いとうのいぢのレビュー一覧
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中学3年生の芳山和子は、同じクラスの深町一夫、堀川吾郎とともに理科室の掃除当番だった。一人片付けをしていた和子は、誰も居ないはずの実験室からの物音を聞く。実験室に入った和子は人影を見るが、試験管からこぼれた薬の匂いで気を失う。懐かしい香り、あれはラベンダー。
その日の夜から和子は不思議な体験をする。起きたはずのことが起きていない、一緒に居たはずの人が覚えていない、事故に合う瞬間に別の場所に移動している。
なんど、和子はテレポーテーション(身体移動)とタイム・リープ(時間跳躍)の力を手に入れてしまったらしい。
以前の自分に戻るには、あの実験室の人影をみたあの場所に戻らなければいけない…。
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青春のSF小説。この本でラベンダーを知った当時の中高生も多かったはず。(今の中高生はだいたいみんな知っているだろう)
SF部分は覚えていたのですが、恋愛としてなかなか切ないのと、ヒロイン和子の行動力が立派だった。ラベンダーもお洒落でいいよねーー。
『時の女神』
少年の頃から現れる美しい少女。彼は大人になりその女性と再会して結婚した。妻に「あの少女は君なのか?」と聞くと、「そうよ、結婚相手のあなたに会うために時間を遡ったのよ」と答える…。
『姉弟』
食べてすぐぐーたらすると牛になるよ!
…って言ってたら、弟が本当に牛になってしまった!
『きつね』
夕暮れには狐が現れて人間を騙すんだよ。ほら、ぼくは狐だよ…。
==夢に入っていくような、そして覚める様子がとても良い。現実を幻想にする手法。 -
Posted by ブクログ
久々のハルヒ新刊なので「驚愕」再読後に読破。(「分裂」からじゃないのは実質前後編な事も忘れていたせいです)地の文がキョンの思考で構成されている事を忘れていたので再読してなかったらついていけなかったかも、とちょっと思った。今回はSOS団の初詣でのちょっと可愛い話、北高のトンデモ学園七不思議をハルヒに産み出される前に穏便な不思議を設定して対策しようとする会話劇な短編二編と旅行中の鶴屋さんからメールで送られてくる事件の謎を安楽椅子状態で解く中編一編。中編の「鶴屋さんの挑戦」は謎が提示されるのではなく違和感を掘り下げていって全体像を解く形式なのがミステリ好きとしてはにやにや。巻末の参考文献ほぼ読破している人は楽しめるかも。でもこのシリーズとしては荒唐無稽な展開で終わった方が「らしい」気がした。七不思議の参考文献に奥瀬サキの「火閻魔人」あるけど全部は読破してないからか繋がりが判らなかったなー。
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購入済み
この作品は日常ありき!
新作が出ると聞いてから前作をもう一度読み直し、きっちり楽しんで、今作は物語が進展するわけではない日常編。
珍しく古泉生き生き回。ただ今回はS O S団同士の絡みが濃いわけでなく、
面白いし一気に読んでしまったけど、どこか物足りなさも感じるような〜。
また続きが出るならもちろん買います。待ちますとも -
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「あてずっぽナンバーズ」
初出は『いとうのいぢ画集 ハルヒ百花』の短編で、初読み。
SOS団がお正月に初詣に出かけるというなんてことのない日常の話で、いかにも画集のおまけという感じ。
「七不思議オーバータイム」
初出は『ザ・スニーカーLEGEND』の短編で、こちらは雑誌で読んだことがあった。
ハルヒが北高の七不思議を探しているらしいという情報を得たSOS団の面々は、ハルヒが奇抜な七不思議を思いついてそれを具現化してしまうことないように、あらかじめ用意しておくことにした。
こちらもハルヒをめぐるメインストーリーとは関わりはなく、またハルヒのいない時間の話なのでこのシリーズらしさは感じられなかった。
でも個人的にはあほらしくてちょっと好き。
「鶴屋さんの挑戦」
書下ろしの中編。
冒頭、ミステリの技法やルールについて談義しているところに、鶴屋さんからの挑戦が届く。
これから送る文章にどんな謎が隠されているのか解き明かせ、というもの。
わざわざルールに触れていたりタイトルに「挑戦」とつけているぐらいなので、ミステリとしての出来はなかなか。
また、「七不思議オーバータイム」からの新キャラクターであるミステリ研部員のTが登場したり、鶴屋さんの新たな一面も見えたりするエピソードになっている。
ただ、やはりメインストーリーが進むわけではないので、何年も待たされて用意されたのが本作となるとやや物足りない。
むしろハルヒを全然知らない人がミステリとして読む方がウケがよさそう。
一応過去のエピソードを引っ張り出してきて今後の展開を示唆するような描写もあり作者はまだ書く気はあるようなので、そちらに期待しておこう。 -
Posted by ブクログ
9年ぶりとなる涼宮ハルヒシリーズの最新刊。
『なんせ今日は新年が始まってまだ三日しか経っていないわけで、北半球が春への準備体操をし始めるにはまだ多くの日数が必要だろう』
初っ端のキョンのこの独特の言い回しだけで、もう懐かしくてたまらなかった。
収録作品は3編。
「あてずっぽナンバーズ」は涼宮ハルヒが団長を務めるSOS団の初詣を描いた日常回。読みどころは、ハルヒとキョンの甘酸っぱいような、そうでもないような二人きりのとあるやり取り。ここは挿絵が特に良かった。思わずにやつきながら読んでしまうところ……
「七不思議オーバータイム」は、SOS団が自分たちの通う高校の怪談を創作する話。
ハルヒの特殊能力というのは、本人が「こうあってほしい」となかば無意識的に願ったことが実現してしまうというもの。そのハルヒが七不思議に興味を示していると知ったSOS団は、もし本当に起こっても現実に害を及ぼさない七不思議を創作することになるのだが……
現実に起こったとしても問題のない怪談とは何か。色々な理屈をあーだこーだ言いつつ、七不思議を創り上げていくSOS団のやり取りが楽しい話。ハルヒが満足する、現実に害のない怪談は何か、というのが段々エスカレートしていって、読んでいて「これでいいのか?」と思いつつも、それはそれでまた面白く読めました。
「鶴屋さんの挑戦」は300ページほどのボリューム。旅行中だというSOS団と何かと縁の深い鶴屋さんから届いたメール。それは旅先で面白い事件に遭遇したというもの。『最後のほうに問題を出すから、皆の衆には回答をお願いするよ』という鶴屋さんからの挑戦の言葉に、ハルヒはがぜん色めき立つ。
本格ミステリ好きにはなんともたまらない話でした。本編の前フリとして話される、SOS団の古泉と長門、そしてこの巻から登場するミステリ研のTのミステリ談話からして、素人置いてけぼりの濃さ(笑)
クイーンやカーの好きなミステリから始まり、後期クイーン問題をめぐるあれこれ。本格ミステリの様式美の一つ〈読者への挑戦状〉に込められた意味。それを国内外、様々な本格ミステリ作家の著作を引用しつつ解説していく。本格ミステリを多少は読んでいる自分としては、古泉のミステリ談義も興味深く読めました。
そして、本編となる鶴屋さんからの挑戦メール。この手のトリックは、衝撃と一種の感動まで覚えたものから、スッキリしないもの、憤懣やるかたないものまでこれまで色々読んできましたが「鶴屋さんからの挑戦」が一番、フラットな目で読めた気がします。
作中作というメタ的な構成になっているから、個人的に多少アンフェアと思っても「まあ、作中作だし」と一歩引いた目で見れたのが良かったのかもしれない。そうやって読むと「この文章の書き方は何を隠しているのか」とSOS団と同じ視点で、また一種のゲーム感覚で鶴屋さんからの挑戦を楽しめたように思います。
そして鶴屋さんの挑戦はメールだけにとどまらず、現実世界にも仕掛けられていて……。この盛り込み具合も読んでいて楽しかった。
作者である谷川流さんのあとがきにも書かれているけれど、『一度やってみたかったことを全部まとめてやってみました』というのが、読んでいて伝わってくる。本格ミステリとは何か。そして小説や物語とは何か。はたまた涼宮ハルヒとは何なのか。メタ的な問いかけも多数含んだ挑戦的で実験的な、ある意味本編に負けず劣らず、濃い一編だったと思います。
時系列的には、「七不思議オーバータイム」「鶴屋さんの挑戦」は、『涼宮ハルヒの驚愕』より後の話みたいで、9年越しに『驚愕』のその後に言及されたのもシリーズを読んでいた身としては、うれしかった。ここからシリーズ再始動なのか、また眠りについてしまうのかはあれですが……。
それでもハルヒやキョンたちにこうして会えたのは、昔の友人に久しぶりに出会ったような、懐かしさと嬉しさを伴うものでした。前作からかなり間が空いていたので、作品の雰囲気にスッとなじめるか、疑問でもありましたが、やっぱりハルヒもSOS団も好きなんだなあ、ということが再認識できました。
あとがきでは京都アニメーションの事件についても少し触れられています。ハルヒなくして京都アニメーションは語れないし、その逆もまたしかりだと思います。単に「このアニメがすごい」を超えて、「このアニメ会社がすごい」とまでなったのは、ハルヒと京都アニメーションというタッグだったからに違いありません。
個人的に劇場版『涼宮ハルヒの消失』の出来は忘れられない。テレビアニメシリーズの全体的に明るい雰囲気から一線を画した冬の寒々しい描写や表現が、キョンの心情とマッチし、そしてなにより話の山場での、キョンのモノローグの演出は素晴らしいの一言に尽きる。
『私はあなた方を忘れない。
私はあなた方が為したことを忘れない。
前二行に賛同いただける方は主語の部分を複数形にして読んでください』
事件のことについては、京都アニメーションに関連する作品に触れるたびに、たぶん思い出されると思います。でも谷川流さんの言葉を読んで、京都アニメーションの一ファンとしては、悲しい事件の記憶だけでなく素晴らしい作品たちのことも心に刻み、そして作品の素晴らしさを、こうして誰かに伝えられたらなあ、と強く思いました。 -
購入済み
良い、最高とは言えない。
あとがきで、「また」と作者が書いているので、次作も期待して良いんだろう。そこが最大の良い点だ。とは言っても、10年とか、平気で待たされるかも知れないが。推理ものは読むのに頭を使うので、あんまり好きじゃ無いのだが、サービス十分の文章で面白かった。買って損は無い、と思う。
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購入済み
ヤスミ!
とにかく、ヤスミが可愛い。良い。ハルヒもキョンも古泉も長門も朝比奈さんもいらん。ヤスミが動いているのが良い。内容は途中までだからストレスフルだな。