佐野晶のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
まずは良かった。映画も見た(小説の方が先)けど読んでおいて良かったなぁと思いました。映像だけじゃわかりづらい情景だったり、小説読んでて“ここ好きだな“ってシーンが結構あっさり流されてたから映画よりも好き。正直映画はイマイチだった、、ごめんなさい。
内容自体も全然複雑ではなく、田舎(島)に住む異なる3人組の男女がバンド組みつつ、ほろ苦い青春あり!って感じですごくほっこりしながら読めた。主人公の性格がほっこりしてたからそれも良かった。
繊細な感情表現だったりが垣間見えて、なにより主人公の「色が見える」っていう設定がすごく好み。
後半に主人公が日吉子先生に言った運命についてのセリフが一番好き。それこそ色だって運命と同じなのかなって思った。結局怒ったり、泣いたり、笑ったりしてても色は変わらない、運命は変わらない。だからそれを蔑んだり、悲観に思うんじゃなく、受け入れる、受け入れてあげる。すごく優しい考え方だから自分もそうできたらいいなぁって思えました。
タイトルにもある色がなにを指してるのかは正確ではないけどなんとなく感じてる部分があって、他の小説ではなかなか得られない感情が得れてとても良かったです。また読みたい。 -
Posted by ブクログ
2013年封切りの是枝裕和・監督、福山雅治・主演の映画のノベライズ本。映画は当時かなり衝撃を受けた。息子の出生時に病院で取り違えられ、6歳まで他人の子を育てていた事実がわかるという物語。せつなくて子供の演技に何度も泣かされた記憶がある。
キャスティングも絶妙。エリートサラリーマンの福山に奥さんが尾野真千子。もう一方のガサツな感じの夫婦がリリーフランキーに真木よう子だ。そして子役の子供、二人とも演技が上手くて本当感情を揺さぶられた。
血のつながりを選ぶのか、6年間一緒に親子として過ごした時間を選ぶのか…福山は葛藤して相手方よりも裕福だから『こちらで2人引き取って育てる』と言い出し、当然両家は険悪になる。でも、気持ちは痛いほどわかる。我が身の話だとしたら…自分が育てた子が取り違えた子供だったら…どうするのか。相手のご家族を慮るも、やはり二人とも育てたいと暴論を言うかもしれないなあ…
この物語では、この取り違えの原因は『幸せそうな家族が妬ましかった』という理由で看護師が故意に行ったことだった。考えてみたら、母親は出産直後には全てを病院に委ねているわけだし、意図的にこんなことをされたら…血液型だけ合っていたら信じちゃうよね(そうそうDNA鑑定なんて普通はやらないだろうし)
物語では最終的な結論はグレーな形で、両方の家族で2人の息子たち(実の息子と、育ててきた息子)を愛情を持って育てていくような流れで終わる。確かにどちらかに結論付けるのは酷な話だ…
世の中には似ていない親子もいるから、もしかしたら…子供が生まれたらひと月以内に必ずDNA鑑定を受けることが法律で義務化されたら、かなりの数が病院で取り違えられていることがわかった…なんていうのは悪い冗談かなぁ…
小説を読み、また映画も見たくなった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ昔映画を観た記憶はあるものの、ストーリーはほとんど覚えておらず久々に振り返ってみようと今回は小説を読んだ。一気読みするのにちょうどいい分量をしていて読みやすかった。内容構成要素も、謎、恋、歴史、いち人間としての葛藤、といった具合に多岐にわたるため、誰が読んでも面白く読めると思う。
一番印象に残ったというか衝撃を受けたのは、櫂がこれまで信じ続けてきた「真実にこそ数学にこそ意味がある」ということを、平山造船中将がいとも容易く否定したシーンである。己が信じ続けてきたもの、しかも櫂にとっては自分の人生で紡いできた根幹そのもの、に対してNOを突きつけられた時の絶望感や虚しさを強烈に感じた。物語の中の話ではあるものの、仮に現実で同じことが自分に起きたときの精神的ダメージは計り知れないなと暗澹たる気持ちになった。 -
Posted by ブクログ
監督&脚本・黒沢清、著・佐野晶『Cloud クラウド』宝島社文庫。
サスペンス・スリラー映画『Cloud』の完全ノベライズ。菅田将暉が主演ということなので、吉井役を演ずるのだろう。監督の黒沢清は『CURE』や『回路』などのホラー・サスペンス系映画を手掛けている。
映画のストーリーに興味があるだけで、ノベライズ小説には最初から期待はしていない。無理矢理『Cloud』という言葉を登場させたかのような強引さやそんな理由で逆恨みするかといった違和感を感じる部分があるものの、ネットの怖さを感じさせる、まあまあ面白いノベライズ小説だった。
人間の限りない欲望や妬み、憎悪が人間を怪物に変える……
クリーニング工場で働く傍ら、転売で一攫千金を狙う吉井は、倒産間近の町工場から買い叩いた電子治療器で600万円もの大金を手にする。味を占めた吉井は600万円を元手にさらに転売で儲けようと意欲を燃やす。
ある日、吉井に転売業を教えた先輩が落ちぶれ、詐欺のような投資話を持ち掛けて来たことなどもあり、吉井はクリーニング工場を辞めて、恋人の秋子と共に群馬県の山奥にある破格で借りた新居に移り住み、そこで転売業を続ける。
そこそこ転売業が回り始め、吉井は佐野という男を雇うが……
本体価格790円
★★★★