土屋賢二のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
哲学者である著者、タイトルで惹かれ手にした一冊であり、さぞ何やら型苦しいのでは?と読み始めたが、そうではなかった。
著者は、昔、哲学的な本を2,3ページ読んでも嫌になる そんな哲学が嫌いと言われるだけあり、無知な自分でも 凄く解りやすい本でした。
考え方で不幸になるのが『一面的なものの考え方』。
偏った先入観、誤った推論、能力や欲望の重大視とかが一面的な見ないという誤りに。
確かに、日常的に思う数々の事例が、フムフムと可笑しく納得させられました。
重大だと思ってることを、「大したことではない」と視点を変えて見るのは難しいけど、そんな時非常に大切なのは『ユーモア』だと。
難病を患っているから -
Posted by ブクログ
ついついものごとの一面だけをみて良いとか悪いとかを判断してしまいがちだし、当たり前のことも正しいものだと先入観を持ってしまうけど、そもそも人間とは考える力が貧弱な生き物で、頭の良いデカルトだって間違える。だから、真理を徹底的に追求しようじゃないか。なぜ?なぜ?本当?(あ~、疲れる!)でも、まずは、そういう「綿密な思考力」が幸・不幸の分かれ道なのだと著者は言います(さすが哲学者)。
次に大切なのは、「ユーモア」だそうです。イギリス人は、非常にユーモアのセンスを大事にするけど、これはただ単に人を笑わせることだけではないんですね。つらいことに直面したり、深刻な事態に陥っても、つらいその一面ばかりを -
Posted by ブクログ
推薦理由:
思い違いで不幸にならない為に、「緻密な思考」で常識や先入観を見直すべきだという事と、不幸を乗り越える上で「ユーモア」が何より有効だという二つの事を中心に、哲学者である著者が、ユーモアを交えて語っている。
常識のように思っていたことが、ただの先入観だった事に気付かされ、人生観が少し変わるかもしれない。
内容の紹介、感想など:
哲学では、どんなに当たり前に見える事でも、本当にそれが正しいのかどうかを疑い、緻密に考える事で真理の探究をする学問であると述べ、我々が当たり前だと思っている多くの事の中には不幸の原因になっているものもあるので、「当たり前のことを疑う」という方法で不幸を軽減する -
Posted by ブクログ
先日読んだ「希望を運ぶ人」のテーマが、ものの見方、だった。
いきづまったりした時に、ものの見方を変えると幸せへのヒントが見えるという。
この「幸・不幸の分かれ道」も、切り口は違えど、似たようなテーマだった。
著者の土屋賢二さんは、哲学者であるらしい。
後ろの著者紹介は自分で書いたものだろうか。とてもまじめにふざけている。(笑)
哲学と言えば、なんとなくロダンの考える人的なイメージがあるんだけど
(実際、学生のころの哲学の先生はクソまじめな先生だった)
この著者の本なら面白いに違いないと、手に取った。
哲学という「考えること」を研究対象としているだけあって、
本の構成とかがよく考えられている -
Posted by ブクログ
何らかの事実から、だからこれをしなければならないという結論にはならない。
温室育ちだと抵抗力がなくてひ弱だと良く言われる。だから人間は苦労しなくてはならない
子どものころ何不自由なく育った人間はものごとを楽観的に見る人が多い。だから温室育ちが必ずしも悪いわけではない。ということではなく、人間と植物は違うもの。前者と後者は全くの別物。比べる対象ではない。ということ。納得。
私が人と比べてしまうのは、同じ土俵にいる人に対して。だから男の人や年上の人にはそれ程劣等感を感じない。また、スポーツ選手など全く違う土俵の相手にもあまり感じない。同年齢の、数年前までは明らかに同じ土俵だったはずの大学の友達 -
Posted by ブクログ
ネタバレ読んでいる途中に土屋教授の言っている事があまりにも共感できなくて、
読むのをやめようかと思った。
でも実際通して読んでみると勘違いだった。
哲学って?形而上学って?なに?みたいな感じの人も楽しく読めるし、
哲学の文献を読んでいる人も楽しめる内容かと思います。
有名な哲学者たちが書いた論文などを土屋教授の見解で、
紐解いていく、スタイルは中々面白かったです。
原因についての
四原因である形相因、資料因、目的因、起動因こう言った解明の仕方は本当に面白いと思う。
有名なプラトンのイデア論
完全な美は美そのもの。だなんてこう言った答えをはじき出す、
哲学者は素敵だと思う。
デカルトの我思う故