大久保康雄のレビュー一覧

  • ジェーン・エア(下)

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    孤児のちいさなジェーンが、様々な苦難を乗り越え大人になり自立していく数十年はメロドラマ的だけれど、その裏にはキリスト教を背景とした裁きと慈悲がある。

    シャーロットブロンテが見てきたヒースの原野は今も変わらずそこにあります。

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    2019年03月02日
  • コナン・ドイル

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    息子エイドリアンが、ヘスキス・ピアソンの伝記(『コナン・ドイル : シャーロック・ホームズの代理人』)がきにいらなかったためにカーにすべての未公開文書を見せて書かせたという伝記。ジョセフ・ベルがシャーロック・ホームズのモデルかもしれないとしつつも、一番ホームズに反映されているのはドイル自身なのだとしているあたりに、遺族から依頼されて書かれた伝記というところがにじんでいる。

    とはいえ、捕鯨船に乗りこんで航海したり、ホームズで成功をおさめたのちにボーア戦争に軍医として従軍し、腸チフスでバタバタと人々が倒れる修羅場のなかで医療班を統率したりと、そのすさまじいまでのダイナミックさには圧倒されるものが

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    2019年07月17日
  • ジェーン・エア(上)

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    ネタバレ

    コレクターズ版世界文学全集、訳は同じ方。装丁が素敵。
    ながーらくなんとなく知ってるだけでしたが、いや、こんなに魅力的なお屋敷小説だったなんて。
    初めのうちのイギリス中上流、女学校の暮らしぶりもそうですが、家庭教師目線の小説は読んだことなかったので。
    いや、そもそもあまり名作って読んだことないので、全てが新鮮。こんな面白いなら、小学生のうちに読んでおけばよかったです。
    なんでだろ、訳が良いのか、結構超えちゃってるとこもあり。
    後半は彼がうざかったですが、大団円でよかった。

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    2018年05月20日
  • ジェーン・エア(下)

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    下巻です!

    (上巻のレビューでも書きましたが)二十歳くらいのときに大好きな小説だったのですが、下巻を再読してみてびっくり。
    私ってこんなにロマンチストだったの?!
    たぶん、ジェーンエアが一番好きな本だと公言していた時期もあったと思う・・・
    今読んでもときめく本だとは思うけど、こんな恋愛に憧れていたのかしらと、違う意味でとても衝撃的でした。
    若かったのだなあ~

    あっ、先日読んだレベッカといい、大久保さんの訳最高です☆

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    2017年11月06日
  • ジェーン・エア(上)

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    二十歳くらいの時に大好きだった小説です。
    最近海外モノがマイブームなので再読してみました。

    昔の印象では、不器用で控えめな女の子が自らの力で運命を切り開いていく、という印象でしたが今回読んでみて驚きました。
    ジェーンが少女時代からあんなに主張が強く強情で負けん気が強い子だったとは・・・
    (芯が強く集中力が高く情熱的という言い方もありますけどね。)

    とにかく、昔と随分印象が違うので読むのが楽しみ。
    これは私の心が純粋だったから?それとも訳者が違うのかしら?

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    2017年10月25日
  • ジェーン・エア(下)

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    ネタバレ

    後半は一息に読みきったー!
    自然情景の細やかさが好きです。
    内容的には日本の作家さんで例えるなら有吉佐和子さんかなぁ。
    幸せの形が嵐が丘よりはこちらの方が共感しやすかったかも。
    ごめんよエミリさん!
    とはいえ、嵐が丘も随分前に読んだからまた読み返してみようかしらん。

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    2025年05月28日
  • ジェーン・エア(上)

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    ネタバレ

    結構前に岩波版の嵐が丘は読んでいて、ブロンテ姉妹は2作目。
    ほぼ同時期に翻訳されているのだけど、こちらの方が読みやすい感じ。もちろん原作の文体もあるんだろうけど。
    マーサ・グライムズのパブシリーズの登場人物の女の子が読んでいて、気になっていたのでようやく読めました。
    なにかこう、昔から小公女とか秘密の花園とか寄宿学校に優しくない親戚に引き取られる設定なんかに弱いのかも。

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    2025年05月28日
  • 四つの署名

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     とある婦人の依頼で四人の署名が記された紙片を初めに新聞に掲載された謎の広告、父親の失踪。そして双子の片割れの奇怪な死と推理小説としては申し分無いほどの舞台設定が展開されている。

     『緋色の研究』や他の短編と比べてホームズの推理はそこまで驚くようなものではないけれど、本作ではホームズの謎に対するある種異常とまでいえる姿勢が示されている。事件が無ければ麻薬漬けとなり、一度事件の渦中に入れば眠ることも休憩することすら忘れて精力的に行動する。常識的に考えれば危険なタイプだけれどその姿勢が推理小説ファンからすれば堪らないものがあるのもまた事実。

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    2016年10月10日
  • 緋色の研究

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     やはりシャーロック・ホームズと言う人物は探偵の代名詞と成りうるほどの逸材。エルキュール・ポアロやファイロ・ヴァンスも良いには良いのだが、彼らを探偵の代名詞として紹介しようとした時どうしても違和感が拭えない。やはり名探偵と言ったら、ホームズが地面の痕跡を調べただけで得意げに犯人の特徴を当てると言う姿を思い浮かべてしまうのだ。これは私の思い入れによるものかもしれないが。

     この本を読んで何よりも驚いた事はホームズの事件解決までのスピードである。事件発生から僅か三日ほどで犯人を逮捕している。更に言うならばホームズがこの事件での行動は、まず現場を見る→アメリカに電話をかける→新聞に広告を出す→子供

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    2016年08月31日
  • バスカヴィル家の犬

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     この事件には驚愕の事実や意外な展開というものは無いが、ホームズの推理力とワトスンの行動力などが冴え渡っている。普段はホームズの栄光に隠れて忘れがちだが、ワトスンもホームズシリーズを構成する上で忘れてはならない重要な人物なのだ。ワトスンはホームズならしないような行動が多いが、だからといっていい加減な行動ではなく彼はあくまでも紳士的。それが今回の事件ではホームズが陰に回った為に遺憾なく発揮されているのだ。

     今回の話は解説でも指摘されているように探偵小説というより、冒険・伝奇小説の色合いが濃いな。

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    2016年08月31日
  • シャーロック・ホームズの復活

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     これに収録されている話はホームズが失踪する話を書いてから十年経ってから執筆された訳だが、そのせいか『冒険』や『回想』とは随分趣の異なる作品が載っていたように思える。
     ホームズが以前よりもワトスンに事件内容を発表されるのを嫌がるようになり、『第二の血痕』を最後に発表を止めてくれと発言しているほど。他にもホームズは事件の真相を見抜いても犯人に十分同情するだけの余地があると、庇い立てするような行動に出ている(数えてみたら13編中6編がそうだった)

     これだけ充分ドラマ性に富んだ物語を当時月刊連載していたという話には本当に驚かされる。

     本作で気に入った短編は『金縁の鼻眼鏡』かな。この事件では

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    2016年06月13日
  • シャーロック・ホームズの回想

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     とても面白い話がたくさん詰っていた。

     ホームズの手法は現代から見れば古臭く感じてしまう時がある。科学捜査が発展した現代ではホームズのような捜査方法が役に立つ場面は少ないかもしれない。しかし、読者は彼の手品のような推理法に感心し感激してしまう。ドイルは読者に対して事件に関しては最低限、人間観察に関してはあまり情報を文中に示さない。だからホームズの突拍子なく見える推理は読者にとって思わず尊敬してしまうものになっているのだと思う。

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    2016年05月27日
  • シャーロックホームズの冒険

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     この中に収録されている幾つかは昔に一度読んだことがあるはずなのだが、何故か読んでみるまで思い出せず話の途中で「ああ、これ読んだことあるな」と感じたりもした

     ホームズシリーズは事件の推理過程よりも、事件の特異性や冒険性を優先していると思う。実際、依頼人が長々と自分の体験したことを話し、ホームズが残り数ページで解決法を示すというやり方も珍しくないし。
     この中で気に入った短編は『ボスコム渓谷の謎』かな。この話は推理や物語性、更にはホームズ特有の調べ方「事件現場の床や地面を徹底的に調べ尽くす」という捜査方法も披露されている。冤罪で追いつめられる息子や驚きの真犯人などミステリとして必要な要素をし

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    2016年05月08日
  • 恐怖の谷

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     意外な構成で意外な面白さを見せてくれた事で最高に魅力的な作品になっている。やはり、ホームズシリーズは面白いと再認識させるには充分に力のある作品だった。

     第1部はバールストンで起こった不可思議な殺人事件を推理するという構成。第2部は被害者がどのような理由により殺されるに至ったかという過程をアメリカを舞台に移し繰り広げている。
     第1部で起こる殺人はホームズの真価が発揮されているといって差し支えない。第2部では舞台がアメリカに移り、突然の展開に面食らったのだが、それでも最後のどんでん返しには非常に驚いた。まさかあのような事になろうとは…。

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    2016年02月07日
  • シャーロック・ホームズの事件簿

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     これで本当にホームズシリーズは最後の作品になる。この頃にはドイルはただの推理小説作家ではなく、国際的に見ても有名な人物になっていたようだから、あまりの忙しさにホームズを書く暇がなくなっていたらしいですね。しかし、その合間に素晴らしい発想を有した物語を書くことができるのは彼のひとかどの才能によるものなのでしょう。
     収録内容はどちらかというと不可思議な事件に対し、ホームズが解決策や光明を照らすといった作品が多い。初期の様な悪意ある犯罪者に対しホームズが正義を下す、というような描写が少なくなっている。何故そのような変化が起きたのかは判りませんが、長く世情を観察するようになって以来考え方に何かしら

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    2014年10月25日
  • シャーロックホームズの冒険

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    推理小説の不朽の名作はやはり面白い。主人公であるシャーロックホームズは、観察力が優れた人だから人が気づかないことにも気づくため、並ならぬ推理力があるのだと思う。結局推理力があるかどうかは、観察力にあるのだなと実感できる。ということは・・・私たちも探偵になれるのかもしれない(笑)。とまあ、妄想はこの辺にして、オススメの読み方は、ワトソンの視点からホームズの考えていることを推察しながら読み進めていくというよみかただ。

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    2014年07月12日
  • シャーロックホームズの冒険

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    ネタバレ

     洗練されている。流石推理小説の名作だと思った。
     当時科学的な犯罪学の体系が確立されていなかったと解説に書いてあった。現在読むホームズの考え方は当たり前だが、書かれた当時では異端な考え方なのだろうと思った。

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    2014年05月18日
  • ジェーン・エア(上)

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    元祖ロマンス小説とういイメージで読み始めたら冒頭部分のリアリズムに面食らったが、私は中盤以降のメロドラマ的ラブストーリーよりこっちのほうが好きだった。
    愛の言葉やキリスト教の精神が長ったらしくて、感情移入できなかった。。

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    2013年10月18日
  • ジェーン・エア(下)

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    最も印象深いのは、思い人との結婚まであと一歩という所まで辿り着き、私の中の理性や良心、感情までもが結婚に賛成しているにも関わらず、それでも「私がわたしであるために」決死の思いで申し出を断るシーン。そう、ある種の人にとって個性というのは決して有難いものではない。選ぶことのできぬ生い立ちという環境から必然性を持って形成されたその自我は、時に呪いとなって己を苦しめる。大団円を迎えるラストが存在せず、誠実な村の女教師として生涯を過ごしたとしても彼女は十分に幸福な生涯を遂げられただろうと思うのは自分だけだろうか。

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    2013年02月09日
  • ジェーン・エア(上)

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    薄幸な少女が男尊女卑の社会に抗いながら成長し、幸せを勝ち取っていくおしん的苦労ものにメロドラマが合わさった内容かと思いきや、どうしてなかなか面白い。上下巻合わせればかなりの長編なのだが、要所要所で顔を出すシニカルなアイロニーや社会に対する冷静な観察眼が読み手を飽きさせない作りになっている。妹エミリーが『嵐が丘』で描いたのが荒れ狂う感情の暴風雨そのものだとすれば、姉シャーロットが描いた世界は感情の暴風と世間の荒波に揉まれながらも、懸命に理性の錨を打ち下ろそうとする一隻の船の冒険記の様なものではないだろうか。

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    2013年02月06日