藤井聡のレビュー一覧
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賛同できる主張と、それはちょっと違うんじゃないかという主張もあるかな。
もちろんゼロインフルエンザが無理なように、ゼロコロナもありえないし、そんなものを目指すべきではないことは今になればよく分かる。
ポピュリズムにかられ、みんなで一斉に同じ方向に進む国民性はいい意味でも悪い意味でも日本人的だったなとか、医師会は偉そうな割に何もしてくれなかったなとか、厚労省は相変わらず腐ってるなとか思うところはこの本が斬ってくれて痛快。
ただ、木村盛世さんは持論を述べるときの顔つきが人を小馬鹿にしたような感じでどうにも好きになれないんだよね。だから、テレビで見るより本で読む方が主張がすんなり入ってきて良かっ -
Posted by ブクログ
ネタバレ藤井聡さんのYoutubeチャンネルで紹介された本。MMTの考え方に否定的だった田原総一朗さんと対談し、田原さんがMMTを理解し、御自身の考え方を変えていった話が書かれていると言われて読んだ本です。
私がこの本を読もうと思った観点は、少し前に読んだ『事実はなぜ 人の意見を変えられないのか』という本に対する、逆説的な話を見れると思ったからです。
結論から言うと、前情報と本の中身に差異があって、本書では田原さんがすでにMMTを理解し、考え方を変えてからの対談トークでした。よって、「事実が人の意見を変えてから」の話だった訳ですw
まぁそれでも日本経済の問題点など、マクロデータに基づいて分かりやす -
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「国債発行に基づく政府支出がインフレ率に影響するという事実を踏まえつつ、「税収」ではなく「インフレ率」に基づいて財政支出を調整すべきだという新たな財政規律を主張する経済理論」
信用貨幣論、貨幣循環論、万年筆マネー、スペンディングファースト、貨幣国定説、貨幣のピラミッド。
自国通貨建ての国債で破綻することはありえない。
過剰インフレになってしまう財政支出が政府支出の上限。
低金利は、ゼロ如何にはできない。低い金利は、金融機関の経営を圧迫する。民間の借入が多くなるとバブル崩壊の危険性が高くなる。インフレになったとき、高金利政策をとると利払い費が高くなって、民間への資金供給が多くなる。供給力を増や -
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地方が車がないと生活できない、活性化できないという妄信されていることを否定した一冊。
著者の主張は一貫しているが、単なる交通政策にとどまらず、地域活性化や住宅政策など、様々な要因が絡み合って現在がある。
簡単にこの状況を変えるには難しい面も多い。
著者の主張は一定の理解ができる面もあるが、では現実的にどうすればよいか、といった点についてはもう少し踏み込んでほしかったという印象です。
富山市を成功例と紹介していますが、また違う面での課題もあり、今後の展開が期待されるところです。
難しいのは、その都市によって、車が入るべきところとそうでないところをどう境界線を切るのかが違うため、ある意味では政治的 -
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ネタバレクルマがないと地方では生活ができない、というイメージを覆す題名。
モータリゼーション、都市の郊外化、地方の衰退、グローバリゼーションの浸透という最悪のスパイラルとなっており、クルマ依存について警鐘を鳴らしている。
また、銀座のホコ天、京都市の車線減少、富山市のLRT事例を踏まえ、クルマ利用減少の実現性について論じている。
しかし、銀座は論外として京都市は一般的に言う地方ではない上、富山市の事例については新幹線の接続の役割が大きいと書かれている。
驚いたのは、郊外の大型ショッピングモールと地元商店街での買い物を比較した場合、地域外に流出するお金が2倍以上異なるという研究結果(生鮮食品のみで -
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「グローバル資本主義によって経済は成長する」と信じられてきましたが、実際のデータを客観的に眺めてみれば、真実はまったく逆であって、「グローバリズムは成長を鈍化させる」
グローバル資本主義を推し進める人々は、ビジネスに自由さえ与えれば富も雇用も創出され、最大限の成長があると信じてきた
アメリカにしても日本にしても「国による産業保護」という規制が成長を生ん
アメリカが、実は世界で最も強力な産業政策を行っているのです。インターネットにせよ、半導体にせよ、航空機にせよ、研究開発を支援したのは国防総省や軍などの政府機関
グローバリズムは国境を前提にしないものであって、国境が存在することを前提とした上で、 -
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著者は大学教授にして内閣官房参与なので、政府政策の大きく関与しているはずである。
デフレが諸悪の根源で、これから脱出するために積極財政を実施すべきとの主張を丁寧に、何回も繰り返す。
諸悪の根源の説明も都合のいい論しか展開しないところや、クルーグマン・スティグリッツの意見が正しいとの前提など、雑というか大雑把な感もあるが、わかりやすさが最重要な読み物と考えれば、それもいいだろう。おもな反論である財政破綻論、国債暴落論の否定ももちろん書かれている。
表題の80万円は、現GDP500兆円が600兆円になれば所得が1.2倍になる。平均所得が400万円だから80万円増えるとの計算による。
この -
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橋下氏批判の本。個人的には橋下氏や維新の考え方
やり方。表現の仕方などに問題があるのではないかと
思います。なのでこの本で両氏が言っていることは
本質的には理解できる部分もあります。また世間風潮
として、凡庸化・思考停止・リセット思考が蔓延
していることについての危惧はよくわかります。
でも少し、過激にというか、攻撃的すぎるかな
と思います。批判している内容の一部と同じような
言動ではないかと思う部分もあります。
でもやはり都構想も含めて個人的には反対です。
大阪市民でも府民でもなくなってしまいましたが
出身ですし、故郷でもありますし、いつか帰ると思っていますし。。。 -
Posted by ブクログ
私は大阪都構想に対して、賛成か反対かを意思表示などする気は毛頭ない。ただし本書は首長の人格をただひたすらに否定をし、恣意的な批判を展開するような類書とは違い良書だといえる。
筆者が言うとおり、大阪が都構想実現に邁進する間に、東京はオリンピックをはじめとする外に向けた発信力を高め、ヒト・モノ・カネといったあらゆるものを取り込み、更に一極集中化が進む一方で、大阪は機構改編に膨大なエネルギーと行政コストを費やすことで、外からのエネルギーをうまく吸収できずに衰退していくということに・・・これが事実ともなれば、末恐ろしいシナリオだと思う。
今後、東京、名古屋はもとより、アジアでは上海、ジャカルタ、シンガ