矢野浩三郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
中世イングランドの世界に一気に引き込まれる。いつか大聖堂を建てたいという夢を抱く建築職人トムや修道院長フィリップ、貴族の親子などその時代を生きるさまざまな身分の人々が登場し、壮大なドラマを繰り広げる。
建築にかかわる描写については正直、さっぱり分からないが、人々の野心、裏切り、愛憎などの物語がおもしろくて、どんどん読み進めてしまった。登場する人物がみな完璧ではなく、なりゆきで罪を犯してしまったり感情にまかせてひどいことをしてしまったり、どこかしら弱い部分を持っているのがいい。
第1巻では、長い流浪の末たどりついたキングズブリッジで、トムが念願の大聖堂建立をはじめるところまで。無事に完成する