あらすじ
規律ある財政政策、デフレ完全脱却で「GDP600兆円=国民所得80万円増」を達成し、財政健全化を果たせば、日本経済は必ず復活する。J.スティグリッツ、P.クルーグマンら世界の俊英との意見交換を経て、内閣官房参与が提示する、経済再生のシナリオ。
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Posted by ブクログ
内容は平易でわかりやすいがやや冗長。(ノーベル賞受賞者を用いた)権威主義的表現が多すぎて(俺の言っていることはあの受賞者も言っている、俺が昔からいってきたことはあの受賞者も同じ、など)辟易してくる。淡々とデータに基づく主張だけ書いたら多分紙面は半分(値段も半分!?)でよさそうな一冊。主張は「デフレ下では政府の積極財政が肝要」の一言。
Posted by ブクログ
著者は大学教授にして内閣官房参与なので、政府政策の大きく関与しているはずである。
デフレが諸悪の根源で、これから脱出するために積極財政を実施すべきとの主張を丁寧に、何回も繰り返す。
諸悪の根源の説明も都合のいい論しか展開しないところや、クルーグマン・スティグリッツの意見が正しいとの前提など、雑というか大雑把な感もあるが、わかりやすさが最重要な読み物と考えれば、それもいいだろう。おもな反論である財政破綻論、国債暴落論の否定ももちろん書かれている。
表題の80万円は、現GDP500兆円が600兆円になれば所得が1.2倍になる。平均所得が400万円だから80万円増えるとの計算による。
この本の主張は、おおむね正しいように思える。ただ、本当に効果があるのか、財政出動して需要が喚起されるのかがやや不安だが、今はこの政策で進めるしかないかなと思う。