神楽坂淳のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
女を騙して金を巻き上げる「色悪」というものが江戸の町を荒らしているらしい。
ただ、騙されたはずの女たちが誰一人として奉行所へ訴え出ないため噂の域を出ず、奉行所も手のうちようがない……今までの奉行所であれば、という但し書きがつきます。
巻を重ねるごとに沙耶が渡る橋も段々危なくなってきている気がします。
色悪がからむ強盗事件は、沙耶と月也の活躍で今回は無事に未遂に終わりました。なんだか解決するシーンは強引というか、駆け足な雰囲気。
捕り物のシーンが割愛されたかのように、描写がほとんどなく(月也が銅製のちろりで犯人たちの頭を次々に殴っていくだけ)申し訳程度だったのが、月也の哀愁を誘います。
主人公 -
Posted by ブクログ
ライトな時代小説。
絵師の歌川広重が登場で、沙耶の美人画を描きたいと言ってきたことから、写生会から派生する強請り事件の噂へと繋がります。
現代と違って、噂や評判は広がるものの、実際がどうなのかを直接見る人は少なくて、だから夫婦同心のことはみな知っていても、沙耶や月也本体を個別に見たところで結びつきにくいのかな、だから潜入捜査や囮捜査が成り立つんだろうな、と思いました。
今巻も巻末にかけて、次の事件「色悪」というもののイントロダクションがあります。
余談ですが、作中に出てくるサッパや鉄砲風呂などを、他の場所で目や耳にするということが重なり、「それ、知ってる!でも、どこでみたっけな……」と、 -
Posted by ブクログ
Tさんのおすすめ。
「金四郎の妻ですが」と同じ作者ということだが、
こちらの方が江戸知識満載と言った感じ。
それがゆえ、たまに見かける現代的な単語が気になるけど。
「犯人」とか「寝室」とか。
風烈廻りながら小者が逃げだすほどのぼんくら同心。
手柄をあげることに固執しないし、
犯人にもすぐ同情するし、
ぼんくらと盗賊に言われても腹も立てない。
つまりは同心に向いていない。
しかし、
町人から味方され、
人の言うことには耳を傾け。
妻からは愛されている。
その妻が小者となって、聞き込みや男装して囮になり、
ぼんくら同心と犯人を捕まえる。
いわゆる人情物ではないところが、
明るくて軽くて良か -
Posted by ブクログ
フォロワーさんお薦めの1冊です。
新感覚時代小説。
南町奉行所で風烈廻方同心を拝命している紅藤月也とその妻沙耶。
月也は「のほほん」としている性格で、夫としてみると「じつに好もしい」のですが、はっきり言って月也は「ぼんくら」。夫としては最高、同心としては問題あり。
第一話は、初夏の頃。
一軒一軒「奉行所に届けを出したくない」程度に盗んでいく盗っ人が、何軒か入ります。
月也に小者(付き人)がいませんが、沙耶が自分が小者になると申し出て…。
沙耶の作る質素だけど薬味のきいた納豆や豆腐などの料理がとても美味しそうでした。
紅藤家の朝食の基本は覚弥(かくや)で、拍子木に切った大根にたっぷりの葱、鰹 -
Posted by ブクログ
うちの旦那が甘ちゃんで、第2巻、読み終わりました。
江戸時代ぼんくら同心と有能な嫁さん小説(どんな分類だw)。
ストーリーや推理はそれほど込み入っていないけれど、江戸時代の人々の暮らしや商売やお役目を知ることが出来て面白い。時代劇を見ていても、例えば「岡っ引き」が実際にはどんな立場にある人なのか、なんて気にしてなかったですからね。
そして、有能な妻・沙耶の潜入捜査が可愛くて面白い。すべての変装(コスプレ?)シーンをイラストに起こしていただきたい!って感じです。
今回のお話。
第1話 掏摸(すり)と佃煮
第2話 流行神長屋
3巻も楽しみ。 -
Posted by ブクログ
時代物ほんわかミステリー。
優しくていい旦那さまだけど、「ぼんくら」と言われている同心の妻・沙耶が、旦那さまにかわって推理する、という1話完結短編集。
犯罪者も出てくるわけだけど、なんとなくほんわかした雰囲気で、江戸の町の様子も楽しめる小説でした。うん、これはドラマにしたら楽しそう。すぐにでもドラマ化されるんじゃないだろうか。ドラマ化するなら配役は?なんて考えながら読んじゃいました。
すでに、何冊も出ているんですね。でも、最初の本が出たのが去年の夏。凄いハイペースで出版されているんですね〜。
1つ要望があるとすれば、1冊に2話収録だとちょっと分量が少ないかなー。せめて3話収録してほし -
Posted by ブクログ
ネタバレコミックスを地味に待っていました!7月と8月の連続リリースですよ!
でも確かにこの本は、進行がそんなに早くないので、最初は一気読みするのがいいと思う。そして、最近すっかり忘れていた初期の設定をコミックスで改めて確認。この設定がどの辺から生かされてくるのかなぁ~と今から楽しみです。
リボンの騎士は、マンガとしてではなくアニメとしてしか見たことが無いので、どうしてもそのイメージが強い私ですが、それでもそのイメージはかなり覆されます。というか、フランツの声はせきともなのか!!というのが正直な印象。これだけで、話が全く違うということがわかっていただけると思います。
ということで、長い話であってほ