澤田ふじ子のレビュー一覧
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公事宿事件書留帳シリーズ第8段。
仁吉の仕置。生きの良い大鯉と勇ましい金太郎の彫り物をした仁吉。彫り物をしているが、恩義を忘れない心優しい男。放蕩息子の吉三郎が母のお松が争い、お松が吉三郎を思い余って切りつけてしまう。
ただ罰したり、真実を追求するのではない、それぞれがその後の人生を上手く生き抜ける...続きを読むPosted by ブクログ -
公事宿事件書留帳第4段。
黄金の朝顔は、世にも珍しい朝顔の苗を育てれば、種子や苗を買い戻してもらえるという、現代にもある怪しい詐欺の手口を題材。
飛落人一件は、腹黒い嫁にいびり出されて飛び降り自殺した老人の事件。
どれも時代小説ではあるが、現在に通じる人情劇であり、家やお金に縛られない田村菊太郎が...続きを読むPosted by ブクログ -
公事宿事件書留帳シリーズ第二弾。
本書は、田村菊太郎が、師走に、庭にて赤い実をつけている千両を眺めているところから始まる。
なんと風流な事か。
春夏秋冬、どの季節も人間には大切どす。人生にもけじめというもんがおますやろ。四季は1年のけじめどす。
身に染みる一説だなぁ。Posted by ブクログ -
公事宿事件書留帳シリーズ第1弾。
公事宿鯉屋に居候する田村菊太郎の事件簿。澤田先生馴染みの京都の町を舞台にして、四季折々の風情が織り込まれた人情味あふれる時代劇シリーズの傑作。Posted by ブクログ -
高瀬川女船歌シリーズ第八弾。
角倉会所の目付け役の大槻伝蔵が故郷から佐七とい若者を連れてくる。この二人が四条通で、角倉会所で台所働きをしているお琴に出会う。
佐七とお琴、この二人を中心に大きく話しは進展する。
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高瀬川女船歌シリーズ第七弾。
標題の奈落の顔は、人情深い鋳掛け屋の太兵衛が亡くなり、その死に顔が深く悩んで奈落に突き落とされたような顔だったことから、かつて東町奉行所に出仕していた太兵衛の過去が明らかになっていく。Posted by ブクログ -
高瀬川女船歌シリーズ第四弾。
高瀬船の船頭弥助の長屋の隣にすむ藤蔵、お千代の夫婦。訳あって武士の身分を捨て、市井で暮らす道を選ぶ。宗因の口利きで高瀬船の曳き人足となるが、角倉会所の隠し目付と噂され、宗因らとともに高瀬川沿いの市井の人々のため、働き始める。Posted by ブクログ -
桓武天皇の時代、長岡京への遷移、律令国家の統一に向けて東北地方を治めるべく動く軍と蝦夷の人々の攻防。蝦夷の首領であるアテルイ、罪を着せられて高僧の道が閉ざされた果安、魅力たっぷりに描かれる。京側の坂上田村麻呂もかっこよかった。Posted by ブクログ
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名古屋で仕事をしていた時、久しぶりに8時上がりできて疲れたなぁって思って書店に入ったらあった本。ずっと読んでとうとう終ってしまった。最後はなんかスッキリしない終わり方だったけど、京弁が心地よかった。Posted by ブクログ
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作中登場する長左衛門、嘉助、亀屋、八十松…皆立派すぎる気もするが、職業年齢に関係無く相手を慮る心の大切さに改めて気付かされる。ただ読後感はとてもブルー。最後の部分がなぁ…きっとこうなるとは思っていたが、やっぱりブルーな気分になる。Posted by ブクログ
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京都の公事宿が舞台とは、ユニークな設定の時代小説。
本妻の子の弟に家督を譲るため、無頼の振りをして家を出て旅をし、戻ってきたら、公事宿の居候となり、弟を助け事件を解決する。ちょっと、安易な物語のすすめ方の感がするが、いかが。
二巻目以降、人情捕物帖として読むぶんには、違和感がないか。Posted by ブクログ -
5作目
前作と変わらず、淡々と。登場人物の関係が進んでいない。
現代でもこんな犯罪あるかも。
「因業の瀧」で心中の生き残りへの罰が具体的で興味深かった。位では最下位の扱いだけれど、お金はたんまり持ってる主がいるとか。お金さえあれば抜けられちゃうんだ。
「夜寒の辛夷」はできすぎな気も。そして彼らのこれ...続きを読むPosted by ブクログ -
公事宿事件書留帳シリーズ7弾。表題作「にたり地蔵」含むほとんどが架空の話でない。あとがきを読んで、なるほどと思いました。① 闇の掟 ② 木戸の椿 ③ 拷問蔵 ④ 奈落のみず ⑤ 背中の髑髏 ⑥ ひとでなし ⑦ にたり地蔵 ⑧ 恵比寿町火事 ⑨悪い棺 ⑩ 釈迦の女 ⑪ 無頼の絵師 ⑫ 比丘尼茶碗 ⑬ ...続きを読むPosted by ブクログ
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公事宿事件書留帳 16.公事宿シリーズ読み進めてマンネリ気味になってきた。 ① 闇の掟 ② 木戸の椿 ③ 拷問蔵 ④ 奈落のみず ⑤ 背中の髑髏 ⑥ ひとでなし ⑦ にたり地蔵 ⑧ 恵比寿町火事 ⑨悪い棺 ⑩ 釈迦の女 ⑪ 無頼の絵師 ⑫ 比丘尼茶碗 ⑬ 雨女 ⑭ 世間の辻 ⑮ 女衒の供養 ⑯ 千本...続きを読むPosted by ブクログ