西永良成のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ想像以上に良かった。
名作なだけあって色んな感情が一気に湧いてきた。
アルマンのマルグリットに対する強い想いに発狂した時は、どうか落ち着いてと話を聞いてあげたくなった。
マルグリットの立場もあり、凡庸な青年アルマンとの恋はあまりにも壁が大きくて高すぎた。
それでもマルグリットがアルマンの強い想いに応えるように、持ち前の気高い性質の中で気品に溢れていく所と慎ましやかな女性になっていく所が哀しいと同時にあたたかさも感じる。
アルマンが望む形にならなくて奔走し、お互いを犠牲にして二人だけの小さくても良いからという僅かな幸福と短い期間だけの素晴らしい暮らしに、その後の落ち方が辛かった。
オペラも是非き -
Posted by ブクログ
流行りのファスト映画の発想とは真逆の、あらゆる細部を逃さずに徹底的書き込む「全体小説」。これでしか表現できないことがある。
「なお、優れた『レ・ミゼラブル」論を書いたバルガス・リョサはこれに関して、この小説によってただちに社会が変わるといったことはないにとしても、「じぶんたちが生きている世界よりも正しく、理にかない、美しい世界」への郷愁と希求が個々の人のなかに植えつけられ、「人間の歴史が前進し、進歩という言葉に意味があり、文明がたんなる修辞的な偽装ではなく、野蛮を後退させる現実になる」という期待の弾みには確実になりうると述べているが、訳者はこの評言に全面的に賛成する。」(522頁、解説より)私 -
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Posted by ブクログ
ネタバレシュール。皮肉的で滑稽でさえある。でも不思議と、充実感のある満ち足りた小説であるように感じた。それまで一見バラバラに進んでいたいくつかの物語が、山場になってドミノ倒しのように連続して影響を与えているのが面白かった。
クンデラ作品は存在の耐えられない軽さに続いて二冊目だが、もしかして作者は尻の穴がとてつもなく好きなのか...!?と困惑している。‘‘おどけ‘‘で、真面目な雰囲気をぶち壊すために入れられているのはもちろん理解しているのだけど、それにしたって、いや、...。ちょっと捉え方に困る。実はエロとみるかギャグなのか私の心が揺れてるだけなんだ。面白い。
スペクタクル、というテーマは現代的だ -
Posted by ブクログ
小学生の頃、子供向けの「ああ無情」を読んで読書感想文を書きました。ただし途中までしか読まずに。
神父さんがジャン・バルジャンに食器だけでなく燭台まであげる気持ちがわからなかったし、弟が捕まっているのにジャンのお姉さんがなんで知らんぷりなのかも分からなかった。
マドレーヌという美味しそうな名前にクギヅケになった後、「パンを盗んで19年間も牢屋に入れられるなんてかわいそう」「神父さん、すごく優しい人」「ジャンバルジャンは力持ち」という内容を伸ばし伸ばし書いて提出したような気がします。
なので映画の予告編を見た時、アンハサウェイは何の役???と思ったほどのお粗末さでした。
まず、ミリエルは神父さん -
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