矢野浩三郎のレビュー一覧
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前半は1巻同様苦難の連続。
主人公たちはみんな苦労する。
ようやく苦労が報われて落ち着いた中盤に恋愛パート。
ほのぼの。
しかし、羊毛市のあたりでフラグが立ちまくる。
やばいやばいと思いながらページをめくる。
羊毛市の朝を迎え、ここまでくれば大丈夫かと
胸をなで下ろしていたら・・・きゃー!
ウィリアムの野郎、そこまでするか!
そして終盤。
2転3転する恋の結末。
読者たるこちらは、ここまで読み進めた経験で、この小説はBADエンドを
用意しかねないとわかっている。
おかげで、必死にジャックを応援し、絶望したり、喜んだり一喜一憂。
まさに作者の思い通りだが、どうしようもない。
そしてラスト・・・。 -
Posted by ブクログ
以前、BSでリドリースコット監督がテレビドラマ化したシリーズの原作です。
ドラマも良かったですが、原作も良いです。本好きで有名な故・児玉清さんが、大絶賛していたのを思い出します。
12世紀のイングランドはモード女帝とスティーブン王による内乱の最中にあり、農民や貴族、教会もその勢力争いに巻き込まれ、全土が混乱の中にありました。
そんな中、大聖堂建設を夢見る建築職人トムは、有能で篤信家のフィリップ修道院長が運営するキングスブリッジに放浪の末たどり着きます。そこで出会った森に住む魔女の息子ジャック、そして没落した貴族の娘アリエナとの出会いから大聖堂の建設という壮大な事業が開始されます。しか -
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ネタバレ後半はページを繰る手が止まらなかった。
人物が徹底して作り込まれているため、まるで自分が主人公ポールであるかのような臨場感で物語に引き込まれた。
監禁され、足を切り落とされ、名誉を剥奪されたポールが、四肢満足で頑強かつ狡猾なアニーに一矢を報いようとするが、、、。
あらゆる事象がポールに牙を剥き、強くあろうとすること自体が不可能に思える状況のなかで、それでも最後の最後まで自尊心を保ち続けた彼に一縷の光が差し込み、物語は大団円を迎える。
こうして振り返ってみると、勇者が龍を倒すという王道の物語にほかならない。だが、スティーブン・キングの手にかかれば、擦り尽くされた英雄譚でさえ、傑出したサス -
Posted by ブクログ
上中下各巻が600 ページの大作ですが、物語の展開に引き込まれ、その分量を感じさせないところが本当に凄いです。
イギリスの中世を舞台に王と教会の対立、貴族や修道士も暴力が蔓る世界で自分の権勢を高めようと暗躍する中、大聖堂を築きたいともがく、石工のトムとその家族、さらに伯領を治めていた伯爵の娘アリエナ、絞首刑にされた吟遊詩人の妻エリンの家族、自分の教区を豊かにすべく奮闘するフィリップ司祭。
大聖堂建築の専門用語が溢れる文章は殆ど理解できませんでしたが、息を付かせない展開とその筋書きには本当に堪能しました。
社会の力の源泉が軍事力という暴力に支えられている王政と神の救いを信じる民衆の宗教心に支えら -
Posted by ブクログ
短編の『ジョウント』が好きすぎる。『霧』まで辿り着けず何度も返却してきた本書だが、『ジョウント』は飛ばさず何回も読んできた。ラストがホンマに狂ってて…
『カインの末裔』も良い。『ゴールデンボーイ』っぽい、人が怖いキング。
そしてやっと『霧』を読めた。登場人物多くて序盤は読み進めるのになかなか苦労したが、怪奇生物と遭遇以降おもろくて止まらなくなった。鬱エンドということは知ってたから、回想している時点に立ち戻るようになる終盤はもうどんな着地?!とドキムネだったのだが、ちゃんと文字通りのHopelessエンド、虚無だった。不完全燃焼感はない。映画も観るか〜。