無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで200万冊以上配信中!
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
「哲学者かく笑えリ」3
著者 土屋賢二
出版 講談社
p36より引用
“所有のやっかいなところは、一度所有に取りつかれたら、どこ
までも欲望が肥大して、そこから抜け出すのが容易でなくなると
いうことである。”
哲学者である著者による、周囲の身近な出来事や事柄について
ひたすら深くひねくれて考え抜いた一冊。
哲学を教えることについてからイギリス留学中の往復書簡録ま
で、論理的でユーモア溢れる文章で書かれています。
上記の引用は、所有の概念について書かれた章での一文。
この所有欲が高まって、行き着くところまで行った人達がコレク
ターなのでしょうか。欲深いと言えばそうなのかもしれませんが、
それだけの欲を満たすことが出来るというのは、その人の甲斐性
の表れでもあると思います。
章の始まりの挿し絵と巻末の4コマ漫画を、いしいひさいち氏が
かかれています。p243の著者の写真と見比べてみると、かなり似
ていると思います。ヒゲが。
ーーーーー
Posted by ブクログ
雑誌のコラムで読む土屋賢二のエッセイはおもしろい。
だけど、一冊の本にまとめた時、この本の中にも書いてあるけど笑いの畳み掛けがしつこくて、結構くどいのよ。
ところがこの本は、エッセイと言いながらも哲学的なエッセンスが今回は多くて、「ふむふむ」とうなづいたり、どういうことだろうかと悩んだり、それは違うのではと突っ込んだり、こらえきれずに噴き出したりしながら読んだ。
やっぱり電車の中で読むには危険な本である。
“人間性に反するようなことをすることもまた、人間性の一部である。実際、人間は、食べ過ぎる。過度に仕事を増やす。処理し切れないほど人間関係を複雑にするなど、人間性に逆らって、苦しみやストレスを招くような行動を繰り返してきた。人間は楽しみよりも苦しみを求めているのかもしれないとさえ思える。”
これは私も時々思う。
仕事の効率化を図って生まれた余剰時間以上の仕事がどんどん降ってくるというのは、一体どういうシステムなのか、と。
所有の概念というのも、面白かった。
たとえ自分に必要がなくても、超格安だったりすると争って自分のものにしようとする。
これは一体どういう心の働きなんだろうね。
“しかしそもそも所有者が自分であろうと他人であろうと、そこにどんな違いがあるのだろうか。自分が持ち主なら、税金を払ったり、管理したりしなければならないし、人に盗られないよう用心しなければならない。場合によっては、管理と防犯に追われる生活を強いられることもある。(中略)どうしても所有したいのなら、美術館の絵画や公共の庭園や大自然を自分のものだと思ってみてはどうだろうか。管理は他人にやらせていると考えればよい。このように簡単な思い違いをするだけで、所有欲は十分に満たされるのだ。”
ふむふむ。
そして、所有欲を断ち切るために貴重品を捨てるときには、ぜひ一報していただきたい、と。
様々な事柄が、このように考え方を変えるだけで脱力モードになる。
勉強になるなあ。
でも、やっぱり本を買いこんでしまうのはなんでだろう。
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。