【感想・ネタバレ】そして父になるのレビュー

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Posted by ブクログ 2020年09月23日

「そして父になる」是枝裕和氏

1.購読動機
休暇中、文字を食べたくて、読めればなんでもよかったんです。
子供の取り違え事件。
数年前に過去の事件として記事となりました。
その取材もしたうえでの書籍ということであったため手にとりました。

2.本書内容
病院から電話があり、事件は動きだします。
「取...続きを読むり違えの可能性あり。遺伝子検査を。」
残念ながら、運命はいたずらで、6年過ごした子供は実の子供ではないこととなりました。

本当の血の繋がった子供の育ての親との対面、そして実の子供とも面会へと事態は展開します。

親はどのようにこの事態を受け止めるのか?
また、流したい衝動と戦うのか?

子供らは、みたこともない大人の家に預けられ、少しずつ距離を縮めていく対応にどんな表情で、どんな叫びを押し殺し、生活をしようというのか?

小説のなかの文体は、痛々しいくらいに真っ直ぐです。
時には、本を折りたたみたくなるくらいに。

3.最後に
私たち読者は、両家の大人、そして同じく運命に翻弄された子供たちに、ページを折りながら寄り添う気持ちで進めるほかありません。

読み終えて
 ありふれた日を
  省みて
   尊き生を 
    まぶたに描き

#読書好きな人と繋がりたい
    
    
    




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Posted by ブクログ 2024年04月01日

【2024年69冊目】
息子が小学校に上がる受験に合格したと同じ時期に知らされた、「赤ん坊の取り違え事件」。出産した時の病院で、乳児の取り違えが起こっていたらしい。これまで育ててきた息子とは血が繋がっていない――衝撃的な事実に打ちのめされながらも二つの家族は対面を果たす。本当に血は水よりも濃いのだろ...続きを読むうか……?

原作は未見でした。あらすじを読んだ時に、これは結末如何によってはめちゃくちゃに泣くな、いやでも前に読んだ是枝裕和さんの映画原作マジで酷かったからな…と思って半ば疑いを強めながら読み始めました。

途中までは、えっ?そっちの展開に行っちゃうの?あと福山雅治さんにその役を?あっ、リリー・フランキーさんはわかる、ハマり役ですね、みたいに思いながら読んでたのですが、やっぱりぼろぼろに泣いてしまいました。

子どもって本当に敏感で、掛け地なく親のことが大好きな存在なんですよね。血よりももっと大事なことってきっとたくさんある。

私的に収まるところに収まって本当に良かったなと思った話でした。映画見ても、多分泣くんだろうなぁ、ずるいですよ。

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Posted by ブクログ 2024年03月26日

もし我が家が同じ事態に陥ったら…と本当に深く深く考えさせられた本です。

映画を観ていなかったので、今この本に出会えてよかったなと思います。

病院側の対応などちょっと腑に落ちない部分もありましたが、続きが気になってダッシュで読み切りました。

自分の子育ても振り返る機会になりました。
おおらかに育...続きを読むてたいな。

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Posted by ブクログ 2024年02月04日

息子が有名小学校に合格してから赤ちゃんの取り違えが判明する。慶多、琉晴の二人と二つの家族が交差しながら、エリート社員の生き方を反省し気づきを得る一冊。初の是枝裕和作品、読みやすくて感情移入してしまった。
週末の仕事をやめて家族と映画やキャンプで楽しみたいと思わせる。

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Posted by ブクログ 2023年05月29日

だいぶ前に、映画を観ていたこともあってか、子供らの演技が何となく思い出されて、感動し、かつ面白く一気に読めた。もう一度、映画も観てみたいとも思った。すごく読みやすい。読みやすい様に各所で工夫されていた様な気がする。登場人物の属性(出身地、特技とか)は、不自然がない様に緻密に、設定されている様な気がし...続きを読むた。

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Posted by ブクログ 2022年12月19日

映画監督の「是枝裕和」とノベライズ作家の「佐野晶」の共著『そして父になる』を読みました。

『三度目の殺人』に続き、「是枝裕和」と「佐野晶」の共著です。

-----story-------------
「6年間育てた息子は、他人の子でした――。大切に育ててきた6歳の息子。彼は、出生時に病院で取り違...続きを読むえられた他人の子供だった」。
「是枝裕和」・監督、「福山雅治」・主演で、カンヌ映画祭・審査員賞を受賞した映画『そして父になる』。
現在、もっとも勢いのある「尾野真千子」、「真木よう子」という豪華俳優陣の競演とともに話題を呼んでいます。

本書は「是枝監督」自身による渾身のノベライズ企画です。

学歴、仕事、家庭。すべてを手に入れ、自分は人生の勝ち組だと信じて疑わない「良多」。
ある日、病院からの連絡で、6年間育てた息子は病院で取り違えられた他人の子供だったことが判明する。
血か、共に過ごした時間か。
2つの家族に突きつけられる究極の選択。
そして、妻との出会い、両親との確執、上司の嘘、かつての恋、子供との時間―。
映画の余白を埋めていく、文字で紡がれる、家族それぞれの物語。
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映画監督「是枝裕和」と俳優「福山雅治」がタッグを組んで、2013年(平成25年)に公開された映画『そして父になる(英題:Like Father, Like Son)』のノベライズ作品、、、

映画は観たことがあったのですが… 本書を読んで、映画ではわかりづらかった、登場人物の揺れ動く感情の変化が理解できましたね。

血の繋がっていない子どもと、自分の血をひく本当の子ども… うーん、簡単には選べませんよねぇ、、、

登場人物の言動に、共感したり、反感を覚えたりしながら、複雑な気持ちで読み進めましたが、ラストで「良多」が「慶多」を抱きしめて、

「そうだよな。でもな、六年間は……六年間はパパだったんだ。できそこないだけど、パパだったんだよ」

というひと言にグッときましたね… この瞬間に「良多」は本当の意味で「慶多」の父親になったんでしょうね。

家族って、何なんだろうなぁ… ってことを考えさせられる作品でした、、、

「是枝裕和」って、家族のことを描かせたら右に出る者はいないな… って印象が強まりました。

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Posted by ブクログ 2022年12月14日

主人公が人間として成長する姿が素晴らしい。
夫婦間では特に、一方の考えて決めていくのではなくて話し合いが大切だと改めて感じた。

家族ごとに仕事に重きを置くか、愛を育むかといった方向性は違うものの、お互いを受け入れて新たな考えを得ることが大切。尊重し合うことを学んだ。

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Posted by ブクログ 2022年06月17日

主人公が自分と同年代なので感情移入できました。子供を取り違えられた家族の話です。主人公はいわゆるエリートサラリーマンですが子供との交流はちょっと微妙という。最終的には地位や名誉はなくしますが子供との絆や家族との愛情を手に入れるっていう王道路線です。子供たちの心の機微がすごい。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2021年09月11日

大企業スーパーゼネコン超一流サラリーマン主人公 良太が6年間育てていた子供は他人の子供だったことを、ある日、元産婦人科の病院から呼び出され、医師からそのように告げられてしまう。嫁が子供を出産した直後、看護師によって、子供を他の子とすり替えられてしまったのだ。元産婦人科の病院で すり替えられた側の夫婦...続きを読むと主人公の夫婦にとって、それは驚愕の事実だった。
病院側からすると 大人になるまえに双方の子供を交換して欲しいとの事。さすがに、そんな事言われても、両夫婦はとまどった。が、病院の言う通り、週末毎に相手側の子供を交換することを両夫婦は始めた。6歳になりたての子供に、こんな事を説明してもなかなか理解されないし、そもそも大人たちでさえ、理解できない。良太は、仕事の大きなプロジェクトで なかなか 家庭問題への対処もうまくいかず、憔悴しきっていた。
子供を交換して、12週目、今度は良太夫婦は交換した子供に、自分たちを父母と呼ぶ様に躾けようとするが、なかなか元相手側の子供は納得してくれない。
仕事では、赤子入れ替えの裁判が会社で知れ渡った影響で 田舎の方に左遷される。
仕事も家庭環境もめちゃくちゃになった良太が最後に取った行動とは。

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Posted by ブクログ 2020年09月19日

映画も見たけど小説の心理描写がもっと面白い。父親同士の性格が対比的でそれが子供にどんな影響を及ぼすのか、という部分が見どころだと思いました。
仕事にとらわれていたときは見えなかったけど、新しく見えてきたもの。真相が明らかになっていくにつれて変わっていく主人公の心情が感動的。

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Posted by ブクログ 2020年07月21日

父になるという事は、なんだろうか?

漠然とした質問だろうが、この本を読みきった時に感じたことが、その人にとっての父親なんだろうなと思う。

厳しい父親、遊んでくれる父親、見守ってくれる父親。色々な父親が存在する。

結局のところ、子供にとって安心や尊敬、愛をくれる人が父親なんだなって私は思った。

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Posted by ブクログ 2020年02月20日

内容は面白かったけど最後がどっちつかずでうーんとなった。
きっかけとなった人ももやもやするし、主に良太家がずっと悩んでて気持ちも複雑で、実際自分はどうするだろうかと考えさせられた。

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Posted by ブクログ 2019年11月21日


赤ちゃん(我が子)を取り違えられた2つの家族の物語。

産みの親か、育ての親か。
親とは何か、家族とは何か。
葛藤が描かれています。

数年前に「家族という病/下重暁子」という話題作もありましたが、家族という、完全には自分で選べない集団に属するとき、納得できない想いにどう折り合いをつけるかは...続きを読む、なかなか難しいけれど、それが生きるということなんだろうと思います。

自分が持ってる正義感がどうしても曲がっちゃうときって、家族のことなら、よりツライものがあるよね。

先に映画を見てまして。
福山雅治さんとリリーフランキーさんの
父親っぷりの残像が残ってます。
育ててきた子と血が繋がってないと知ったとき、人間力が試されますね。
わたしなら、どうなっちゃうんだろう。

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Posted by ブクログ 2018年12月17日

福山雅治主演の映画を観た後に、完読。

映画も良かったが、こちらの方が、私は好きだ。

にしても、事件のきっかけとなるあの女性には同情できない。

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Posted by ブクログ 2018年08月07日

血の繋がりか、育ってきた家族か。とても残酷な選択だと思う。
本当に大切なものを見失いかけていた主人公が、父親という存在と戦う話なのだと思った。自分の過去、今の自分。家族とギクシャクしていた環境が、主人公の性格を形成していったに違いないのだが、どの目線で見るかで物語の受け止め方が違ってゆく。
映画を先...続きを読むに見ていたのだが、文章になるとまた違う。
親というものに迷ったとき、立ち止まって考えるにはとてもいい作品だと思う。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2018年07月16日

知ってたからこそ、今日まで読めなかったけど、読み始めたらいつものごとく一気読み。
もっとゆっくり読みたいけど、先が気になってしまって。
血か
時間か
父親が左遷されたあたりから、気づいて変わっていくまでのところがよかったかな。
よかったね、気づいて。
人は自分しか変えることはできないからね。

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Posted by ブクログ 2018年06月03日

赤ちゃんを取り違えられた2組の夫婦の物語。対照的な環境で育った子供が、取り違えられていたことが判明し、それぞれの本当の両親のもとへ帰る。映画よりも、父親の内面の描写が詳しく描かれていて、「そして父になる」のタイトルに結びついた。登場人物が、映画のキャストのイメージそのものだった。

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Posted by ブクログ 2017年12月16日

赤ちゃん交換
自分だっらどうするだろうかと、大半はずっと心苦しい
最後はそれなりの結論に賛成しつつも一生背負うものの大きさにスッキリは出来ない

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Posted by ブクログ 2017年05月27日

雄大が子供との過ごす時間を持ってこなかった良多に言った「何言ってんの。時間だよ。子供は時間」という言葉が印象的だ。血のつながりと、これまで一緒に過ごしてきた時間に葛藤しふたつの家族は翻弄される物語だけど、ひとつの答えはここにある気がする。
オイラも小さいガキと過ごす時間の大切さに気がつかない人間だ...続きを読むった。あるきっかけで毎週のようにガキが通うサッカーチームに同伴することになったが、この数年間があったからいまのガキとの関係があると思う。もしあの時に行動を起こさなかったら全然違ういまになっていたんだろう。殺伐としたものしか想像できない。だから母親と子供の関係に父親が太刀打ちできないのはある意味で当然かなと思っている。
タイトル通り、男が父になるということを教えてくれた。オイラは気がつくのが遅かったけど、ガキと一緒に暮らしてるこの時を大切にしたいと思う。いつか旅立つ日まで父でありたいな。

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Posted by ブクログ 2017年05月27日

 突然、小学校入学直前の我が子が、別の子どもと入れ替わっていたと知ったら、親はどうするのでしょうか。

 前半は、きめ細かく、2つの家庭の心の動きを描写します。主人公は、自分自身も継母に馴染めなかった経験があり、父親に対して、今も強いわだかまりがあります。

 そんな自分とこれまでの我が子との関係、...続きを読む自分と親の関係、自分と妻の関係、相手の家族との関係、血のつながった我が子との関係、様々な関係を見つめる中で、父、夫、子としての自分を、主人公は見つめ直します。

 後半がやや性急な感じはしますが、読み手に本当の家族の在り方を問いかけることには、間違いなく成功しています。誰にでも共通するような答えはないのかも知れませんが、考えてみる価値のある問題です。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年10月18日

血が繋がった者が家族なのか、過ごしてきた時間が家族を作り上げるのか、家族のあり方について答えのない難しい問を投げかける。話自体は淡々と進んでいく印象があり、次々にページをめくりたくなる、という感じではなかったが、後半になるにつれて良多の考え方がどんどん変わっていく感じは面白かった。

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Posted by ブクログ 2022年06月22日

テーマは重いはずだけど描写は重苦しくなくて、読みやすかった。
子どものときにあったことはトラウマになるけど、それを解消できたらいいな。
2022/06/22

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Posted by ブクログ 2021年05月09日

血か時間か

福山が父になるまでを描いたとすれば、結論は時間もいうことになるであろう。

作品は盛り上がって終わるが、本当の人生は続いていくので、ふとしたときに同じ気持ちになったり、他人との違いに辟易したりする。

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Posted by ブクログ 2021年01月12日

映画は観ておらず、母に勧められてこの小説を読み始めた。子供の取り違えが起こった時に、小説にあるみたいに子供の交換なんてするものなのかな。そっちのほうが複雑になりそうだし、お互いの子供がお互いの家族に適応してもしなくても、親としては不幸な気がする。いや、どちらにしても不幸は免れられないのかな。

読み...続きを読むながら思考を巡らせたくなる本だった。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2020年11月24日

映画を見た
母親が何回もテレビで見るからテレビでチラチラ見てたけどちゃんと見た
ちゃんと見たらチラチラ見過ぎて意味なくなっちゃったのか、結末はあんまり自分的にうーんだった
福山本当にいい父親になれるのかな?って感じだった
私は結局一緒にいた時間派だなあ
みんなそうだと思うけど
でも、父と母は他人同士...続きを読むなわけだから、私たちが作った子供っていう存在が2人を繋ぎ止めるのも分かるし
でも時間っていうことは、もし子どもがもっと幼かったらはい分かりましたって取り替えたのかなって思ったらそれもよくわかんなくなるし
時間でも血でも、どっちがいい悪いはないし簡単にどっちがどっちって判断するものではないってことだ
だったらこれは何を問いかけたかったんだろう
医療過誤への問題提起か…?
実際に起こったことみたいで本があるからそっちはそうなのかも

おのまちが孤独ながらけいたを本当に愛してるのも伝わってそこも見ててズーンと来た
リリーフランキーと真木よう子の家庭はまじで理想
あとARATAはもう声で分かってアラター!ってなった
今よりちょっと若くて花とアリスの時と空気人形の時みがあってかっこよかった
中村ゆりも出た出たってなったしピエール瀧のカタギじゃない感がすごい

これは自分の家族が見たらどう感じるのかも怖いけど少し気になる

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Posted by ブクログ 2020年03月19日

事実を知った家族の複雑な心情が言動に現れる部分がとてもリアルに描かれており、読者にもその苦悩が伝わってくる作品だと思った。
「子供を交換する」という軽い響きのある重すぎる事件は一度は家族を壊してしまったが、時が経つにつれて新しい家族の形に生まれ変わるきっかけでもあったのかもしれない。
双方の家族のあ...続きを読むり方はまさに正反対で、その中で翻弄される子どもの描写は心が痛くなる。血か一緒に過ごした6年間か、という残酷すぎる問いに大人たちが答えを出そうとする中で、子どもたちの純粋な言動が大人たちの胸を打つ。

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Posted by ブクログ 2019年12月31日

福山雅治さんが主演した映画の小説版。
親はもちろん、入れ違いになってしまった子供たち本人の気持ちを考えると切ない。
心情描写がもう少し多くても良かったように思う。

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Posted by ブクログ 2018年08月14日

歪んだ家族の一員として抱いた感想は、「もう誰が誰の子で、誰が誰の親なのか見分けがつかない」ことで終わるのではなくて、だからこそどうしようもなく苦しいが出発点なのではないのだろうか、だ。

終われないよ、こんなの。

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Posted by ブクログ 2018年08月14日

寝耳に水の子供の取り違え事件によって親子関係、夫婦関係を改めて考えられる。人の振り見て我が振り直せ。
映画では最低限伝わっていたものを、さらに深くしっかり余白を埋める、以上の納得する描写に涙しました。

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Posted by ブクログ 2017年05月07日

6年前に起こった病院での取違いにより、他人の子供を育ててきたことが分かった良多。
親子とは何か?良多の親としての立場、子としての立場を通じて描かれる小説。

ネタは面白いと思うんだけど、最終的には尻つぼみ感のある内容。
雄大の視点や、二人の母親、二人の子供といった多人称視点で描かれていれば、
より物...続きを読む語に深みが増したように思う。
でも、映画は見てみたいと思った。

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