土屋賢二のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
何らかの事実から、だからこれをしなければならないという結論にはならない。
温室育ちだと抵抗力がなくてひ弱だと良く言われる。だから人間は苦労しなくてはならない
子どものころ何不自由なく育った人間はものごとを楽観的に見る人が多い。だから温室育ちが必ずしも悪いわけではない。ということではなく、人間と植物は違うもの。前者と後者は全くの別物。比べる対象ではない。ということ。納得。
私が人と比べてしまうのは、同じ土俵にいる人に対して。だから男の人や年上の人にはそれ程劣等感を感じない。また、スポーツ選手など全く違う土俵の相手にもあまり感じない。同年齢の、数年前までは明らかに同じ土俵だったはずの大学の友達、後輩に対して。
でもこの本では、
同じ世代だからといっても細かいところでは個人は大きく違う。他人と似ているはずだと考える理由はないという。
これは全然しっくりこない。
ちゃんと食べていけて、生活していける状態になったら、それ以上目的を設定する必要はない。
閉塞感は目的を立てなきゃいけないんだけど、目的が分からないという心理状態。目的を立てている間は幸福とは言えない。なぜなら目的を達成していないから。
だから一番価値があるのは、それ以上何の目的もないもの。例えばテレビを見るのは情報を得るなどの目的がある場合もあるが、ただ楽しみのために見てそれ以上の目的はない。生存、娯楽、快楽、美などなど。
そういうものが人生を豊かにして余裕があるってことなのかもしれない。確かに目的がないと閉塞感に苛まれる。最近の雑誌はそういう話題が多すぎる気がする。自己実現のために、こんことしてます、みたいな。実際私も何か勉強してないと落ち着かなくてだめなような気がして勉強してる。それでよし、って無理矢理落ち着かせようとしてるけどそれって何なんだろうな。
一つの側面を拡大して単純化している件。
確かに頭では分かっている。みんなそれぞれ辛いこともあるって。でもそれを鑑みて全体的に見たとしても、楽しいことと辛いことの割合的には楽しいことが多いんじゃないかって思ってしまう。
じゃあ逆に自分はどうなのかって思ったらそんなに辛いことなんてないしみんな健康で生きているんだし概ね楽しいことが多いって思う。
でも自分の楽しさより他人の楽しさの方がよく見えるから嫉妬する。
不幸なこともそれを重要視しないでユーモアにかえる訓練を。人間が自由であることは、何が重要かを自分で決めれる。また、重要だと思うこともできるし違う角度からみることもできること。
自分の不幸な場合をユーモアで人に話せるようになる。
そしたら少しは楽になるかな。
また半年後、一年後に読みたい。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ読んでいる途中に土屋教授の言っている事があまりにも共感できなくて、
読むのをやめようかと思った。
でも実際通して読んでみると勘違いだった。
哲学って?形而上学って?なに?みたいな感じの人も楽しく読めるし、
哲学の文献を読んでいる人も楽しめる内容かと思います。
有名な哲学者たちが書いた論文などを土屋教授の見解で、
紐解いていく、スタイルは中々面白かったです。
原因についての
四原因である形相因、資料因、目的因、起動因こう言った解明の仕方は本当に面白いと思う。
有名なプラトンのイデア論
完全な美は美そのもの。だなんてこう言った答えをはじき出す、
哲学者は素敵だと思う。
デカルトの我思う故に我ありと言う言葉も、
ふんふんと頷くような言葉でした。
哲学や形而上学って一見とっつきにくいイメージがあると思うのだけれど、本当に身近な事でもあったり、この世界の真意を確かめていくなんて言い方も出来るのかもしれないけれど、
哲学者はみんなこれを解き明かせば、素晴らしい世界になるだろうとかそんな様な事を考えていたのかなとも思った。
人は考える生き物であると思う。
それが答えが無い果てしない事であっても、
そういう気持ちこそが素晴らしいと思う。
哲学は昔から好きなのだけど、本書を読んで好きと言う事を再確認しました。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ土屋先生が書いた「まともな」本を読んだのは、今回が初めてだった。
一般人のもつ、哲学に対する固定観念を打ち崩す良作。
予備知識は必要なく、解説も非常にわかりやすい。
哲学的問題は言語的誤解から発生した、という考え方が特に新鮮で印象に残っている。
しかし、言語的規則が物理的現実に存在しない以上、やはり人間の思考、意図、意識には言語的規則以外の何らかの裏付けがあるはずだと僕は思う。
生物学を勉強している僕としては脳科学にその答えがあるような気がするが、脳科学は勉強してないので、後で関連書籍を当たってみようと思う。
追記
内容は楽しいのだが同じ内容の繰り返しが多いため、わかりやすい反面うっとうしくもある。実際にこの講義を受けたら、多分僕は寝てしまうと思う。土屋先生ごめんなさい。 -
Posted by ブクログ
おバカなエッセイで知られる土屋教授の真面目な哲学講義。一応、御茶ノ水大学の哲学講義を実録した形になっているという。その触れ込みだけを聞くと、どこかのマイケルサンデルの本を思い出してしまうし、実際に過去の哲学の潮流を総ざらいするあたりの流れも似通っているのだが、かの本よりも本書の方が断然「哲学」をしている。本書におけるツチヤ教授の立場は、ウィトゲンシュタイン寄りであり、従来の哲学的な問題に対し、「その問題はそもそも問題として成立しない」という風に茶々を入れるアプローチをとる。どのような理由で問題が成立していないのかは、本書を読んでいただきたい。さすれば、かの有名な「語りえぬものについては沈黙しなければならない」ということばを間違った形で引用して恥をかくこともなくなるでしょう。