矢野浩三郎のレビュー一覧

  • 大聖堂(下)

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    どんな立場の人であれ、必ずしも聖人君主ではなく、生々しい感情や欲望を抱えている。
    そうした剥き出しの感情が物語の肝である。
    それだけに分かりやすく、長いけれど読みやすい物語。
    そして人間は今も昔も変わらない。

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    2021年04月25日
  • 大聖堂(下)

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    まぁ良くも悪くも大河物語でした、個人的な好みではないので正直長すぎるなと感じましたが、大河には必要な長さかなとも思います。人物造形もあまり深くはなくってわかりやすいキャラを立てる感じで、これまたそうなりますよね、というもの。
    個人的にはこの本は本当にイギリスっぽいのか?が知りたいところ。ヨーロッパに住む人々の感覚を率直に伺いたい次第。

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    2020年10月18日
  • ミスト 短編傑作選

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    ミスト
    いつものキングの長ーい前置きから転がるように進むストーリーが、短編としてコンパクトになっていて読みやすかった。怖くてどうなるのかわからなくて読むのが止まらない....と思ってたらあのラスト。イマイチぴんと来ませんでした。これは訳のせいもあるのかな...
    映画のラストのほうが、ある意味わかりやすいですね。

    他の短編は、意味がわかるようなわからないような...正直ミストだけが楽しめたらこの本はいいと思いました。

    キング初心者におすすめかといえば、やっぱり代表作と呼ばれるような長編から読むのが1番いいんじゃないかと思いました。

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    2020年09月26日
  • ミスト 短編傑作選

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    スティーブンキング初読み(多分)
    4編の短編と、映画「ミスト」の原作「霧」を収録。
    「霧」街を突然霧が覆い、スーパーマーケットに閉じ込められた主人公たち。霧の中には「何か」がいる。出て行った者たちは次々に殺され…という不条理ホラー。
    状況が少し分かりづらくて読みづらかった。これは映画で見た方が分かりやすいかもしれない。映画はラストが原作と異なり、かなりの鬱映画のようだ。(原作でもだいぶ鬱だけど)気になるので機会があれば見たい。
    「ジョウント」は五億年ボタンを思い出した。
    どの話も、結末がぼんやりしていてやや消化不良気味。

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    2020年04月23日
  • ミスト 短編傑作選

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    ネタバレ

    全体的に後味が悪いですね…!
    世界観が独特で、オチがきちんとわからないままの作品もあったりします。
    ミストの前の短編でしたら、「カインの末裔」がお気に入りです!

    そして表題のミスト…「霧」ですが、本当に怖いですね。
    謎に満ちた化け物が、無駄に種類多く存在する時点で、私だったら精神崩壊です。
    霧の外側に出れるのかと思いきや、ラストは…。
    登場人物が全員、何も悪い事をしていない一般人という点でも、理不尽な状況が表されていると思いました。

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    2020年03月01日
  • ミスト 短編傑作選

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    ミストは期待通りの面白さ。その他は作品によってまちまち。作品ごとに翻訳者が異なるため、内容が入ってくるものとそうでないものに別れる。

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    2019年10月22日
  • 大聖堂(中)

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    『大聖堂』文庫本(中)
    大聖堂を建立する周りの人々を駆りたてる欲望は強くなってくる。卑俗なものから気高いものまで、人々から生じる欲望は同等として描かれている。つまりこの物語には悪役の役割りを与えられている人物こそ居れど、欲望に善悪はない。
    長い長いヒューマンドラマとしてぶつかり合う自我が、欲望が、逆らえきれない運命が、この物語には描かれる。解説など必要ない。読めば分かるし、永遠に分からない感情かも知れない。
    (文庫本下巻へ)

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    2019年05月12日
  • 大聖堂(上)

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    今から千年前の物語。舞台は英国。(キングズブリッジは架空の街の名だという)
    タイトルでもある大聖堂を創る夢を持つ主人公と、彼を織り成す登場人物は、どこかでリンクしており、それぞれの欲望に支配されている。
    600頁にも及ぶ文庫本(上巻)はまさに英国の空のような鈍色のヒューマンドラマの序章であり、欲望と復讐のイントロダクションとして費やされる。
    爽快さはないものの、次の展開を期待させる作者の手法は流石のひと言に尽きる。
    待ち遠しくもあり、先を読むのも躊躇う気持ちもありつつ、また600頁への世界へ没入する。
    (文庫本 中巻へ)

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    2019年05月09日
  • 大聖堂(下)

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    ノートルダム大聖堂が焼け落ちた年に、やっとケン・フォレットの「大聖堂」を読んだ。12世紀内線の続くイングランドを描くスケールの大きな話で、確かに一気に読める。「巨人の落日」からの3部作から読み始めた私としては、「永遠の始まり」の尻すぼみ感にがっかりしたので、中世の大聖堂に期待したのだが、ワクワクドキドキではなかった。王と教会の争いにもう一つ実感がわかないことと主人公が歴史上の人物ではない点にあるかとも思われた。それだけ好きに欠ける自由度があることを「お話し」としてか「ウソ」としてかどう受け入れるかであるかとも思った。

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    2019年04月28日
  • ミスト 短編傑作選

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    仕事で疲れている時に外国モノはなかなかヘビーだったけど面白かった。

    それぞれなかなか印象的。 ノーナ…。

    てかミスト、映画とラスト違うんですね。

    あの映画本当いつまでたっても余韻消えない系で随分昔に観た作品なのに未だに印象かなり強いのだけど、監督も思い切り凄いわな。

    そして映画では観ていたものの小説としてスティーブン・キングを読んだのが何気に初めてでビックリ。
    こういうのも良いですね。

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    2019年03月12日
  • シャーロック=ホームズ全集14 シャーロック=ホームズの事件簿(下)

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    シャーロック・ホームズ完全読破!もう一度グラナダ版も見直したいし、BBCシャーロックも見たくなる。2巡目は原文をインターネットで読むことにしよう。シャーロック沼は世界規模だから、深い。でも、楽しい。ドイル先生、ありがとう!!

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    2019年02月13日
  • ミスト 短編傑作選

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    ネタバレ

    あの最高に後味の悪い映画”ミスト”の原作(S・キング)

    不穏な空気はそのままで、でも決定的に違うのはラスト
    小説は生きてるじゃん!息子が!ていうか死んでない。
    てか、主人公の夫デヴィットは奥さんを家に残してきたことをいいことにスーパーに居合わせた美貌の人妻アマンダとちゃっかし浮気してるし。
    なぜかエキセントリックな占い師のミセス・カーモディにはお見通しだったけどね。
    映画と違って(あれはあれで傑作だけど)希望の持てるラストでよかった。

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    2018年06月16日
  • 大聖堂(上)

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    前半は登場人物の設定や物語の背景を掴むのに時間がかかったが、流れに乗るとドンドンおもしろくなってくる。
    策略と欲望が入り混じって混沌とした展開で、修道院長フィリップVS司教ウォールラン、アリエナ・リチャード姉弟VSハムレイ家などの対立軸がしっかり構成されており「この先、どうなる?」の連続。
    またルネサンス以前のダークな時代の空気や当時の建築技術、修道院の実像を感じながら読むことができる。
    このペースで中巻に一気に突入。

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    2017年07月02日
  • 大聖堂(上)

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    12世紀のイングランドが舞台の壮大な物語。この本を手に取ったのは、長年のイギリス好きと、故児玉清さんがある番組で紹介されていたからです。児玉さんは原書で読まれたようですが、英語力のすっかり落ちてしまった私には翻訳本が精一杯。当時の風習・価値観、生活様式、宗教など全てが興味深いです。建築職人と修道院院長を軸に、大聖堂建設に向けた駆け引きの末、ようやくその夢が動き出したところで中巻へ。

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    2017年04月10日
  • 大聖堂(上)

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    ネタバレ

    人間関係がこんがらがって、家系図を作成。
    トムの息子に対する態度や、その息子の乱暴さにいらいらする。エリンが出て行くのも当然。
    後半は、フィリップの策略が上手くいくのかハラハラ。

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    2016年12月05日
  • 大聖堂(上)

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    読みやすくおもしろいとは思うのですが、(読む気)エンジンかかるまで3分の2ぐらいまでかかりました・・・ここから先は早いはず

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    2016年07月12日
  • 大聖堂(下)

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    (十二章)
    ミサ聖祭の日に大聖堂の天井が崩れ、79人が亡くなる大惨事が起きた。瓦礫の下でアリエナは出産する。大聖堂が崩れた後、町の活気はなくなり、元の寂れた村に戻りつつある。アリエナはジャックを探すため、スペインへ。人に尋ねてまわり、ついに見つけたのはパリのサンドニで。ジャックの父の故郷も見つけ、徐々に真実に近づいていく。
    (十三章)
    ウィリアム再襲来。リチャードによって悪い知らせがもたらされたキングズブリッジ。森の中へ逃げようかと考えもしたが、選択したのは「戦う」ことだった。しかし、白兵戦では敵わないと悟り、囲壁をつくって対応する。
    (十四章)
    七年後。凶作によって食物の価格が高騰。修道院の

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    2015年01月24日
  • 大聖堂(上)

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    (一章)
    建築職人のトム・ビルダーは領主であるパーシー・ハムレイの息子ウィリアムの夫婦で住む屋敷を建てているところだったのだが、相手方のバーソロミュー郷より婚約を破棄されたため、建築も取り止めになった。大聖堂を建築したいという夢をもっていたトムは家族を連れて新たな職を求めにいく。
    場所を転々とするが、職につくことができず、家族は貧困に苦しんでいた。そんななか、妊娠中の身であった妻アグネスが出産後に息絶える。トムは妻を土の中に埋め、食べものがないから連れて行っても死んでしまうだろうということで、生まれたばかりの赤ん坊を妻の墓の上に置いていく。しばらくすると後悔の念から赤ん坊のところに戻るが、その

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    2015年01月18日
  • 大聖堂(下)

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    ネタバレ

    やっと読み終わった・・・
    さすがに長かった。最後はちょっと息切れ・・・


    無政府状態の12世紀のイングランドにて大聖堂建築を通して繰り広げられる人間ドラマ。
    国の統制が乱れた中での教会や貴族の内部抗争・権力争いが30年に渡って描かれる。
    悪役はとことん悪く、悪魔の化身みたいな奴らだし、
    正義の人々には繰り返し困難や嫌がらせが押し寄せる展開だけれども、最後は勧善懲悪の形で集結したのがよかった。

    しかし、ピーターとかウィリアムとか、重要な登場人物と名前がかぶる家来・悪役が突然登場してちょい混乱。

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    2014年03月21日
  • 大聖堂(中)

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    ネタバレ

    フィリップとジャックに真の幸せが訪れるのはいつだろう。
    苦難に次ぐ苦難。

    ウィリアムの暴挙により繁栄したキングストンの町は一気に火の海に。
    羊毛で身を立てたアリエラはこれで財を失う。
    大黒柱のトムを失い、大聖堂建築はますますピンチに陥る。・・・

    しかしアルフレッドとリチャード。とことん魅力を抱けない書かれ方。

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    2014年03月18日