澤田ふじ子のレビュー一覧
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購入済み
男の覚悟の美しさ
封建社会の中で自分の大切な人達のあだ討ちをする男の覚悟の美しさに涙します。そして最後の意外なハッピーエンドに心癒されました。
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Posted by ブクログ
澤田さんは多分始めて。重厚な歴史小説です。
テーマが平安時代の東北と言うことで、今まで未知の領域。読後に簡単にインターネットで調べましたが、ほぼ史実(と言っても色んな解釈があるようですが)に沿った内容になっているようです。
後半は東北の英雄・阿弖流為(あてるい)と坂上田村麻呂、二人の英雄の敵味方を超えた尊敬・友情と言ったものがテーマになります。それは面白い筋立てなのですが、もう少し書き込めなかったかな。
一方で、忍者・赤樫と耳無の扱いは秀逸で、女性作家らしく恋愛要素も適度に織り込まれ、全体としてはバランスの良い作品です。強いて言えばもう少し硬派な文体で読みたかったような気がします。北方謙 -
Posted by ブクログ
京都の風呂屋をメイン舞台に描かれた市井の人々の物語。男と女が生きてんだな、ということを感じるお話が詰まってた。彼らのトラブルに入り込んでいく二人の謎の男たちの姿もかっこいい。
人々の話と平行して、二人の男の謎、やり取りも同時に興味惹かれ。社会における力のありそうなあれこれとか、血生臭さもあったり…。京都はいろんな世界で成ってんだなと勉強にもなった。(話は置いといて、と結構細かく時代や事情などいろんなことを説明されてる文章が入ってたけど、読んでて邪魔とは思わずふむふむと)
影のある、裏のある人の姿がかっこいいと思ってしまうのがフィクションの世界だな…。 -
Posted by ブクログ
土御門家・陰陽師シリーズの第一段です。
陰陽師とはなにやら怪しげな。。。と思いがちですが、
時代は江戸時代、京の町の占い師(人相見・手相見)達の話しで
彼らが、町の治安を守ったり、事件を解決したりする話でした。
主人公の笠松平九郎は、占い師といっても安倍清明を家祖とする
土御門家が統括する触れ頭(ふれがしら)という由緒正しい職で、
帯刀も許されていて、腕前もなかなかのもの。
この時代、京の町のあちこちで、占い師が辻商いをし、
商いをしながら町内に不穏な動きはないか、また町人達の相談に
のり、犯罪を未然に防いだりしていたようです。
今でいう防犯カメラみたいなもの!?
しかし、洞察力の鋭い陰陽師