あらすじ
舞台はパリへ。美しい謎のギリシャ人女性は誰なのか。カヴァルカンティとは――華やかな社交界を背景に巧妙に仕掛けられる復讐の罠。
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Posted by ブクログ
夫婦喧嘩の章は芸術といいたい。今夜ばかりは、夫公認の妻の愛人には丁重にご退出願って、さぁ始めましょう。試合開始のゴングは、男爵夫人が眉ひとつ動かさずに発したこの言葉。
「あなたご存知?ご自分が進歩なさったのを。普段はただ粗野なだけなのに、今晩は粗暴ですよ」
わくわくしますね~。冷え切った男女間の金銭にまつわる醜い言い争い。持って回った言い回し。毒たっぷり嫌味の応酬。
花束を贈るように毒を投げかける。もちろん丁重な返礼を忘れてはいけない。大切なことは面の皮の厚さ。庶民にはとても真似できない。洗練された夫婦げんかの理想像がここに。