突いても日本に力が無いので上手く従順さを見せる必要はあるが、内部では国力をつけ、本当の意味でアメリカと肩を並べられるだけの外交力は必要。
    その...続きを読む
  • 日本の「情報と外交」
    【ノート】
    ・「正直言うと、どんな美味しい酒より、この(ウォッカで)ただれる感覚が一番良かったと思う(P67)」

    ・現代では、少しの手間で入手できる情報により、情報マフィア予備軍ぐらいの情報を得ることができる。「『フォーリン・アフェアーズ』を読むことは、米国国務省政策企画部マフィアの準構成員レベル...続きを読む
  • 独立の思考
    【由来】


    【期待したもの】

    ※「それは何か」を意識する、つまり、とりあえずの速読用か、テーマに関連していて、何を掴みたいのか、などを明確にする習慣を身につける訓練。

    【要約】


    【ノート】
  • 日本の国境問題 ──尖閣・竹島・北方領土
    「日本の領土問題」に引き続き読んでみた。同じ問題について複数の人からの意見を聞くと理解が早まる。保坂氏・東郷氏の日本の領土問題と比べると、圧倒的に本書の方がわかりやすかった。

    「国際情報局長時代、…ドイツ議会外交委員長は次のように助言をしてくれた。
     『戦後、我々はフランスとの確執を克服した。その...続きを読む
  • 日米開戦へのスパイ――東條英機とゾルゲ事件
    ゾルゲ事件が近衛内閣倒閣の政治闘争に利用され、東条内閣が組閣された。だが、なぜそこまでして総理になりたかったのか(あくまでも著者の言い分によるが)。なんとしても米英と戦う必要があったのか(勝ち目の無い戦争と分かっていながら)。とすれば、陰謀論と言われるのも承知で言えば、東条もまた(たぶん省部には複数...続きを読む
  • 日本の「情報と外交」
    元外務官僚の体験に基づく、インテリジェンスの鉄則と日本への提言。

    インテリジェンスは、行動のための情報であるとして、米国のリーダーシップが低下し、中国の台頭が著しいこれからの時代こそ、独自の政策と、それを支える情報機関が必要であるとの言は、その通りであり、米国では大統領が米国第一主義を標榜し、環境...続きを読む
  • 日米開戦の正体 なぜ真珠湾攻撃という道を歩んだのか
    わりと長かった。
    第2次世界大戦。太平洋戦争。日中戦争に至るまでの
    日露戦争からの政治や軍部、マスコミの詳細な
    動き(歴史)が語られています。多分、物事の見方は
    ある一方からに偏っているかもしれませんが
    ここまで詳しく語られているものは初めて読んだ
    気がします。
    第1次世界大戦・対華21カ条・満州事...続きを読む
  • 「戦後再発見」双書1 戦後史の正体
    日本の戦後史はアメリカとの関係を見ればわかるというもの。アメリカによる影響がいかに大きいかが記載されている。
    アメリカは外交戦略を持っており、それが変わることによって大きな影響を受ける日本という構造。

    2018/11/15
    安保条約はアメリカぎ望むだけの軍隊を望む場所に望む期間だけ駐留させる権利。...続きを読む
  • 日本の「情報と外交」
    著者が外務省勤務時代に感じた、日本のインテリジェンスが抱える問題や力不足を、ニクソン・ショックや湾岸戦争など各時代の背景を交えつつ語っていく。

    やや難しい内容でとっつきにくかった。
    それでも、情報に基づいて政策が立案されていくべきものを、日本においては日米同盟ありきの政策が先に来て、それを支援する...続きを読む
  • 日本を疑うニュースの論点
    沖縄・原発・T・安倍政権等について孫崎享氏のような言論人の発する情報が少しでも一般庶民が取得できることを願う。
  • 不愉快な現実 中国の大国化、米国の戦略転換
    中国の台頭、アメリカとの二極化はわかるがアジア共同体というのは少し違和感あり。EUの現状を見ると緩やかな統合も場合によっては危機的状況を脱出できない。むしろ今の日本が経済力を再生し大国とのバランスゲームを演じるほうを志向したくなる。
  • 不愉快な現実 中国の大国化、米国の戦略転換
    主張のブレ無さが逆に気になるというか、中国農村部、チベットの状況を聞いて何故そこまで信頼を寄せられるのか。
    自分が実際に係ったところに近くなるほど近視眼的になるのはよくある現象。
    アメリカが首位を脅かされる恐怖で、80年代の日本にしたように中国に噛み付くのを期待して待つしかないのか。
  • 日本の国境問題 ──尖閣・竹島・北方領土
    この本の記述を鵜呑みにすれば、論戦、証拠合戦になっても分が悪いように感じる。1946.1.29GHQ訓令が曲者。材料が本当にこれだけなのなら、現状維持はよく頑張っている方に思える。
    良薬が口に苦いのはしょうがないのだが、苦いだけで効かないのは困る。
  • 日米同盟の正体 迷走する安全保障
    著者の来歴からして、ちょっと外務省を持ち上げすぎ(今の外務省は別ね)という気もするが、国際社会の中で日本が取りうる方向の一つとして本書は意義があると思う。本書を全面肯定するのでなく、こういった見方も含めもっと広範囲な視点・選択の中から物事を決めていくべきなんだろうな。