土屋賢二のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ「まえがき」から面白おかしく読み始められた。日常の些細な事が面白い話に作り上げられていて、綾小路きみまろの話に知性を加えた表現といえる。面白いので電車では読んではいけない分類に入る。屁理屈を磨きたい思春期の学生にはとくに読ませてはいけない。
こんな文章を書いてみたいと思わせる一冊だった。短いエッセイで何度も笑わせるのは高度な技術だが、笑いを生み出す「型」を作れているからそれが出来ている。内容は「面白い・笑える」といった軽いものであっても。構成・表現においては何度も読み返して検証して、その「型」を身に付けたいと思った。
抜粋させて頂くのは「打つ手はありません」の中の一つ。この質問に対する回答は -
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「われ大いに笑う、ゆえにわれ笑う」4
著者 土屋賢二
出版 文藝春秋
p60より引用
“どんな人でも、身近であればあるほど事実が知られ、事実を知
れば知るほど尊敬できなくなるのである。”
哲学者である著者による、周囲の身近な事柄についてひたすら
深くひねくれて考え抜いた一冊。
無人島に持って行く物についてから料理の褒め方・断り方につ
いてまで、論理的でユーモア溢れる文章で書かれています。
上記の引用は、想像と現実について書かれた章での一文。
何事にも丁度いい距離というものがあるのではないでしょうか。
テレビは画面に近づきすぎると全体が見えず、なにが映っている
か分かりませんし、離 -
Posted by ブクログ
「われ笑う、ゆえにわれあり」4
著者 土屋賢二
出版 文藝春秋
p126より引用
“ただこの方式の欠点は、「あっ」、「しまった」、「間違えた
」、「もとへ」、「畜生」のような、入力時によく発する言葉が
そのまま入力されてしまうことであろう。”
哲学者である著者による、周囲の身近な事柄についてひたすら
深くひねくれて考え抜いた一冊。
禁煙についてから人気教授になる方法についてまで、論理的で
ユーモア溢れる文章で書かれています。
上記の引用は、ワープロの入力方式における音声入力について
書かれた一文。私は持っていないのでわかりませんが、スマート
フォンのCMで、音声入力で検索している -
Posted by ブクログ
内容(「BOOK」データベースより)
問答無用!論理も通用しない悪質な相手に立ち向かう武器は笑いと譲歩だけ。追いつめられたツチヤ教授が繰り出す奇策の数々。「妻は夫をどう思っているか」「被害を未然に防ぐ方法」「人生は無意味か」「女が発言するとき」など、譲歩につぐ譲歩、ゴマカシにつぐゴマカシの果てに達した捨身のユーモア・エッセイ集。
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偉大なるツチヤ聖人のありがたいお話。
何度も吹きだして笑ってしまった。その話術はもはや芸の域。
いつかホンモノを見てみたいなぁ(笑) -
Posted by ブクログ
お馴染みツチヤ名誉教授のお笑いエッセイ第?弾。週刊文春で連載中のコラム「ツチヤの口車」からの再掲載です。
自虐ネタを中心とした独特のユーモアを巧みな文章で操り、笑いの渦に陥れてくれるツチヤ名誉教授のエッセイは毎回楽しみにしているのですが、今回も期待を裏切らずニタニタのし通しでした。(笑)家庭や仕事や趣味から当時の話題に始まり、哲学や論理や人生全てを笑い飛ばしてくれるそのひたむきさは、悟りの境地とも思われ、その憐れな境遇をより追求してもらいたいと思わせるのは、読者を爽快感へと誘う氏の深謀遠慮でもあるだろう。(って、なわけあるか!笑)
相変わらず絶好調な妻ネタや大学ネタに加え、新キャラ(かどうかは -
Posted by ブクログ
お茶の水女子大学の教授であり、哲学者である土屋賢二が
週刊文春に連載しているユーモアエッセイをまとめたもの。
こういったジャンルの本を読むこと、
しかも自分で購入してまで読むことは
自分にとっては極めてまれなことであるが、
最近読んだ森博嗣の日記本の中で土屋賢二の名が出てきたため
たまたま土屋賢二に対して比較的関心が高い状態だったことと、
そんな状態のときに、伊坂幸太郎の新刊を探しに行って
たまたま土屋賢二の新刊が出ていることを知ったこと、
などの偶然が重なって手にとることになった次第。
森博嗣との共著である「人間は考えるFになる」以外には
土屋賢二の文章を読んだこと