新堂冬樹のレビュー一覧
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流香は小笠原へ旅行しここに住んでいる拓海と出会う。
拓海は小さい頃母親を亡くしたイルカのテティスと話が出来る不思議で
純粋な青年。
流香は声楽家を目指すが、幼い頃に母親と別れその母親を探す為に
母親と同じ道を歩もうとする。
東京で流香のコンクールが行われる。それに流香は拓海を招待する。
そこで流香に降りかかる問題を拓海が優しく見守り力になろうと努力
するが、流香にプロポーズをしている間宮との問題や様々なことで
お互いがすれ違って行く。
作り物めいた感は多少あるがほのぼのとドキドキと入り混じり
「冬ソナ」ぽい話の流れで暖かい気持ちになった。 -
Posted by ブクログ
「半蔵の黒子」
迷惑な妄想逆ギレ男、半蔵のストーカー話。半蔵の妄想ぶり、自信過剰ぶりが生理的にくる。まさかの「肉ウジチャーハン」。
「お鈴が来る」
ほんの浮気心が原因で狂った妻。奇行は日に日に激しくなり、しまいには「お鈴がくる!」といもしない人形に怯えるようになる。妻の狂いっぷりに、脱帽。さすがにGを食す場面は、気持ち悪くなった。ラストはお鈴=不倫相手と何となく想像はついていたものの、やはり寒気を覚えた。この後主人公は不倫相手とどのように接したのだろうか。女は恐い。
「まゆかの恋慕」
家の前に倒れていた美少女を介護した主人公は、次第に少女と惹かれ合うようになっていく。しかし少女の過去には秘密があり…。とても悲しい純愛。あのときニュースさえ見なければよかったのに、とゆうか死ぬことないのに、と思ってしまう。二人で一からやり直す道はなかったのだろうか。
「英吉の部屋」
虐待される老人の、独白。最初の方は虐待されている英吉がかわいそうだったけど、だんだん彼の思考回路に嫌気がさしてくる。昔娘である光子を愛のお仕置きと称して監禁し、交際相手へ殴り込み、赤ちゃんを殺した。虐待されて当然だなと思う。しかし彼は娘を殺し、最後まで自分が正しいと正当化する。むかつくけど、何だか人間のいやらしいしぶとさを見た気がする。したたかに生きた者が勝ちなのか。 -
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小学校3年の男の子が離れて暮らす母に会いに一人旅立つという物語。
出会う方々がみんな良い人ばっかなんだよね。
途中変なおっさんに絡まれたりしたけど。
新幹線のシーンとか読んでるこっちがハラハラしちゃいました(笑)
ラストは帯に「泣ける」とうたってるだけあって、切なくなりました。
読んでいたのが職場でなければ涙腺がじんわり緩んでいたと思います。
ひとつだけ気になるのは母に会う直前に出会ったおじいちゃん。
「無事お母さんに会えたら、帰り(←うろ覚え)におじいちゃんにも会いに行く」とか言ってませんでしたっけ?;
最後はそのまま島を後にしていたので「え、あのおじいちゃんスルー?スルー?!!」ってそっちが気になってしまいました(笑)
一文でもいいので「おじいちゃんとこにも挨拶行かなきゃ!」とか言わせて欲しかったです。完全スルーになってるのは悲しかったなあ…おじいちゃん…;ω; -
Posted by ブクログ
自然豊かな小笠原で育った、どこまでも純粋な青年と、
辛い過去を持った、心に傷を負っている女性の純愛小説。
思った事を素直に伝えることが出来、
自分を犠牲にしてまでも(…という認識は本人には無い)
好きな相手の願いを叶えたいと思い、行動する青年の純粋さ。
無償の愛ってこういう事なのかな、と思えました。
また、青年の純粋さと素直さに惹かれつつも、
思ったこととは裏腹な態度を取ってしまう女性。
信じたいけど、信じていいの?…と、トラウマと戦いつつも
それでも素直になれない行動にも共感できます。
そして、恋敵の人の良さ。
各々の人間性が出来すぎている、、とも評価されそうですが、
ここまで相手を想って動けるって凄いな、と純粋に思いました。
また、自然の描写が優しく、とても繊細です。
海の色や深さ、波の音、空の高さ、
緑のみずみずしさ、生き物の生きるチカラ。
行ったことのない小笠原の景色をイメージすることができ、
小笠原に行ってみたい、とさえ思いました。
とても綺麗に作品が出来上がっているので、
思わず胸を打たれてしまうような、暖かいストーリーです。 -
Posted by ブクログ
作品冒頭は、いきなりイタリアのシチリアから始まる。抗争渦巻くマフィアの世界に生きる冷徹な男、
ガルシアが主人公である。
彼の作品で外国が舞台になるのは初めての試みで、読み始めはさすがに驚いたが、その後ある事件がきっかけで舞台は新宿・歌舞伎町へ……。
新堂の、どの作品を読んでいてもそうなのだが、暴力的表現が秀逸すぎて、読後に、ある種の「快感」が生まれてしまう。
こういう風に書くと、お叱りを受けそうだが「暗黒小説」の魅力は間違いなくそれだ。椅子に座りながら本を読み始めると、決して自分は体験することの無い闇の世界の主人公になり、悪の世界にどっぷりとハマってしまう。
だからこそ、読み終わった後には、今自分のいる安息の日々を再確認することができる。
過去の作品同様「悪の華」も、倒すべきライバルがいて、主人公が心の傷を背負い、裏切られ、傷を負い……というパターンは決まっている。
しかし、だからこそ安心して読み続けることができ、一服の清涼剤となるのである。
感情の振り子が「負」の側に思い切り振り切られ、読後には逆に帰ってくる。それがこの『悪の華』だ。