矢野浩三郎のレビュー一覧
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ネタバレ短編集で5本の作品が掲載されている。
ほら、虎がいる…7ページで終わる超短編。よくわからなかった
ジョウント…瞬間移動の話。眠らせて移動させるが、起きたままだと想像を絶する事態に。
ノーナ…読み終わった後にまた最初から読むと理解できるタイプ。
カインの末裔…これも10ページと超短編。断片すぎてもっと読みたい。
霧…タイトル自体は「霧」だが、霧は隠れ蓑なだけでその中にいる全貌が不明な生物との戦い。最後に決着がつかず結果がどうなったかわからないまま、手記が残されるという形で終わるのが怖い。少し前の時代のアメリカの暮らしがわかり、固有名詞がかなり出てくるのがリアル。 -
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○ミスト
まず始めに、映画とは全く違う結末であること。原作の方が慈悲やら希望やらがあっていい。クリーチャーの表現力とかもさすが。映画を観るとクリーチャーの印象が強過ぎるが原作を読むとそれよりもミセスカーモティの怖さが際立ってクリーチャーよりも人の怖さ優先な感じがよかった。
○ほら、虎がいる
こういう幼い子どもが主人公の話でもこういう雰囲気出せるんやな
○ジョウント
これ、めちゃくちゃおもろかった。ほんまにほんま、ラストまではシンプルにおもろいSF。やけどこれがラストでどんでん返し。どんでん返しっていうか一気にジャンルが変わるっていうか。とにかく起承転と結の切り替えがめちゃくちゃよかった。伏 -
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終盤にまさかの展開で唖然。このストーリー全く先が読めません。悪党ウィリアムに領地を追われたアリエナとリチャードの姉弟。牢獄に捕らわれた父との面会を果たし、父から領地を取り戻すことを誓わせられ、復讐が始まるであろうところに、これからどうなるのか期待が膨らむ一方。一方、フィリップの大聖堂建立をなんとか阻止しようとするハムレイ家。ほんと嫌な奴らです。ウィリアムが当主になって、本当に天罰が降ってほしいと思うほどの悪逆非道ぶり。いろんな思惑が絡み合って、もうどうなることか。まるで大河ドラマを読んでいるようです。アリエナに何とか幸せになってほしい。
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舞台は12世紀のイギリス。単に聖堂を建てるだけの本と思いきや、これが面白い。とにかく先の展開が知りたくて読ませる本です。大聖堂を造ることに魅せられた主人公のトム。修道院の健全な運営に燃えるフィリップ。そして領主的な生まれのボンボンで傲慢なウィリアム。この三人を中心に展開されるストーリー。長い話なのでいろいろありますが、いろんな嫌な奴が出てきます。トムが主人公と思いきや、この人は、赤ん坊は置いていくは、女はあっさり乗り換える。ウィリアムに至ってはもう最低。トムの息子も嫌なやつやし、だからこそ物語が面白くて読んでしまいました。大聖堂は再建できるのか、次巻以降も楽しみです。
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怖かったぁ。映画より数倍怖くて痛かった。(足を斧で切断されちゃうんだよ)
ミザリーはこの精神異常のおばちゃんの名前ではなく、ポール・シェルダンが書いてる小説の主人公の名前ね。
ミザリーの続きを書かせる為に買った中古のタイプライターのnの字がなくてそこだけ手書きになっていてなんか不思議だったわ。(ミザリーの小説もこの小説に挿話されている)
とにかく、あの殺人のスクラップ、一体何人殺してきたの?
でも結婚してた過去とよくその夫は殺されないで離婚できたよね。
アニー・ウィルクスそうこの名前よ。この殺人鬼の狂人と雪深い山奥で2人で身動きがとれない状態での生活。
それだけで発狂しそう。
やっぱ、スティー -
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面白かったです。
満を持して「霧」を読みました。
それまでの短編も面白かったです。
「ジョウント」、読み初めて既視感…と思ったら再読でした。途中の、奥さんを、出口への通路を切ったジョウント回路に放り込む殺人、恐ろしかったです。天国にも地獄にも行けず、永遠にワープし続ける絶望。
「カインの末裔」は「ゴールデン・ボーイ」の結末を連想しました。短いですが印象的。
そして、短編集の半分以上を占める「霧」はすごかったです。怪物と死の恐怖と絶望、閉鎖的な空間での追い詰められた狂気。
異形の怪物と戦ったり、マーケットから出ていく出ていかないの駆け引きにドキドキしながらも、自分だったらどんな行動取れるかなと思 -
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その町を覆ったのは霧―目の前さえ見通せぬ濃霧。その奥には何かおそるべきものが潜む…豪雨に襲われてスーパーマーケットに集まった被災者を襲う災厄とパニックを描き、映画化、TVドラマ化された伝説の中編「霧」他、「恐怖の帝王」の凄みを凝縮した問答無用の傑作集。キング入門者に最適、キング・ファン必携の一冊!
ほら、虎がいる
:不条理系? 状況の切迫さはひしひしと伝わってくる。
ジョウント
:SF。「あそこには永遠がある」。霧の次に好き。
ノーナ
:ファムファタルものかと思っていたら、サイコものなんでしょうか。いまいち腑に落ちず。
カインの末裔
:解説には犯罪小説とあるけれど、上と同じくぴんとこず。
霧 -
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中巻はさらに勢いを増し怒濤の展開に。
トムの元で大聖堂建設がスタートし、フィリップによる街作りで繁栄していくキングスブリッジ。
領土を追われた伯爵令嬢・アリエナは羊毛商として身をたてる。
順風満帆と思いきや、ウィリアムの暴挙で街は火の海に。
そして愛を深めていくジャックとアリエナも嫉妬に燃えるアルフレッドによって引き裂かれ…。
本作の面白さはきっちり敵役が悪い奴に仕上がっているところだろう。ウィリアム・ウォールラン・リチャード。転んでも只では起きない曲者揃い。
大聖堂の完成は?ジャックとアリエナは?
どんな結末を迎えるか、最終巻も楽しみ。