感情タグBEST3
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夏の嵐の夜、ジェーンとロチェスターが心を通じ合わせるシーンを初めて読んだ時は鳥肌がたった。
ロチェスターのもとを去る時のジェーンの葛藤は痛々しいほど頑なだけどその強さと正義に心打たれた。
クライマックス、
ジェーンがロチェスターの呼ぶ声を聞くシーン、ちょっと出来過ぎだけどロマンチックに痺れる〜
ヒロインが美しくないと随所に記述されているが
裏返せば作者が美醜にこだわりがあったのかな?
今まで何度も読んだ大好きな小説
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カズオ・イシグロが影響を受けた作家、作品にブロンテの『ジェーン・エア』を挙げていたこと、先日読んだ『イノセント・デイズ』の主人公・田中幸乃が中学時代にこの本を読んでいたのがとても印象的で、どんな本なのか興味を持ち、読み始めた。
とても面白かった!
上下巻でぎっしり書き込まれているので一気読みというわけにはいかなかったけど、じっくり毎日共に歩ませてもらった感じ。
ジェーンの冷静さ、真面目さと、恋心による揺らぎと、ときめきと情熱と、描かれ方のバランスがとても良かった。ロチェスター氏とのやりとり場面は甘々すぎてこちらも照れちゃうくらい。
離れてみて、他人と一緒にいて再確認した、二人の時の安心感、自然体のペースまで描かれていて、甘々というだけでない愛のお話に感じた。(ロチェスター氏のデレデレ具合にはおいおい…と思うところもあったけど。笑)
この作品を読みながら、たしかにカズオ・イシグロを思い出し、特に『日の名残り』を読み返したくなった。内容は勿論全く違うけど、地に足ついた現実と、胸の中の情熱との書き方のバランスがとても似ていて。内と外が心地よい文章。
『イノセント・デイズ』については、このお話を幸乃が読んでいたということで改めて切なく感じてしまった…。
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前半はロマンス好きのわたしにはたまらなかった。
ネタバレで展開は知っていたので(というか裏のあらすじでガッツリネタバレ)、上巻からの伏線が回収されていく様が面白かった。
家族の居なかったジェーンに従兄妹たちがいるとわかったときの暖かさが良い。
ジェーンとロチェスターが美男美女でないと何度も強調されるので一体どんな顔なんだろう、と悩んでしまうので映画で補完しようと思う。
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ジェーンの気位の高さや、傲慢な感じにちょっと疑問を持ちつつも、あまりにきっぱりと言い切るために受け入れてしまいます。
一人称で語る、その語り口が好きなのかな。
ドラマチックな恋を夢見る高校生の時に読んだのが我ながら正解?!
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昔読んだ時とはやはり印象が違います。主人公ジェーンの言動も昔はとても真面目で人間離れした宗教的なものを感じましたが、今読むと生真面目で、年齢に相応しい可愛らしさを感じます。セント・ジョンもこの年頃にいそうな自惚れが描写されているのに気付きました。そしてロチェスター卿の若さと純粋さも読み返して初めて気付きました。
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もう一度機会があれば読んでみたい。
10歳の頃の目線で読んだときの感想文とか書いててくれたら良かったのに私(笑)今の目線で読んだら全然違うんだろうな。
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美男美女ではない、
女性からプロポーズをする、
社会的な問題(学校)を批判する
これらは、この時代にどう反応されたのだろう
作品の暗さと孤独が、
作者の経験に基づいていたと知って納得した
ただ、後半の霊的なシーンは突然すぎて
飲み込めなかった(信仰心???)
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ロマンティシズムとリアリズムの境目の時期に描かれた小説と解説を読んで納得。
ジェーンの思考、言葉の選び方、すべて私の感性に一致した。
イギリスの田舎の風景描写がとても美しい。表現力に驚かされた。
ロチェスター氏との愛の深め方が、よかった。もちろんロマンチックラブの要素はたくさんあり、嫉妬や燃え盛るような激しい感情に身を任せている描写も多いけれど。それ以上に性別や身分、障害などあらゆるものを超えていくような深いつながりをみた。今の時代ですばらしいとされるものと、1800年代と、さほど変わらない気がする。
感情がなさすぎると味気ないけど、理性がないのも話にならないみたいな表現が上巻にあって…
感情と理性のバランスが人間に面白みをもたらし深みも出るのだなぁと。
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怖い、と思っていて読んでいなかった。それは小さい頃映像でちらりと見たからで、筋も大雑把に知っていたから。
その後エミリー・ブロンテの嵐が丘は読んでいたのだが。
がしかし。本はやっぱり良いわ。下巻は一気に読んだ。
ありがとう、ウルフ(ヴァージニア・ウルフの「自分だけの部屋」でシャーロット・ブロンテに触れていたことがついに手を取ったキッカケ)。
あー。オーソン・ウェルズ主演の映画見ちゃおうか。。
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孤児のちいさなジェーンが、様々な苦難を乗り越え大人になり自立していく数十年はメロドラマ的だけれど、その裏にはキリスト教を背景とした裁きと慈悲がある。
シャーロットブロンテが見てきたヒースの原野は今も変わらずそこにあります。
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下巻です!
(上巻のレビューでも書きましたが)二十歳くらいのときに大好きな小説だったのですが、下巻を再読してみてびっくり。
私ってこんなにロマンチストだったの?!
たぶん、ジェーンエアが一番好きな本だと公言していた時期もあったと思う・・・
今読んでもときめく本だとは思うけど、こんな恋愛に憧れていたのかしらと、違う意味でとても衝撃的でした。
若かったのだなあ~
あっ、先日読んだレベッカといい、大久保さんの訳最高です☆
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後半は一息に読みきったー!
自然情景の細やかさが好きです。
内容的には日本の作家さんで例えるなら有吉佐和子さんかなぁ。
幸せの形が嵐が丘よりはこちらの方が共感しやすかったかも。
ごめんよエミリさん!
とはいえ、嵐が丘も随分前に読んだからまた読み返してみようかしらん。
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最も印象深いのは、思い人との結婚まであと一歩という所まで辿り着き、私の中の理性や良心、感情までもが結婚に賛成しているにも関わらず、それでも「私がわたしであるために」決死の思いで申し出を断るシーン。そう、ある種の人にとって個性というのは決して有難いものではない。選ぶことのできぬ生い立ちという環境から必然性を持って形成されたその自我は、時に呪いとなって己を苦しめる。大団円を迎えるラストが存在せず、誠実な村の女教師として生涯を過ごしたとしても彼女は十分に幸福な生涯を遂げられただろうと思うのは自分だけだろうか。
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身寄りのない少女が、新天地をもとめたはずの寄宿学校で、預けられていた家での辛い生活とはまた異なる性質の過酷な生活に身をおき、その中でも尊いまでの自立の精神と純粋な心を失わず、勉学に励み、自らの道を切り拓くべく、職を求め、はじめての地、ソーンフィールドに赴きます。
ジェーンの視点で一人称で語られる物語のため、非常に接しやすく、また、少しシーンに飛躍があったり、「むむ、なんで?」と思う箇所では、「読者よ、・・・・」という呼びかけでジェーンが読み手に語りかける注釈が入るので、「あ、そういうことなのね」と同じ時間を過ごしているように、自然に物語につきあうことができました。
とはいえ、全体を通して、あっさりとした記述が続くものの、ぐったりと疲れます。
それだけ、ジェーンの体験が容赦なく、読んでいるこちら側にも伝わってくるからでしょう。
実際、ローウッドの寄宿学校に転入して初めてだされた食事のおかゆは、ページを通じて耐え切れない匂いを発してきそうでしたし、ソーンフィールドでの恐ろしい体験や不安に陥らせる出来事も、「かんべんして~!」と逃げ出したくなるぐらいの心情にさせられます。
この物語は、幼い日を過ごしたリード家での生活、ローウッド寄宿学校での日々、ソーンフィールド館での家庭教師としての生活、そして、結婚の夢が破れ、ソーンフィールド館を飛び出し、セント・ジョン牧師とその妹達に助けられ身を寄せるという風に舞台がめぐります。
それぞれ、過ぎ去った舞台はその後つながりが断ち切られるのかと思うと全くそうではなく、最後まで物語は連なっていくので、全体を通して、ジェインの波乱に満ちた人生に立ち合った気持ちがして、一喜一憂して、ぐったりと疲れるのです。このぐったりは、別に、不満ではありません。
しかし先程、他に言葉がみつからなくて「一喜一憂」と書きましたが、ジェーンの生活の中で心から「喜ぶ」という感情は、ほとんど見当たらないように思います。随所に「美形ではない」とする(そこまで言わんでも・・・なぐらい。)ロチェスター氏に対する自分の思慕の感情に気がついてからも、どこか、「進むまい」「期待しすぎないようにしよう」と抑制する気持ちが働いているようだったし、相手も自分のことを想っていることがわかり、結婚に向けた日々を過ごしながらも、幸せに溺れないように、と距離を守るジェーンの様子は、幸せが簡単に手に入るものではなく、また、永遠でもないと、どこかさめた見方が人生の中で身についていたからでしょうか。
大久保氏の訳は、言葉遣いがとても穏やかで、一貫して毅然とした態度のジェーン像をあらわすのには、このしなやかな表現によるものが大きいと感じました。
また、自然や情景の描写は繊細で、登場人物の言葉もとても細やかに流れているので、映像を見ているような臨場感がありました。
50年前に訳されたとは思えないほど親しめる文章で、上品で、とても好きだと思いました。
読み終わった時、ぐったりしたのが素直な気持ちですが、これは、何度も読み返したくなるだろうな・・・と早くも思うので、本棚の、わりといい場所をあげるつもりです。
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ゼミの本。やっと日本語訳読み終わった・・
長かった。
最後のシーンがなんとも微妙な感じ。
なぜセント・ジョンへの想いで締めくくるのだろうか。
セント・ジョンのジェーンへの求愛の姿はなんか滑稽にしか思えなかった。
ロチェスターのそれも然り。
けど最後の解説にもあるように、
この作品はロマンティシズムからリアリズムへと移行しつつあった
19世紀中期のイギリス文学の過渡期を飾る大作なのである。
読者を物語へ引き込む力はやはりそこらへんの作品とは違う。
ぐいぐい
最後はジェーンの幸せの訪れに一人で乾杯。
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貧乏そだちで謙虚でけなげなジェーンは玉の輿にのれるのか。最後の最後まで予断をゆるさぬ展開に、手に汗にぎってください。ネタバレですが、ハッピーエンドです。いいよね、これくらい。世界名作ものですし。
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ああ、ジェーンはどうなってしまうんだ!とスルスル読めてしまった下巻。ロチェスター氏の気持がわかってからは少しペースダウンしたが、なかなかに楽しめた。
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ロチェスター氏との結婚式の日、式場では意外な事実が暴露される。不気味な女の哄笑、引き裂かれたベール......。狂った彼の妻の仕業だった。屋敷を逃げだし、荒野をさ迷うジェーンは牧師の家族に救われるが、ある晩、闇の中から彼の呼ぶ声を聞く。その声に導かれて戻ったジェーンは、失明し不自由な身となった彼と再会し、結ばれる。女性のひたむきな情熱をあざやかに描いた自伝的作品。(裏表紙より)
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ヴィクトリア朝の文化に暗いので、何とも言い難い。
一人の女性の一代記とでも言うのか。
名作と称されてはいるが、古臭いとしか言いようがない。プロットも、突然過ぎる展開、無駄に長い情景描写などなど。これ、すっきりさせたら、上下巻でなくて、一冊にまとまるね。
一人の女性の幼少期からの意思の強さというものは感じたが、どうにも勝手すぎるとしか言えない。
まあ、出版された当時はセンセーショナルだったのだろうが。
でも、時代が変わったからといって、古臭さを感じるものは名作とは呼べないと思う。
まあ、人それぞれ考え方は違うんだろうが。
読後、ぐったり疲れた上下巻でした。
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古典の評価ってちょっとためらってしまうのだけど、他の人のレビューを読むと皆さん自由に、誉めたり辛辣な感想を述べていたりして面白い。
この時代の人の考え方は日本の現代社会の人の考え方とは当然違っていて、かなり保守的だ。けれどもその中で主人公のジェーンは現代社会でも生き抜いていけそうな考え方の持ち主である。同時代の人はさぞかし面食らっただろう。
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独立心が強く、気位も高いジェーン。
ここに出てくる男性、ロチェスター氏とセント・ジョンには、
わたしの男性に対する嫌悪感を強めさせられました。
ジェーンが幸せになれたのはよかったのだけれども。
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ペーパーバックであらすじは
知っていたので、邦訳版読んだ
感想としては……キリスト色濃いかなぁ、
というかんじです。
"輪廻転生"とか"因果応報"はすっと馴染めるのに、
"汝の隣人を愛せよ"と言われると、え…と
思ってしまうのは、……ん〜、
…………無宗教な生活でも、根っこは仏教なのか。。。
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なぜか、主人公=オールドミス(って、死語…だな)というイメージがあったんだけど、なんと、最後まで読んでもやっと20歳になるかどうかという若い娘さんの話ですよ!!いやー、驚いた。昔の人は大人になるのが早かったのか。今の私らがあまりに子供っぽいのか。自分で運命を切り開いていくヒロインに、”キャンディ・キャンディ”を思い出しましたね。