新堂冬樹のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
眼を逸らしても、事実は変わらない。
現実から逃げても、事実は変わらない。(P.226)
パパ活や出会い系といった現代の闇というか、お金と欲が渦巻いている現実を身近に感じさせるような作品。失踪した親友を助けるために、敵に向かっていく朝陽ちゃんの行動力、そして何より印象的だったのが、佐藤をメッタ刺しにするシーン。女子高生、雨、血の赤、新堂さんの文章だけで、残酷なのに美しいシーンへと変わっていく。神谷の暴力的だが、娘は人一倍大切にしている2面性のある人物で、実際に私の上司だったら嫌なタイプかもしれないが、どこか憎めないキャラクターだった。金と権力のある高齢者が、老害と言われ、実際に怒りを持っている -
Posted by ブクログ
ネタバレタイトルで購入。
最初から最後までグロかった。
救いはない。
「作品」は彼の思うように完成されていく。
唯一の理解者だと思った名倉刑事の反応に怒りがわく恭介。刑事の反応が許せない、「作品」を冒涜されたと思う感情がすごい。
最後に登場する女性は母親?
懐かしくも、吐き気がする、怖気のする存在。
彼の過去が何もなく、最後にいきなりでてくるので、所々にあった方が良かったかも。
母親の言葉に影響されたってことなのかな…?
恭介という偽物の姿だけでなく旬のことも知りたかった。
完璧を求めていた、そうしてきたはずの彼、しかし完璧ではなかった…。 -
Posted by ブクログ
色々違和感があって感情移入できない部分が多かった。
◾️最初の場面のパワハラ・ブラック企業が酷過ぎるのだが、そうなってしまった理由がよくわからない。
◾️主人公がパステルを飼う流れのためと言えど隣家のお爺さんの甥という人が非常識過ぎる。
◾️1週間暮らす内にパステルに情が湧いたとあったがその1週間の描写がないので、非情な主人公の心の変化が全く伝わらない。
◾️マスティフの件どうなったんだろう?
◾️奏の主人公への理解力があり過ぎる。
◾️パステルと過ごすことで良い人間に変化したそうだが、藤城以外の港南制作の面々には全く謝罪していない様子なので、反省したとか人が変わったとか上部だけだ -
Posted by ブクログ
ネタバレ新堂冬樹氏の作品を読むのは、「忘れ雪」、「漂流恋愛」に次いで3作品目。
前2作とも主人公が亡くなってしまって、遺された人たちはそれでも生きていく展開だったので、今作もそうなのかと思ってた。はっきりと死を匂わせていたし。
・途中重たい描写もあるけど、古都視点で進む展開は少女マンガに近い。最初から感動必至で売り出す映画みたいだった。
・物語当初の古都の言動は、何事にも真正面からぶつかるといえば聞こえはいいけど、社会人基礎力ゼロどころかマイナス。こういう子を表に出したら、絶対に会社の信用を失う。絶対にアカンやつ。
・プロローグは海人視点だったのに、本編〜エピローグは古都視点のみ。海人、妹の桜の