あらすじ
遊び人遠山金四郎のもとに嫁見習いとして押しかけてきた大身旗本の娘、けい。
町人暮らしにも慣れてきた矢先、金四郎に借金の請人になったと告げられる。金を借りたのは“天ぷら”なる新しい料理を提供する店の主だった。
返済の鍵は、天ぷらをいかにして流行らせるか――けいと金四郎は頭をひねるが、そこには二人をつけ狙う、巧妙な罠が仕掛けられていて……。
好評シリーズ第2弾!
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金四郎の妻第二弾。
押しかけ女房の次は押しかけ女中。
おけいの女中をしていた彩が船宿を手伝いに来る。
もともと豪商の呉服屋の娘のせいか、
商売の才覚をばりばり発揮する彩。
一方、金四郎は天婦羅屋の請人を調子良く引き受けてしまったが、
長崎奉行の息子と知っての罠であり、
最後には天婦羅勝負をすることに。
相変わらず天然で金四郎に迫るおけいがかわいらしい。
もうちょっと事件らしい事件が起こって欲しかったけど。
Posted by ブクログ
旗本の父の命により、遊び人の金四郎のもとに嫁いだけい
そしてけいを涙ながらに見送った女中の彩ですが、2巻にして早くも合流です
「押しかけ女房」ならぬ「押しかけ女中」
そしてこの彩が、けいの二歳歳上でけいとはタイプの違う美人、なんでもズバズバものを言う
しかも女中と言えど実家は大店の呉服屋で超お金持ち!でもってとんでもない商才の持ち主で、けいを溺愛
なんでもできるスーパーキャラが加わって、もー心強いったらありゃしない
わいの大好きなベタ展開でおます!
スーパーキャラなのに、一歩引いて金四郎おけい夫婦に花を持たせるあたりも完璧ですよ彩さん!
それにしても江戸の町を舞台にした時代小説って、美味しそうなお料理を出しまくるって暗黙のルールでもあるんだろうか?w
Posted by ブクログ
金四郎の妻ですがシリーズ第二弾。
第一弾に引き続き、会話のテンポがよくてさくさく読める。
新キャラクターの綾さんがなかなか強烈で、これから三人でどうお話が展開していくのか楽しみ。ストーリー中で大きな山が訪れなかったのがすこし残念。
登場する料理がなんだかとても美味しそうで、お腹がすく。
金さんの妻は「おけい」
江戸下町、諏訪町で金四郎とおけいが長屋で暮らしていた。おけいは、佐倉藩堀田一定の娘であるからお姫様の身分だ。父の命令で金四郎のもとにやってきた押しかけ女房、それも見習いという。おけいは、長屋の住民たちとも付き合いは良く、住民たちから沢山の手助けを受けて江戸の暮らしに困ることはなかった。
亭主の金四郎は、長崎奉行の息子であるから武士である。しかし、金四郎は今は無職で稼ぎがない。だから市中を巡り歩いて、好く賭場に出入りしている遊び人である。生活はおけいが勤める舟八の料理屋の奉公で凌いでいる。おけいは、金四郎がいずれ岡っ引きや奉行所同心になることを望んでいる。
金四郎が或る賭場で稼いでいた時、王子に住む天一という天麩羅料理人から借金の請人になることを頼まれた。天一は金四郎にとって初対面の男であり、場所がらから考えれば奇妙な話しである。しかし、金四郎の人の良さが前に出て請人を引き受けてしまう。
王子は江戸とは離れて、町奉行の管轄が及ばない場所である。それ故、面白い商売が繁盛している。天麩羅も江戸では火事の元になるので、料理として提供することは禁止されているが、王子では気にせずに営業できた。趣向を凝らした商売、風俗営業などいかがわしい商売も多い。江戸とは違うという珍しさで客を集めていた。
吉兵衛は、天一に金を貸し、店の大家でもあった。
そこで、天麩羅が未だ人々に知られないことを残念に思う吉兵衛が打った芝居であった。金四郎の身分を慮り、引き込んでの謀り事のように思える。そうした催しを行い、天麩羅料理が世に広がることを期待したのである。
天麩羅の料理の味比べの勝負が仕組まれた。金四郎はこの勝負にどうしても勝たなければならない。天一と金四郎夫婦の味比べである。そして料理時の演出では、刺青を纏った金四郎と梅の絵を肌に描いたおけいの華やかな姿。勝負は金四郎夫婦の勝ちであった。
こと、刺青に関して言えば、武士としての存在を失う程のものだが、おけいが自らの肌に梅の絵を描かせたのは亭主を庇うためでもあり亭主を立てたのかもしれない。
Posted by ブクログ
この方の書く女性がかわいいんだよなあ。
今回は彩も参戦。彼女は強すぎるけど、けいを尊重しながら理解できるけど理解したくないという態度が面白いわー。
勝負は運もあるけれど、お客としていたならば確かにあれは負けちゃうな。