孫崎享のレビュー一覧
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非常に論理的な持論の組み立てだが、すべては中国が米国に比肩する経済大国になることが前提になっている。日本人がこれを認めたがらないとのことだが、その前提はこれまでの成長トレンドと米国人へのアンケートがベースになっている。が、ちょっと待って欲しい。本当に過去のトレンドがこの先も続くのか?
経済成長率は生産年齢人口の増加率に大きな影響を受けるが、一人っ子政策によるdemographyの歪により2013年には中国のそれは減少に転じたと言われている。またこの数年間の高度経済成長は、経済原理を無視した無理な設備投資に支えられており、全成長率7%の内4%がそうした過剰な投資効果によるとの推計もある。これ以上の無理な投資はさすがの独裁国家でも不可能だ。更に中国には知財の蓄積がほとんどないため、成長鈍化と労務費増加によって外国企業が逃げだせば独自路線での経済成長は困難だ。一方で米国はイノベーションと戦略的外交で益々その影響力を増している。
こういった疑念は不都合な現実から目をそらしているだけなのだろうか?自分にはそうは思えない。 -
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著者は外務省OB。敗戦後の占領時代以降の日米関係の実態を暴いている。
戦後初の総選挙で勝利した鳩山一郎総裁は、組閣直前にGHQに公職追放された。代わりに首相になった吉田茂が憲法を発布し、施行を見とどけた後で辞任した。日本国憲法のもとで行われた総選挙の結果選ばれた片山哲は、左派過ぎる平野農相の解任を求められて従った結果、平野派の支持を失って総辞職に追い込まれた。片山の後を継いだ芦田均は、GHQ参謀第2部(G2)が摘発した昭和電工事件で総辞職に追い込まれた。
占領下で五大財閥が解体されたが、その目的は旧経営陣を一掃して戦前の経済人の力を弱め、経済同友会を設立してアメリカに協力する人々を経済界の中心に据えることだった。占領直後、日本人の生活水準は自らが侵略した国々の水準にとどめておく方針だったが、ソ連との冷戦で日本を防波堤として使うため、1948年に経済的自立を促す方針に変更された。マッカーサーは、日本の軍事占領を早く終わらせるべきと考えていたが、トルーマン大統領との朝鮮戦争に関する意見の衝突によって1951年に解任された。マッカーサーに代わったリッジウェイは、25万人以上の公職追放解除を行い、鳩山一郎、石橋湛山、岸信介が政治的権利を回復した。
トルーマン大統領は、米軍が日本国内に駐留することを対日講和の条件とし、国務省政策顧問のダレスは「われわれが望むだけの軍隊を、望む場所に、望む期間だけ駐留する権利を確保する」ことを求めた。サンフランシスコ体制は、平和条約、安保条約、行政協定(のちに地位協定)の順でできたが、旧安保条約には米軍の日本駐留の取り決めが何も書かれておらず、国会での審議や批准を必要としない政府間の協定の方に入れられた。
敗戦後11年間の外務大臣は、自主路線(重光、芦田)と追随路線(吉田、岡崎)が次々に入れ替わったが、在任期間は追随路線が圧倒した。吉田茂は、占領期・占領後を通じて外相・首相を歴任し、その政策は自民党の政策となり50年以上継続した。日本がアメリカの保護国である状況は占領時代に作られ、現在まで続いている。
東京地検特捜部は、旧日本軍が貯蔵していた資財を探し出すためにGHQが設置した隠匿退蔵物資事件特捜部を前身とする。アメリカとの間に問題を抱え、汚職事件を摘発されたのは、芦田均(在日米軍について有事駐留を主張)、田中角栄(アメリカに先駆けて中国との国交回復)、竹下登(自衛隊の軍事協力で対立)、橋本龍太郎(金融政策で対立、中国に接近)、小沢一郎(在日米軍は第七艦隊だけでよいと発言、中国に接近)。
日本に原子力発電所を作る動きが始まった1950年代は高度成長が始まる前で、安い石油が手に入る時代だった。1954年に第五福竜丸がビキニ環礁で行われた水爆実験で被爆し、原水爆実験反対の署名が3000万人に上った。アメリカ政府は友好関係に悪影響をもたらすことを懸念したため、読売新聞の正力松太郎と柴田秀利が原子力の平和利用を提案し、紙面に社告を出すなどして推進していった。
安保闘争の中心だったブント(共産主義者同盟)は、全学連で活動していた学生たちが日本共産党からけんか別れしてできた組織だった。財界は岸首相を追い落とすためにブントに資金提供した。著者は、岸の自主路線に危惧を持ったアメリカが経済同友会を通じて反政府デモの手法を使ったと考える。
田中角栄はアメリカに先駆けて中国との国交回復した。ロッキード事件は、アメリカ証券取引委員会(SEC)が送った書類が議会に護送されて発覚した。アメリカは、賄賂を受け取った人物を公表しない立場を表明したにもかかわらず、三木首相の求めに対しては資料を提供した。日本の検察はロッキード社副会長のコーチャンに対し、アメリカに嘱託して尋問を行ったが、その際に日本の制度にはない司法取引が行われた。
冷戦後、アメリカにとっての最大の脅威は日本の経済力となったため、日本をアメリカの軍事戦略に組み込み、お金を使わせることが重要な課題となった。1995年の東アジア戦略では、日本の国際的平和維持活動が活発になることを歓迎すると書き、それを促すことによって、自衛隊の海外派遣に疑問を持たなくなったころに軍事面で使おうと計画した。9.11同時多発テロを受けて、小泉政権下の2005年に「日米同盟 未来のための変革と再編」が署名され、対象とする範囲が極東から世界に拡大され、日米共通の戦略の言葉(アメリカが決定したことを日本が同意すること)が盛り込まれ、国際的安全保障環境の改善(主権を持つ他の国家に対して自由に軍事力を行使すること)を目的とした。福田康夫は、アフガニスタンへの陸上自衛隊の大規模派遣や住宅金融機関ファニーメイ社への融資を依頼された。著者は、福田首相が自衛隊の海外派遣や資金提供を引き換えに退陣したと考えている。鳩山由紀夫は普天間米軍基地の移設先を県外にすると表明したものの、外務省、防衛省の官僚たちは何もしようとしなかった。
日本がアメリカの属国のような立場にあることは、よく指摘されていることだが、政権を転覆させるほどの工作が行われてきたと知ると、相手が突出した軍事大国だけに諦めるしかないと思ってしまう。
あとがきの中で著者は、日本がどう生きていけばいいかについて2つの事例を紹介している。終戦直後、GHQの駐留経費を削減しようとして公職追放された石橋湛山は、「後に続く大臣が同じ態度をとり続ければ、GHQもいつかは反省するだろう」と言った。カナダのピアソン首相は、ベトナム北爆反対の演説をしてジョンソン大統領からつるしあげられたが、その後の歴代の首相たちはアメリカに対する毅然とものを言う伝統を持ち続け、イラク戦争への参加も拒否した。我々有権者も汚職事件の真相を知ろうとする姿勢、マスコミの批判を鵜呑みにしないよう注意する必要があるだろう。
冷戦後にアメリカからの圧力が強くなった後も、橋本龍太郎、福田康夫といった抵抗派はいたし、鳩山由紀夫は失敗したものの自主路線を模索した。しかし、現安倍政権は歴代政権の中でもアメリカべったり。しかも、集団的自衛権によって軍事協力は拡大されることになりそうだし、TPPが妥結すればアメリカの意向にさらに従わされることになるのだろう。 -
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新聞を捨てて久しい。やはりそれはメジャーかつ旧来から存在している媒体が報じる内容のバランスが悪く一方的で、特に震災以降その精度の低さが加速しているように思えるからだ。
日本についての海外の評価、事件や政治的事象の報道のされ方、見方の違い、戦略…どれをとっても真実とはほど遠いことがこの本を読むとよくわかる。様々なことがどれだけ歪めて公表されていることか…。しばし愕然とする。
今の日本の振る舞いは全くもって大間違いだ。孫崎氏を崇拝する気は無いけれど、よく考えれば至極真っ当で、原点に立ち返れば当然だと思える理論が展開されている。そんなことすらできない現在の大メディアなどなくなってしまえばいい、おそらく誰もが再考するに違いない。 -
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本書の要旨は終章で次のように書かれている…
1 日本の隣国中国は、経済・軍事両面で米国と並ぶ大国になる。
2 この変化の中、米国は中国を東アジアで最も重要な国と位置づける。
3 2020年頃、中国は米国に経済的に追いつくことが予想される。
4 軍事力で米中が接近する状況で、米国が日本を守るために中国と軍事的対決することはない。
では、そうした中、日本はどうあるべきか…
それは選択肢のある問題ではない。本書では次のように書く。
―日本には軍事的解決の選択肢はない。
平和的解決の手段しかない。
…であるならば、従来の対米追随のありかたは、見直されて
然るべきなのだろう…残念ながら現在の日本の政治に、
その萌芽はない。本書で述べられる「東アジア共同体」は、
非現実な理想としても、ボクらは、どこへ向かうべきか考える時だ。 -
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特定秘密保護法に関して、著者は、
「民主主義の根幹をゆるがすもの」であり、
「集団的自衛権とセットで進められている」ものであると指摘する。
その背景を確認したく本書を手にした。
著者のスタンスを明確に語る一節があった…
―特定の課題を通すために、異なる価値観を述べたものには、
その人間を組織から抹殺していいという方針を確立したら、
その組織は必ず衰退し、滅亡してゆく。
本書は、日米同盟の変遷をたどりながら、
日本の妄信的な対米追随に警鐘をならす。
昨日…2013年12月19日…外務省は、
米国での対日世論調査の結果を発表した。
それによれば、日米安保条約を「維持すべきだ」としたのは、
67%…調査開始した1996年以降最低であった。
対して、アジアで最も重要なパートナーとされたのは、
中国で39%…日本は35%であった。
日米同盟のゆくへは、けっして明るいものではない。
それでも、なお、対米追随へ傾斜してゆく、
現政権のありようは、注視してゆかなくてはならない。
次に同著者の中国を扱った『不愉快な現実』を読む。 -
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本書で繰返し述べられている「主権」に関して深く考えたこともなかった。
「ナショナリズム」と「愛国」の違いに関しても同様。
上記以外にも教えられる事や気付かされる事が多かった。
気になる点に関しては、中国への認識であろうか。
少数民族への非人道的な扱いや、
戸籍を持たない人が相当数存在すること。
尖閣以外にも領土紛争を抱えていて、
強引な外交姿勢で圧力をかけていること。
有史以来、選挙の実績がない国であること。
共産党への不満を和らげるために反日暴動を利用するなど
ロクでもないヤクザ国家であり性善説が通用しない相手として認識しているので、本書での指摘はナイーブ過ぎるのではないかというのが正直な所。
自身の認識に誤りはないか幾つか書籍を読むなどして、改めて自身の認識を醸成させたいと思う次第。 -
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『日米同盟』が外交の肝のように喧伝されておりますが、別に日本と米の国益が一致しているという意味ではありません。
また、米は日本の国益を他国より優先的に配慮するという意味でもありません。
日本に配慮するのは、‘そうした方が米の国益に資する’との計算が成り立つ場合です。
しかし、概ね‘コマ’として利用されてる事が多いようです。
たとえば、
~米戦略におけるシーレーン構想について~
・第6ステップ
「対潜水艦攻撃能力強化に日本を参加させることを考える。」
日本人は戦略問題に巻き込まれることを警戒するので、戦略を述べず、日本人だけに通じる論理を組み立てる。
幸い日本は経済問題の利害に敏感で、石油に依存してるので、これを利用し、このルートがソ連潜水艦に攻撃される危険性を強調する。
これによって日本に潜水艦攻撃能力を持たせる。
日本向けには南のシーレーン確保の為と言う。
しかし、実際は北のオホーツク海を想定すれば良い。
ソ連がそう認識すれば抑止の効果がある。
そして、
日本はP-3C対潜水艦哨戒機を大量保有。
‘米国’はソ連の潜水艦による核攻撃の脅威から守られたのでした・・・
お見事ですね(苦笑)
‘抑止力’という単語が流行語大賞にノミネートされそうな勢いで巷を賑わしておりますが、果たして国家としての主体性が無い‘抑止力’に意義はあるのだろうか? -
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キッシンジャー 日本人を戦略的にものを考えられない人たちと蔑視
米国の戦略的資産としての日本 マイケルグリーン
1 伝統的な日米関係を重視
2 米中二大大国が世界を調整する
3 米国は部分的撤退を図るがその分を同盟国で穴埋めさせ共通の敵として当たらせる オフショア・バランシンス
4 関係国で国際的枠組みを作っている
米国は日米同盟強化ししか動かないと錯覚している
日本の多くの人は十分に認識していないが、尖閣諸島近辺で日中間の軍事衝突が起こった時に、日本が勝つシナリオはない
棚上げとは現状を容認し、その変更を武力でもっておこなわないことである
新疆ウイグル地方 イスラム教
カトリック、プロテスタント間での宗教戦争 ドイツでは人口の10−15%減少
戦争における膨大な犠牲を避けるため、「国家の主権を認め、互いに干渉しない」ことを原則とするウエストファリア条約が結ばれた
ロシアの国別輸出額 日本は14番目 重要度低い
サンフランシスコ講和条約 日本国は千島列島に対するすべての権利、請求権を放棄する 吉田茂 千島南部の択捉、国後両国が放棄の千島に含まれている
望ましい対応 歯舞色丹は1956の日ソ間の合意にもとづき日本に返還すること 国後、択捉は歴史的事実を踏まえ日本ロシアは解決を図ること
北朝鮮 相互依存がいいが、実際は輸出輸入ともへっている
一方中国との相互依存は上がっている
孫子 十なれば、則ちこれを囲みこれと戦い、五なれば、則ちこれを攻め、倍すれば、則ちこれを分かち、敵すれば、則ちこれとよく戦い、少なければ、則ちこれをよく逃れ、若からざれば、則ちおくこれを避く。故に小敵の堅は、大敵のきんなり
戦争の原則としては、味方が10倍であれば敵軍を包囲し、5倍であれば敵軍を攻撃し、倍であれば敵軍を分裂させ、等しければ戦い、少なければ退却し、力が及ばなければ隠れる、だから少勢なのに強気ばかりでいるのは、大部隊の捕虜になるだけである
ナッシュ均衡 我々が考える最善の戦略は、自らのあるべき姿を考えて出てくるのではなく、相手国の動きによって最適な戦略が変わる
日本が抱える火種は領土問題である。ここで顕著なのは日本側が領土問題について相手方の主張をほとんど知らないことである
米国の軍事思考の根幹にはトゥキュディデスの戦史がある。ここでは、アテネの滅亡は、アテネの国益に密着していない同盟国を助けたことにある
望ましい戦略は、相手と我の力関係を冷静に判断し、最も適切な戦略を選択することである。「こうしたい」では望ましい戦略は出ない。相手と関係なく「戦う」という選択をすれば、破れ、滅びる運命が待っている
阿部信行首相 1939/8-1940/1 無謀な戦争をやめようとした
それを回避するためには互いに平和的解決を志向する者同士の連携を図る。これが国際政治で強く望まれることである
欧州共同体も、はじめは欧州石炭鉄鋼共同体からスタートした
いま日本人に求められているのは、「日本の隣国中国は、経済・軍事両面で米国と肩を並べる大国になる」という事態を直視できるか否かである。そして米国との協調のみを求めれば日本の繁栄があるという時代は終わったという事態を直視できるか否かである -
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●:引用、→:感想
●外交政策を立案するにあたっては、情勢判断を基礎とすべきである。情勢判断は客観的な事実を見ることから始まる。しかしながら、日本の外交においては、「何をしたいか」という願望がつねに先行し、都合の良い情報ばかりが集められるという倒錯した政策立案が繰り返されてきた。
→昨夏のNスぺ「終戦 なぜ早く決められなかったのか」の中で、在ストックホルム小野寺陸軍駐在武官が送ったヤルタ協定密約(ソ連の対日参戦)について、ある外交官は(戦後に終戦当時を振り返ったインタビューテープにおいて)”彼ら(軍部、駐在武官)にそんな情報を取れるとは思わなかった。””ニセ情報をつかまされていると思った。”と語っていた。戦前の日本において、セクショナリズムや誤ったエリート意識のために、インテリジェンスコミッティーが機能していなかったことを証言している。心理学では、結局人は見たいもののみが見えて、信じたいもののみを信じるというが、日本人はその傾向が強いように思える。それが人種的なものなのか、風土・文化的なものなのかを知りたい。
●1960年代末、そしてモスクワに二度目に勤務する1970年代末は、いずれも冷戦の最中である。たぶん、1970年であったと思う。大使館に盗聴器が仕掛けられていないか、日本から専門家が派遣されてきた。大使館は専門家の身の上を心配して、ホテルではなく公使公邸に宿泊させた。公使公邸には十年以上勤務してきたロシア人女中がいた。勤勉に働き、歴代の公使から高い信頼を得ていた。この彼女が、盗聴器を発見した専門家のお茶に毒を盛り、突然公使公邸から去った。
→外務省系の情報活動などは危険がともなうことなど無いだろうと想像していたが、命の危険が伴うハードなものであることを認識した。そういえば、「日韓インテリジェンス戦争」も同様な記述があったか?ペルー大使館人質事件(=危機管理の不徹底)が念頭にあったせいかもしれない。
●第二次世界大戦終結直前、米国は、ドイツ、日本の町を徹底的に空爆した。軍事と何ら関係がない町が目標となり、徹底的に壊滅させられた。表向き、戦争意欲を喪失させるためといわれた。しかし、当時ナチ、日本軍部は、一般市民の感情と無関係に戦争の継続を行っていた。では、なぜ普通の都市を破壊したのか。セルビア攻撃の説明を聞いて解った。終戦後、資源を非軍事の復興に集中させるためである。→はじめて聞いた。
●ここで、日本では役所内の掟が災いした。外務省を含め、役所では通常、主管課がある。案件の処理に責任をもつ課である。ここが「俺はこう思う」というと、他は動けない。
→P120 同じ外務省内でも部課が違えば情報の共有(合同分析)が行なわれていない。いわんや、他省庁間においておや。
●こうして見ると、冷戦終結後、米国は国家の意思として、日本の主たる標的として経済スパイ活動を展開したことになる。米国はこの時期、日本のすべての省庁に内通者を確保したといわれる。(略)今日、日本の経済後退により、米国が国家をあげて日本の経済力と戦う構図は消滅した。その意味で、日本を主たる標的とする経済スパイ活動の必要性は大きく交代した。しかし、1990年代は明らかに日本が標的であった。→20年くらい前?の「スパイはなんでも知っている」にも同様の記述があった。