藤井聡のレビュー一覧
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ネタバレ 購入済み
新時代の経済学かも
インフレ率を財政政策の基準にせよ。根拠は「貨幣とは国家の国民への負債」からすべて説明できるということが筆者の主張である。
基本原理から分かりやすく書かれていた。
将来mmtを一部導入して日本がよくなればいいと思う。
しかしmmtに対する過度な期待は危険だとも思う。
マルクス主義には致命的な欠陥があった。
新しい経済理論は一度導入すると途中でやばいと気づいても引き返すことは難しい。ソ連の誕生~崩壊を見ればあきらかである。
mmtの導入には十分な実験期間が必要だと思う(オンラインゲーム上の通貨などでmmtを導入してみてはどうだろうか?)
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凡庸さに気づいて
真面目さと凡庸を履き違えていないか。
自分は真面目だと思っている人へ読んでほしい一冊
なにせ私自身、自分の事を真面目だと思い込んでいたけれど、この本を読んでハッとした。
俺は凡庸だ。
一人称 おれが凡庸すぎる。
自分が何か書いて読み返しても面白くない。
もっと上手に書くにはどうしたらいいんだろう。
この本を読んで気づいた。
自分の問いがつまらない。
ぼんやりとした、全体としての
みんな や 誰か に対して書くと総じてぼんやりとしてつまらない問いかけになると気づいた。
ただそんなの気づけるはずがなかった。
なぜなら、つまらない、空っぽの問いやテーマが正しくて本音 -
Posted by ブクログ
ネタバレ現在の行き過ぎた(と個人的には思っている)グローバリズム、自由主義経済については懸念を感じている。という意味では自分は保守なんだと思う。一方で、本書にも書かれている通り、本来反対すべきグローバリズムを今の保守派が進めているのは、やっぱり謎。
言葉の響きで単純に「よいもの」と思い込んでいるわけではないだろうし、必ずしも個人(および企業)が自己の利益のためのみに利用しているだけだもなさそうな。そんな謎に対する1つの考えも述べられています。
個人主義、民主主義の行き過ぎ、識字率、劣化(本書ではエリート・指導層の劣化とあったが、国民全体の劣化ともいえるのではないか?)といったいろんな要素を絡めて考えて -
Posted by ブクログ
経済音痴の私にとって衝撃的。確かに今の世界は何かがおかしいとはぼんやりと感じていた。本書は、現代の格差の拡大や危機の恒常化の原因がグローバリズムにあり、それが社会を破壊していることを、5人の筆者が座談を通じてわかりやすく説いている。新自由主義(ネオリベラリズム)が制約のない自由として席捲し、隣国同士の経済戦争につながっていることは、EUに見られる。われわれは真の民主主義を守るために、各国がネーションごとにまとまり、独自に規制を定め、グローバリズムから脱却することが必要。しかし世界のエリートの大半はグローバリズムを正しい方向に導く道だと信じているとのこと。…ところで情報のグローバル化は避けられな
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Posted by ブクログ
ネタバレグローバリズム、新自由主義を否定的に捉えた一冊。
普段からグローバル至上主義とも言える風潮に浸っているため非常に新鮮な内容であった。
本書を通じて、グローバリズムの弊害を以下のように捉えた。
・格差拡大
国境を越えて経済活動がされるため、資本を持つ大企業が残り中小企業は潰れる。
さらに大企業の中でも資本家と労働者の格差が広がる。
(さらに生産量が増え供給力が上がることでデフレに繋がる)
また、同様に大国が富み、小国は貧しくなる。(搾取される)
本書では、「経済戦争」というワードが使われていたのが印象的。捉えようによっては経済を武器にした帝国主義なのではないか。
・伝統や人間関係の崩壊
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Posted by ブクログ
よかった。少し過激な論調や語り口が目立ってしまうが
述べていることは、概ね賛同します。
ハンナ・アーレントの本はいつかよみたいと思って
いたのですが。この本はアーレントの論述を(詳細に)
とりあげているわけではないのですが、アーレントの
論を取り入れて展開している感じです。
「全体主義」とは、それこそ昔の軍国主義や戦争時の
イメージがありますが。
”「兎に角、全体にしたがくべし」という考え方、および
それに基づく社会現象”を全体主義というということで
あれば、今の日本や世間は全体主義が蔓延している
と思ってしまいます。
いじめの問題。なんでもかんでも改革ということ。
新自由主義経済。グローバリ -
Posted by ブクログ
新幹線ネットワークに外れた金沢、和歌山、徳島、富山等の明治期の大都市が衰退しているという事実に驚いた。
インフラの整備の重要性が改めて理解できたが、この20年ほど続いたマスコミの公共事業たたきにより国民に嫌悪感が染み付いてしまっているのでこれをどう払拭するかが問題だと思う。
今現在の新幹線の重要性を認めない人はいないと思うが、当時の鉄道斜陽説を跳ね返し新幹線建設をやり遂げたことは非常に大変だったことが伺える。
著者の藤井聡氏の国土強靭化計画に大いに期待するところです。氏の著作もそうだが、ネット上で見ることのできる動画を見ると氏の大変広く、深い思想、見識を垣間見ることができるのでお勧め。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ大学の自分の所属していた研究室の教授の著書。
藤井先生らしく非常に刺激的な内容であるが、とても力強く、明確なビジョンがあり、すばらしかった。一般向けの書籍であるためか論に強引な部分があり、全てを鵜呑みにできるわけではないが、(各種データのサンプルの出し方や乗数効果の話しなど)参考にすべきだし、国家が方向性を持って突き進んでいくために、この本の内容は進めていってほしい。参与に入られたし一層ご活躍頂きたい。
<その他感想>
・強靭化の施策の話はビジョンがありおもしろかった
・現在著者の言う通り需要があるところに投資を行っていることが多いイメージだが、地方投資をして、どこまでの効果があるかは疑問を感