津本陽のレビュー一覧

  • 薩南示現流

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    時代小説にも色々分類があってこの作品はいわゆる剣豪小説というものにあたるらしい。一つの流派を様々な使い手の視線から描いた作品。こういう小説は初めて読んだのでとても面白かった。

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    2012年04月27日
  • 小説 渋沢栄一(下)

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    渋沢栄一がこれだけ多くの会社に関わってたとははずかしながら知りませんでした。銀行創設に関わってた人かと思ってたら王子製紙や東京ガスなんかまで。

    自分の富を築くのではなく、日本の商工業を発展させるんだという一点に注力していた様は非常に爽快です。70を過ぎても来るもの拒まずで面倒見たり相談に乗ったり。こういう人には日本人、外国人問わず人から信頼されるのですね。背筋が伸びました。

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    2012年04月20日
  • 椿と花水木 万次郎の生涯(上)

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    土佐で貧しい暮らしをしていた少年万次郎が、漁の途中で遭難、アメリカの捕鯨船に助けられてアメリカでの生活を始め、ふたたびアメリカから捕鯨船の船員として船に乗るまで。
    最初は土佐弁に苦労して読みすすみづらかったけれど、万次郎の素直さ、社交性、努力、明るさ、活き活きと適応していくさまにわくわくする。

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    2012年04月08日
  • 鎮西八郎為朝

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    ネタバレ

    源家の嫡流に生れた為朝は、2メートルを越す長身に巌(いわお)の筋骨、8人張りの強弓を楽々と引く超人であった。若くして都を追われ、たちまち九州を征したが、保元の乱の京によび戻される。不本意な合戦に敗れて伊豆大島に流されるがそこには――。南の海に自由を得た清々しい英雄、武者の理想を描く長篇小説。

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    2012年03月21日
  • 薩南示現流

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    幕末、なぜ、薩摩主導で討幕をなしえたのか?江戸時代、太平の世の中にあって、武士の性質も変わってきた。当時、武士の気風を残していたのは薩摩藩と会津藩だけだったと言われている。(一方、長州藩は奇兵隊によって武士だけに頼ることを諦めた)
    本著は、この何故薩摩が強かったのか?薩摩隼人の精神構造、価値観、生き様は如何に?、これらに答えてくれるものであり、興味深い。
    何よりも薩摩隼人に男気を感じる。

    「チェスト!」のかけ声と猿のような奇声で白兵戦に圧倒的な強さを誇った薩摩隼人、その力の源泉が示現流といっても過言ではない。
    本著は、その示現流が生まれた歴史・経緯と、それを薩摩に広げた東郷重位について取り上

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    2011年12月28日
  • 勝海舟 私に帰せず(上)

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    ---こののち天下の体勢は、門望(声望)と名分に帰せず、かならず正に帰すであろう。
    私に帰せずして、公に帰するにきまっている。これはわずかな疑いもいれないことである。---

    ---麟太郎は市井の無頼、侠客の名誉心をかきたててやれば、幕臣よりはるかに頼りがいのある、義侠の徒となるのを知っていた。---

    無頼漢の扱いをよく知っていて、上手く利用する采配…すごい。人の動かし方を本当に心得ています。

    ---おれは自分の胸をさして兵隊にむかい、いずれ今明日中には何とか決着すべし。決定しだいにて、あるいは足下らの銃先にかかって死ぬることもあろうから、よくよくこの胸を見覚えておかれよ、といいすてて、西

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    2012年02月21日
  • 最後の相場師 新装版

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    976年10月から1982年頃までの6年間が描かれており、主人公の佐久間平蔵は伝説の最後の相場師・是川銀蔵氏をモデルにしています。

    是銀銀蔵さんは、1982年当時の長者番付の1位になるなど大変有名になった人で、当時はマスコミに騒がれたそうです。

    日本の資源株に目をつけ、一点買いに絞り安値で買い占めて行く...
    そして、提灯がついたら信用取り引きで一か八の瀬戸際に追い込まれながらも駆け引きをして売り方に挑んでいく。
    株式投資の醍醐味がつまっている小説だと思います。

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    2011年10月06日
  • 雑賀六字の城

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    ほ、方言ってこんなに読みづらいのか…。
    というのが読後の最初の感想です。

    ストーリーは雑賀衆が信長と闘って、最終的には辛くも退けるという内容。
    97%くらい、途中を端折りました(笑)
    雑賀といっても忍びの話ではないのでそこだけはご注意。

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    2011年07月26日
  • 下天は夢か 三

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    <本の紹介>
    本願寺率いる一向一揆との泥沼の戦いが信長を待ち受けていた。将軍・足利義昭は、信長を失脚させようと陰謀をめぐらす。敵対勢力の拠点と化した比叡山延暦寺を焼討ちにより殲滅するが、三方ケ原では徳川家康との連合軍が武田信玄に大敗。信玄の急死で辛くも窮地を脱した信長はついに義昭を追放し、浅井・朝倉討滅を果たす。戦いに明け暮れる信長の胸中に、暗い猜疑心が次第に大きく渦巻いていく…。日本の歴史文学史上に輝く傑作。
    -----

    パレートの法則じゃないけど、目的を達する為に最初の80%をどれだけうまくやっても、最後の20%を完遂するのは本当に困難だなと、そう思いました。領地を増やして、兵力を蓄えて

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    2020年01月12日
  • 剣のいのち

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    当然におもしろかった。
    左馬之助が近藤を斬る場面を見たかったが、まあそうもいくまい。
    歴史が変わってしまうからな。

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    2010年04月12日
  • 前田利家(下)

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    利家、秀吉の5大老に就任。
    秀吉死後、実質は利家、家康の2人大老に政権が委ねられる。

    利家臨終間際、妻まつを家康のもとに使わす。
    長男、前田利長が家康の傘下に入る。
    これにて、前田家は安泰になる。

    信長→秀吉→家康
    と、3大強人を渡り歩く、処世術には目を見張る者がある。
    それもこれも、前田利家の実直さと義理堅さにあったからではないだろうか。

    大好きな武将の1人です。
    前田利家。
    長生きな武将なので、戦国時代の出来事を
    ほとんど網羅できるというのも前田利家の
    良いところでしょう。

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    2009年10月04日
  • 前田利家(上)

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    信長の若き日から近従し、信長の信用を得る。
    信長から、「槍の又左」、「かぶきもの」と呼ばれる。
    また、信長の側近集団、赤母衣衆(あかほろしゅう)を統率。

    秀吉とは親友。

    賤ヶ岳の戦いが勃発。
    秀吉 VS 柴田勝家
    利家はどちらにもつかず、閉居する。

    秀吉の許しにより、秀吉の臣になる。

    前田利家に優秀な将がいた。
    「村井長頼」である。
    忠実な武将で利家の策戦実行にはかかせない存在であった。

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    2009年10月04日
  • 直感力 ~カリスマの条件~

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    とても読みやすかったです。
    カリスマと呼ばれる人には先を見る目に加えてどれだけ修羅場をくぐってきたかという経験が必要なんだなってことでしょうか。頭でっかじゃ駄目ですね。
    この作品をきっかけに著者の歴史小説を読んでみようと思います。

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    2009年10月07日
  • 名将名城伝

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    比較的有名な戦国武将とその居城にまつわるエピソードを12章の物語で綴る。

    城・武将好きの方なら既知のことが多く、マニアの方には物足りないだろう。

    しかし、入門書としてはまあまあ、歴史分野で高名な筆者の書く文章も読みやすくてお勧めである。

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    2009年10月04日
  • 拳豪伝

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     常識はずれの怪力僧・武田物外の生涯を描いとります。自らも剣道や居合の高段者である津本氏の作品はリアルな撃剣シーンが大きな魅力です。しかし、この作品の場合は、リアリティを求めるより武田物外というスーパーマン的な人物の活躍を手放しで楽しむのが正解。ある意味ファンタジー小説かも知れない(定義は知らないがw)。げんこつ和尚は本当に痛快。スッキリ気分を味わいたい時にオススメ。

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    2009年10月04日
  • 武の心

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     古くは戦国時代から連綿と続く日本の古武術、古武道各流派の現代の師範を訪ねたルポルタージュ集。時代小説や時代劇の中でしか聞いたことのない流派が、今も存在しているということにマズ驚き。武道に深い造詣を持つ筆者のルポだけにナカナカ面白い。

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    2009年10月04日
  • 前田利家(下)

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    ネタバレ

    明との和平交渉、秀吉の死、朝鮮からの撤退、徳川家康との対立。

    秀吉の死からの徳川家康との対立がメイン。暗殺計画や内乱寸前の状況など、色々変わっていたらどうなっていたのか?とか想像してみても面白い。

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    2025年09月24日
  • 前田利家(中)

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    ネタバレ

    北陸探題、小田原征伐、朝鮮出兵。

    前半は末森合戦から続く北陸での戦い。
    豊臣政権下での島津攻めや小田原征伐。八王子城や忍城の戦いの場面は迫力があって良かった。
    朝鮮出兵での日本の武将たちの戦いもあまり詳しくは知らないので楽しく読めた。

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    2025年09月21日
  • 前田利家(上)

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    ネタバレ

    尾張荒子城主の四男として生まれた前田利家。
    織田信長の小姓として初陣で首級2つをあげ、近習に加わる。信長の勘気を蒙るが桶狭間やその後の手柄で許され、着々と出世の道を登る。

    尾張統一戦から末森合戦まで。

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    2025年09月20日
  • 新釈 水滸伝(下)

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    超王道の水滸伝の下巻。
    水滸伝には70回本と120回本の2種類の結末があるが、こちらは70回本を訳した物語のようで宋江の元に運命に導かれた男たちが集い梁山泊が結成されるまでを描く。

    後編は武松と藩金連の話。
    水滸伝と同様に中国3大奇書の一つにかぞえられる「金瓶梅」に出てくる、
    藩金蓮と西門慶を武松が殺してしまう話から始まる。

    宋江もまた女を殺し、梁山泊へ。
    流石に108人も居ると、国と戦う理由や、日常を捨てる理由も重複することもある。
    こちらも読みやすく、また面白いが、70回本の物語の悪いところは、終わり方がジャンプ漫画の打ちきり最終回のようになってしまうということ。
    これから面白くなりそ

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    2025年09月18日