清水義範のレビュー一覧

  • 日本の異界 名古屋
    まぁ、名古屋人なら当たり前をえがかれた一冊です。私の年齢でも、うんうんと理解&納得出来る箇所もありますが、若い方はちぃーとわかりかねる内容も多々あるでしょう。しかし、楽しく読めました。
  • 八つの顔を持つ男
    人間生きていくためには幾つもの顔を持たねばならない。裏表どころではない。ということで正幸の姿に何ら違和感を覚えなかった。ちょっと笑っちゃったけどね。
    あらすじ(背表紙より)
    都内の出版社に勤務する松本正幸、五十歳。妻と一男一女のごく平凡な家庭を営む。―彼は田舎に住む年老いた両親の行く末を案じ、また浪...続きを読む
  • 考えすぎた人―お笑い哲学者列伝―
    生産した物は、その場にいる人間が等しく分けあうのが共産主義。しかし、大国が共産党一党独裁政治をすると、必ず官僚による利権の独り占めが生じ、公平な配分は行われない。不満を抑え込むため秘密警察が作られ逆らう者は弾圧される。マルクス唱えた理想と夢は、欲にまみれた人間には実現不可能であった。ソクラテス、プラ...続きを読む
  • 間違いだらけのビール選び
    統一感なく、な短編集。

    落ちがあるような、ないような
    共感を得るような、得ないような。
    表題の話は、なんだそりゃ!? という状態ですが
    この業界、ありえそうです。

    雨、に関しては突如としてそちらのジャンルに、ですが
    発見されたのは、一体誰なのか。
    ヒント…というか、多分、なのは出てきますが
    本当...続きを読む
  • 愛と日本語の惑乱
    17/01/28 4:30am
    清水作品としては余り得るものはなかった。
    唯一「フェルスター症候群」(Foerster's syndrome) と言う言葉を知ることができたことだけが収穫。
  • 独断流「読書」必勝法
    清水氏の西原氏に対する評価、「この人は大した小説読みだ」は、清水氏に悪気はないのだけど、教師が生徒に対してよくやる評価(褒めているようだが、こう評価するのは自分より下と見なす人に対してのみ)である。この評価に喜ばず、それに敏感に反応した西原氏の反射神経はさすがである。
  • 愛と日本語の惑乱
    40代初めの売れっ子コピーライター、野田敦。
    彼の恋人は、妖艶な女優、新庄百合子。
    恋人の愛が冷めていく中で、野田の日本語がおかしくなっていく。
    そこらへんの仕掛けが、ああ、清水義範さんだな、と思わされる。

    野田はSHK(この後に決して48とかはつかない。「敷島放送協会」の略なんだそうだ)の放送用...続きを読む
  • 【カラー版】夫婦で行く意外とおいしいイギリス
    イギリスの食べ物がメインの本なのかと思いましたがイギリスの歴史がメインの本でした。北部の旅の様子が興味深かったです。
  • 【カラー版】夫婦で行く意外とおいしいイギリス
    写真あり、コンパクトな歴史著述がある旅行記。無味感想なガイドブックに食傷気味な人には、ピッタリ!
    定着したイギリス料理のモノ足りない味の体験談を見て、やはりフィッシュ&チップスしかないのかと思う。
    旅行行程は、イギリスの見どころを全て回るツアーは、働いている間は、無理だろう。しかし、独特な文化を体験...続きを読む
  • 【電子特別版】夫婦で行くイスラムの国々
    テーマを決めて、世界を旅することの面白さ。

    インドへの旅をきっかけに、イスラムの国々を回ろうとする筆者。トルコ、ウズベキスタン、イラン、レバノン、シリア、ヨルダン、チュニジア、東トルコ、モロッコ、エジプト、スペインときて、イエメン。世界史で学ぶだけではわからなかった、それぞれの国の姿。一口にイスラ...続きを読む
  • 【カラー版】夫婦で行くバルカンの国々
    年初に旅したクロアチア。バルカン全体のイメージをつかむための本を探し、いくつか見つけた中の柔らかい旅行記。
    作者のこってりした文体に好き嫌いはあるかもしれないが、バルカン半島の全体像を掴むにはいいんじゃないかな。
    元バックパッカーとしては、バスツアーなんて!と斜めに構えていたが、前回の旅でそのよさも...続きを読む
  • 身もフタもない日本文学史
    現代のところはちょっと端折りすぎだろ!と思ってしまうが、近代以前の紹介はわかりやすく、なんといっても面白い。この著者の視点って、いつも斬新で感心してしまう。
  • 飛びすぎる教室
     清水義範と西原理恵子による,お勉強エッセイシリーズのひとつ。シリーズ7作目にして最後の作品である。この作品のテーマは,「ほとんど枠組なしの,こんなことも勉強だよね」というもの。このシリーズは,清水義範らしい,ひねくれた目線がないので,よくも悪くも優等生のような仕上がりになっている。ほどよく知的好奇...続きを読む
  • 早わかり世界の文学 ――パスティーシュ読書術
    清水義範さんといえば、パスティーシュ小説。
    第一人者にして、その後続く人はいないのではないかと思われる。
    その、パスティーシュという手法への自負が書かれた本だった。

    「ユーモア小説」と言われてもいいけど、「パロディ」と呼ばれるのは抵抗があるようだ。
    つまり、批判や批評したいのではなく、毒がなく、あ...続きを読む
  • 夫婦で行くイタリア歴史の街々
    南部と北部に2回に分けて夫婦でイタリア旅行した紀行文。

    海外ツアーにおけるド定番の歴史遺産や美術品は、勿論。
    風景、現地の人達、タバコ喫煙事情、宿泊したホテル付近でスーパーで晩御飯を購入した時のやりとりなど、役に立ちそうな経験談が豊富で、読みやすい。

    わがままを言うと、建物や歴史上の人物などの写...続きを読む
  • 愛と日本語の惑乱
    学生の頃一番好きな科目は国語だった。様々な言葉を知ることが楽しくて仕方なかった。
    そんなころに出会った清水義範。
    たくさん読んで、こんな言葉も、こんな物語の発想もあるんだななんて本当に毎回驚かされていた。

    今回かなり久しぶりに読んだ清水さんの作品がこちら。
    日本語に対する造詣の深さに、ため息が漏れ...続きを読む
  • 日本語必笑講座
    言われてみればと思うところや、そういう見方もあるのかという発見があって面白かった。ユーモアのあるツッコミでさらっと読める。
  • いい奴じゃん
    ライトノベル風に、運の異常に悪い男の話として始まる小説。中盤までは、ほとんどが会話で進むため、情景の記述がないのだが、登場人物が限られている上に、漫画的に極端なキャラクター設定にされているため、なかなか小気味良く読める。

    会話でない普通の文章に「やべー」なんていう言葉を使うのは、いかがなものかとは...続きを読む
  • 日本語がもっと面白くなるパズルの本~難問、奇問、愚問を解く~
    「日本語パズル」というところに期待すると、ちょっと外れた感じを受けるかも。
    日本語に関する雑学をクイズ形式で読ませる本といった感じ。
    もちろん、それでも面白いわけだが…。
    例えば文学者のペンネームの由来とか、CI前の企業の名前とかといったあたりまでくると、クイズにしたてなくても、と思ってしまう。
    ...続きを読む
  • 神々の午睡(下)
     三大宗教の歴史上伝えられている話を、清水義範さんならではの文体で、小説としたもの。
     下巻は近代~現代の話。宗教を拡張していく時期で、いきおい戦争の話が多くなる。
     人の心を救うはずなのに、何故対立するのか。開祖たちが望んでいた未来なのか。

     現代における宗教についても触れられ、宗教とは何かと考...続きを読む