津本陽のレビュー一覧

  • 椿と花水木 万次郎の生涯(下)

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    ちょっとネタバレになりますが…ジョン・マンは日本へ帰国する決意をし金鉱で旅費を工面し琉球へ。しかし罪人扱いされるが言語取得能力に長けていたため次第に琉球弁・仮名を覚え少しづつ住民と親しくなり、そして薩摩の島津斉彬公が海外事情に聡明だったため厚遇されたのが大きかったのだろう、紆余曲折を重ね無事故郷へ。この2人のやりとりが楽しい。そして幕臣へと…。やはり外国を知っている中浜万次郎の日本への影響力はすごいですね。万次郎のアメリカ生活を記した河田子竜の『漂撰記略』により坂本竜馬に開国への道を進む影響を与え、土佐藩の山内容堂・吉田東洋といった重鎮にも会っているんですね。しかも親しく。なのにね〜…。勝麟太

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    2012年04月22日
  • 椿と花水木 万次郎の生涯(上)

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    幕末の国際人・ジョン万次郎の生涯。乗り込んだ漁船が遭難し無人島へ漂着。そして外国の捕鯨船に救助される。日本しか知らずの世界から更に大きな世界に投げ出され、異国の地にて人種・文化も異なり言葉も通じない中で、一生懸命に勉強し英語を習得し、それと好奇心の強さと素直で聡明な人柄が認められ多くの外国人と打ち解けていく万次郎。とても素晴らしいと思う。優秀な人だったんですねえ。しかし、日本に帰国したくとも徳川幕府の異国船打払令でしたか鎖国体制のため近づくことさえできない。後半どうなるのでしょうか。

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    2012年04月22日
  • 身命を惜しまず 安藤帯刀と片倉小十郎

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    安藤帯刀編はうまくまとまっていて読みやすかったが、
    片倉小十郎編については内容的にも前半生のみで終わられた印象で
    物足りない気がした。

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    2012年03月12日
  • 下天は夢か 一

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    私の息子は、この本を十回読んだそうです。私も息子がそんなに惹かれるならと第一巻を読んでみました。時代物は概ねそうなんですが、「登場人物が調子がよすぎる」という感じはぬぐえませんでした。実によく調べているなあとは思うのですが。
    今から500年以上も前の出来事で、その時代に流れていた精神とか、大衆と豪族の関係とか、そういうことを踏まえて「物語」にするという視点がないのではないか、時代物作家への私の全般的な不満です。

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    2011年08月23日
  • 則天武后(上)

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    ひどい人だよ。則天武后さんにまったく共感できない。
    中国の話は固有名詞が人なのか場所なのかわからないので難しい。
    下巻になるといい人になるんだったらいいけど、そんなことないんだろうなぁ。下巻に進むのはやめときます。

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    2011年07月01日
  • 地獄への階段

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    マアマア。実話がもとになっているという点が個人的には良かった。詐欺師から殺人犯へと変わっていく心の移り変わりは、人ってそんなもんなのかなと思う。

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    2011年04月23日
  • 小説 渋沢栄一(上)

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    すごいひとがいるもんだ。
    まず、正しい事がどうかを考える。世のためになるかを考える。自分のためになるのならなおよしと考える。
    とにかく設立にかかわった企業の数々が凄まじい。現在の我々の経済社会の礎をつくりあげた偉人である。

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    2011年04月13日
  • 小説 渋沢栄一(上)

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    近代日本の基礎を築いたといっても過言ではないひと。ただただ凄いと思った。八面六臂の大活躍って感じね。

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    2011年03月24日
  • 覇王の夢

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    "覇王"とは信長のことだ。


    昨夜、テレビ東京の「新説!?日本ミステリー」という番組で、『長篠の戦いは無かった!?』というのを見た。
    この番組は、いわゆる通説である学校の教科書に載っている歴史を否定し、新説を説明する番組で、いくつかの証拠を元にまとめられているので歴史好きには格別のおもしろさがある。

    例に漏れず、織田信長が鉄砲隊を率いて武田家を破った長篠の戦いやそもそも戦国最強と言われた武田騎馬隊は無かった、と日記の文章等の証拠を用いて説明され、ショックを隠せず。。

    しかし、
    歴史は、解釈である。


    引用した場面。これでこそ信長!と勝手に満足。
    その彼の、途方もない

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    2011年01月14日
  • 独眼龍政宗 下

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    この巻では朝鮮出兵以降を描いています。独眼竜の野望の行方はどうなるのか?歴史的資料を用いながら、その足跡を追うことができた。

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    2010年08月21日
  • 独眼龍政宗 上

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    若年にして父に跡目を譲られた政宗。 しかも、母とは上手くいかず、大事にしてくれた父を予想もつかない事件で失ってしまう。その後、家臣の力を借りながらも勢力を強めていくが、天下の大勢は秀吉中心に固まりつつあった。そんな中で遅く生まれすぎた政宗がどう生きるのかを描いている。

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    2010年08月21日
  • 下天は夢か 二

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    「早く返却して下さい」って電話がかかってきて、急いで読んでました。^^;

    <本の紹介>
    尾張を統一した織田信長は、宿敵・斎藤氏を滅ぼし美濃を攻略した。木下藤吉郎が次第に頭角を現す。心の安らぎであった愛妾・吉野が世を去り、岐阜に居を移した信長は楽市・楽座など画期的政策を導入、「天下布武」を鮮明にする。近江の浅井長政に妹・お市を嫁がせると、明智光秀の要請を容れ、ついに足利義昭を奉じ上洛を果たす。信長の軍略・政策を明らかにした津本歴史文学の最高傑作。
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    信長って、やっぱ只者じゃなかったですね。
    なんか、大将というか、人の上に立つ人がどうあるべきかってものを考えさせられた一冊でした。彼が

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    2020年01月12日
  • 下天は夢か 四

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    <本の紹介>
    長篠で武田騎馬隊を撃破した信長は、一向一揆を率いる石山本願寺攻めに取りかかる。安土城を拠点に、諸国からもたらされる情報を分析し、天下政権の確立に向けて次の作戦を練り上げてゆく。中国路で戦果を挙げた羽柴秀吉が寵を集める一方で、信長の猜疑心深い暗黒の性格は、次第に制御を失いつつあった…。信長の思考、行動に、緻密なままでの分析を試みつつ壮大なスケールの戦国小説として描ききった歴史文学の最高傑作、完結。
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    「人間五十年、下天のうちをくらぶれば、夢幻の如くなり。一度生を享け滅せぬもののあるべきか」
    この一節を覚えたのは、中学くらいの頃かな。信長の野望にはまって、ずーっとやってた

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    2020年01月12日
  • 勝海舟 私に帰せず(上)

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    ■読みたい理由(2010年4月29日)
    「勝海舟」を読み比べよう祭開催!ってことで

    ■読み終わった!(2010年5月8日)
    正直なところ、「あれれ?『村上版勝海舟』とは印象がずいぶん違う」と第一に思った。
    村上版は「欠点はあれど家族思いで熱い魂を持つ、清廉潔白な男」という印象が強かった。津本版は愛人はいるは(こっちが史実に近いのかもしれないが)、かくまってくれとお願いに来た人を冷たく帰すわ(もちろん逃走の軍資金は渡してるんだけれど)、船酔いでぐでぐでだわっていう「ただ強い態度なだけ」という感じがしてしまう。そうそう。こちらは「出世しようという野心」が強く見えるのだ。これだけを読むと「勝海舟ね

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    2010年05月08日
  • 小説 渋沢栄一(下)

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    近代日本の基礎を築いたといっても過言ではないひと。ただただ凄いと思った。八面六臂の大活躍って感じね。

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    2010年01月09日
  • 火焔浄土 顕如上人伝

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    ネタバレ

     尾張統一にむかいつつあった織田信長は、桶狭間の戦いに勝利を収めたのち、ながいあいだ、一向宗の勢力に悩まされていた。当時、諸国一向一揆を結集した本願寺教団の威力は将軍に匹敵し、盟友徳川家康も、領国三河の一向宗を弾圧しようとしてあやうく敗北するほどの苦戦を喫していた。「一向一揆を平均(征伐)いたさねば、大名分国は成りたたぬだわ」顕如上人率いる石山本願寺と織田信長の戦いを描いた長編戦国歴史小説。

    2006年1月1日購入

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    2013年11月16日
  • 鬼骨の人

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    短編集。オススメは「鬼骨の人」。半兵衛の名を知らしめた稲葉山城乗っ取りから死までを描いたもので、半兵衛に全幅の信頼を置く秀吉と完全に陰となり秀吉を支えた半兵衛の関係性が見ることが出来ます。真新しさはありませんが安心して読めます。

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    2009年10月25日
  • 異形の将軍 田中角栄の生涯(下)

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    必ず返事を出すんだ。結果があいての希望通りでなくても聞いてはくれたんだ、となる。大切なことだよ。
    教養、非教養のいずれの側の人間でも自分が置かれた立場を理解し、国民が最も必要としている対策に猛然と取り組むことが政治家に最も必要な資格といえる。
    田中政治とは一言で言えば合理主義。そして得意技は再建。世論を重視する。どんなに小さな情報をも大切にする。
    ここしかないという着地点を見つける。それで痛手を蒙る人を如何にして九歳していくかが政治の処理の全て。
    生きていくためには、徹底的に気を配る人の身辺には利運が巡ってくるのかもしれない。いるも人生の特別席に収まっていた佐藤、福田には窺い知る機微ではない。

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    2009年10月07日
  • 塚原卜伝十二番勝負

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    剣の極意を求める壮絶な決闘を描き、剣豪小説に新しい息吹をもたらした会心作。剣の聖地・鹿島に生まれ、香取神道流の奥儀を極めて17歳で武者修行の旅に出る。めざすは諸流達人の集まる京都だ。1人の若者が古今無双の剣士と称されるまでの名勝負をリアルに描き、謎多き塚原ト伝の実像に迫る長編力作。

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    2010年02月25日
  • 乱世、夢幻の如し(下)

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    ネタバレ

    主殺し、将軍弑逆をなして天下を窺う松永久秀の前に、巨大な敵・織田信長が立ち塞がる。久秀はすぐに信長に誼を通じるが、真実、心服していたわけではない。好機至ればまた謀叛を起こそうと、虎視耽々と狙う久秀。しかし彼の読みははずれ、信貴山城に壮烈な最期を遂げる。まさに「乱世、夢幻の如し」。

     1997年3月14日購入

     1997年3月16日初読

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    2012年03月21日