神楽坂淳のレビュー一覧
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『夫には殺し屋なのは内緒です』シリーズ第2弾!
「面白さ」という点において、第1弾よりも確実にパワーアップしているように感じました。
ここで言う「面白さ」とは、
・小説としての「面白さ」
・笑いを誘う「面白さ」
の2点共に、という意味です。
とりわけ、主人公「月」の、夫「要」に対する愛情の深さからくる悋気(嫉妬)が空回りする場面・文章が何度か出てきますが、その度に頬が緩みますね。
相手は誰だろう。どんな女なのか?
見たこともない相手に殺意が湧いた。
「どうしたのか?」
「なんでもありません」
・・・
・・・
要から女の気配はしなかった。気のせいなのか、浮気なのか。
要が月の前に座る。
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Posted by ブクログ
神楽坂淳さんの作品を読んだのは、本書が初めてです。
時代小説はあまり読まないのですが、タイトル『夫には殺し屋なのは内緒です』に惹かれて読んでみることにしました。
率直な感想として、期待を裏切らない面白さでした!
買って読んでみて良かったと思います。
何よりも、「隠密同心に嫁いだ新妻が、実は凄腕の殺し屋だった」という斬新な設定と、(殺しの腕に反比例するように)料理や裁縫などは全くの苦手で、愛する夫「要」に気に入られようと奮闘する主人公「月」の健気さのアンバランス感がとても良い味を出していますね。
とりわけ「月」がところどころで(殺し屋であることは秘密なので、心の中だけで)呟く
・人間に「 -
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幼い頃から暗殺者として育てられた柳生の娘が新妻に ⁉
表では同心の妻として、裏では凄腕の暗殺者として新しい人生をスタートさせた月が世に蔓延る悪を狩る、エンタメ痛快時代小説。シリーズ1作目。
◇
柳生家の庶子で本来なら暗殺者として日陰で生きるはずだった月。だが、武芸の腕だけでなく器量にも恵まれた娘を父の久通も不憫に思い、縁付かせることにした。
嫁ぎ先は北町隠密同心の花川戸要。北町奉行を務める久通の部下だ。堅物だが仕事は確かで人間的にも信頼できる男である。
朴念仁の要と暗殺者の月は、祝言の日からなぜか互いに惹かれ合うのだが、これまで色恋に縁のなかった2人はそ -
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ネタバレあやかし長屋第二弾。
いろいろ予想外の事実(設定?)が判明してきた。
本当なら平次は妖怪に取りつかれているので、
普通ならもう死んでいるはずなのに
妖怪に精気をを与えても死なない体質らしい。
たまは猫舌でネギ等食べられないものがあるので、
平次と差し向かいで食事をするのは双葉(ふた口女)だとか、
たまとは夫婦といいながら双葉と雪女と三人で布団に入るとか。
家族皆殺しの強盗とか、盗賊とか一応出てくるが、
ぬるぬると解決していく。
もうちょっと平次が捕物で活躍しても良いのでは。
そして、
秋葉ケ原には狐の妖怪が「巫女」の格好をして、団子を売ってるらしい。 -
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ネタバレ甘ちゃん旦那十二作目。
泥棒がいるんだか、いないんだか、
捕まえたいのか、捕まえたくないのか、
屋台の泥棒を調べろと漠然としたお役目をいいつけられたのは、
岡っ引きの親分にも「ぼんくらの旦那」と言われてしまう月也。
そういえば、「華屋与兵衛」というのが、
ただのファミリーレストランの名前ではなく、
江戸時代の実在の人物で、
江戸前の握り寿司の考案者とされているのは、
結構、最近知った。
その握りずしではないが、今回は「夫婦寿司」として屋台を出すことに、
ただし、夫は沙耶で、妻は牡丹。
寿司に合うまずいお茶を売ろうと、茶問屋がからんでくる。
なんだか誰が悪いんだか悪くないんだが、
みたい -
購入済み
江戸時代後半の風物
絵柄がかっきりとしていて読みやすい。ただし動きのあるシーンの表現がどうにも硬いところがあるので、この点はやや残念である。江戸時代後半の風物が数々の蘊蓄とともに披露されていて読んでいて楽しい。もっとも、薬屋の横書き看板は右から左に書かれていなくてはいけないのではないか。
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ネタバレ 購入済み
ふふふふっ
肩肘張らず、気楽に、さらっと読める。男の方は、お気楽な岡っ引きで、売れっ子芸者のヒモなんだけれど、どこか憎めない。女の方も、売れっ子芸者だけど、自分の男の趣味が悪いことを、良くわかっている。ある意味、良いペアなのかもしれない(笑)
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Posted by ブクログ
ネタバレTさんのお勧め。
とても上手くできている。
今どきの江戸ものには、
あやかしとか捕物とか長屋はよく出てくるが、
それをどう組み合わせるのか。
また、
あやかしと人間をどういう関係にするのか、
江戸の人々とはどういう関係にするのか。
どんなあやかしがいるのか、
それはどう言う存在なのか、
力は強いのか、弱いのか。
そこら辺の設定がとてもうまい。
猫又はいい大きさの箱を用意されると入って寝てしまうとか、
小豆洗いは羊羹に弱いとか、
妖怪は約束を破らないとか、
ろくろ首には、首が抜けるのと抜けないのがいるとか。
さえない岡っ引きの平次は、
猫又のおたまと住んでいる。
そこへ町奉行がやってきて、