マーガレット・ミッチェルのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
怒涛だった………
最初から最後までずーっとハラハラしながら読んでいた気がする。
KKKってなんとなく存在だけは知っていて、「(白装束の姿の白黒写真とか見て)薄気味悪いな〜」っていう印象しかなかったんだけど、まさかここで物語に関わってくるとは。
無知すぎてKKKが元々は南部の人たちで結成された組織っていうことすら知らなかった。
4巻は、ただ楽しく読むだけじゃなくて深く考えさせられることが多かった。
南部でずっと行われてきた奴隷制の是非や、KKKが結成されざるを得なかった当時の情勢とか。
自分の中では、黒人も白人も関係なく平等だし、就く仕事も誰と結婚するかも、人種というのに制限されずに個人で選択されるべきだと思うけど、ずっと南部の古き良き暮らしの中で生きていたらその考え方は当たり前じゃなかっただろうな、と痛感した。
実際、物語の中で奴隷解放令で街に解き放たれた奴隷たちが好き勝手やっているのを読んだりすると「南部は南部で、そのままでよかったんじゃ?」って思ったりしちゃう。
うーん、やっぱり考え方ってその人の生きてきた環境にすごい左右されるんだな。
次巻で最終巻、スカーレットには必ず幸せになってほしい。フランクが死んじゃったのは悲しすぎるけど、幸せになって、お願い。 -
匿名
ネタバレ 購入済み感情に迫る作品
その持ち前の激しい性格さゆえにインパクトを受けるヒロイン・スカーレットが過ごす、当時の国の環境に巻き込まれた運命を描いた作品です。「もし争いがなかったら、彼女はどのような人生を送っていたのか?」という想像が尽きませんし、読者から主人公への感情移入がしやすいと感じます。古のベストセラー作品ですが、特に心情面において優れた描写があると思いました。
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Posted by ブクログ
私が読んでるのは昭和63年初版のもの。
訳者も違うからかなり時代を感じる。
今だったら許されないような差別用語も
普通に使われている。
逆にそれが生々しくてその時代を側に感じる。
風と共に去りぬは有名。一度読んだけど
途中で止まっていたので再読した。
今回は面白く読めた(前回はタイミングではなかった)
ただの恋愛小説かと思っていたけど
アメリカの南北戦争の話が細やかに書いてある。
歴史小説は好きだけどアメリカの歴史は興味がなかった。
大統領の名前を聞けばその時代がどれくらい前か分かる。特にリンカーンは有名。それしか知らないけど。
名前と有名な演説しか知らないリンカーン。
その人が大統領の時代アメリカではどんな事が起こっていたのか?
奴隷解放と真っ只中。
奴隷のイメージは悪い。
でも奴隷に見下される白人がいたり
知らない歴史がそこにある。
かなり生々しくて戦争がどんなに恐ろしくて馬鹿馬鹿しいものか感じる。
戦争前と後の人々の生活の変化も本当に細かく描かれている。実際に体験した事なのか?と思うほど。
作者のマーガレット・ミッチェルはこの作品だけしか書いていない。
この小説に全てを詰め込んだらしいけど
本当にそうだろうと思う。
不朽の名作と言って間違いないし
これ以上の作品を書くのは大変な事だと思う。
まだ続きがあるので最後まで楽しみたい。 -
Posted by ブクログ
ネタバレとうとうラスト。
5巻は初めてほぼ全編がスカーレット・オハラとレット・バトラーの話、そして二人の関係が終わりを迎える。
「風と…」は南北戦争前後の南部を舞台にした男女の愛がベースになっていますが、それはある意味枠組みに過ぎなくて、南部のアメリカの女性に求められた「淑女」としての姿と、そういう「常識」に逆らって自分らしく生きようとする女性の話であり、しかも、その女性が清廉潔白とか、清楚でもなく、ある時は身勝手で、利己的であるにも関わらず、その泥臭さに親密感がある、、、
レット・バトラーも生き残るために南部の男子の典型からは外れる事を選ぶ男ですが、スカーレットの生き生きとした感じに比べると、いささかステレオタイプ、物語のために作られたキャラクターのような気もしました。
いずれにしても映画の「風と…」とは全く違うと思う。(僕は映画を観てませんが、小説の解説でもそう書かれているし、原作者であるマーガレット・ミッチェルも別物と言っている)
読めばわかりますが、この話を映画にはできないと思います。
映画の評価はおくとして、小説単体として、面白い! -
Posted by ブクログ
「風と共に去りぬ」全5巻の4巻目。
南北戦争に敗れた南部は北部のヤンキー達の支配の下で不遇をかこう。
黒人奴隷達は解放されたものの、手に入れた自由の扱いに困り、労働者として働くよりも、主人に仕え、家族の下僕として暮らしていた頃を懐かしむ者も出てくる。
南部の白人はどうか。貴族的な暮らしをしていた南部の名家は南軍の敗北と共に没落し、下層の貧困白人層が嘗ての屈辱的な暮らしに復讐するように、お金を武器に南部名家の土地を買い取ろうとする。
自分の生まれ故郷に戻っていたスカーレットも北軍が課した税金の担保として一族の農園を取られるのを防ぐため、妹の許婚者であったフランクと結婚し、フランクの財産で難を逃れた。
しかし安心も束の間、フランクに任せていては、この新しい時代を生き抜いていけないと直感したスカーレットは商いに目覚め、レット・バトラーから借りたお金で古くなった製材所を買い取り、復興に沸くアトランタの人々に木材を売りつけることで財をなす。
しかし、そんな、「南部の女性」らしからぬ行動をとるスカーレットに対して反発する人たちもいた、、、
恋愛物語と思っていた作品がいつの間にやら商魂の物語に?
今回はほぼスカーレットの独壇場。レット・バトラーはまたしてもチョイ役です。 -
Posted by ブクログ
(全6巻あわせての感想です)
とにかく自由奔放なスカーレットがかっこよかったです。アメリカ南北戦争前後に起こった価値観の変化の中で、女性であることをハンディキャップにせず、激動の時代をたくましく生き抜いていく彼女の半生は読んでいて楽しかったです。後に奴隷制度を肯定しているような記述が問題になったらしいですが、そういう時代だったんだから仕方ないと思います。
訳に関しては読んでいて特に気になるところはありませんでした。旧訳も新潮文庫版の訳も、もちろん原文も読んだわけではないので大したことは言えないのですが、自分にとってはこの程度の読み易さであれば十分満足です。
むしろ気になったのは本文以外の編集で、全体で第一部から第五部の構成なのになぜか全六巻になっている点はまだいいにせよ、各巻の冒頭にあるネタバレ満載の主要登場人物紹介は何とかならなかったのでしょうか。話の流れに合わせて各巻で記載を変えるくらいの配慮はあってもよかったのにと思いました。また巻末の訳者解説も、力作ではあるのですがさすがにちょっと長すぎる気がします。そういう意味ではこの岩波文庫版は、初読の人が純粋に物語を楽しむためのものというよりは、原作の背景などをより深く調べたい人向けの研究本・資料本といった位置付けなのかなあという気がしました。 -
Posted by ブクログ
ネタバレハリウッド名作映画の原作 全5巻のその2巻目。
いよいよ南北戦争が佳境に。
スカーレットが密かに心を寄せていたアシュリーはメラニーと結婚し、衝動的に結婚したチャールズとの間に子どもができたものの、チャールズは南北戦争に出征して、早々に戦わずして亡くなってしまう。
未亡人となったスカーレットはアシュリーが出征して一人アトランタに残されたメラニーの家に同居することに。
メラニーに送られてきたアシュリーからの手紙を盗み読みしたり、未亡人として目立たない振る舞いを強制される南部の伝統に息苦しさと退屈さを感じてそれに逆らった行動をとってみたり、傲慢とも取れるようなスカーレットの奔放ぶりは相変わらず。
一方でレット・バトラーは南部はその旧弊な考えのために北軍には勝てないと言い切って南部連合軍には参加せず、商船の船長としてイギリスなどから買い付けた物資を北軍の封鎖をかいくぐって南部に持ち込み、高い値で売り捌くという事を続けていたため男性陣からは蔑まれていた。
スカーレットはレットが届けてくれる南部ではもう手に入らなくなった贅沢品は欲しいが、彼の言動が自分の愛する南部を否定しているし、自分を揶揄うような仕草を見せられるので、いつも喧嘩別れのような形で突き放してしまう。
しかし、そういう日々の過ぎるうちに戦争が苛烈さを増してきた。一度はメリーランドまで北上して攻め込んだ南部連合軍もリー将軍の敗北と共に、押し返され始め、戦場が徐々にスカーレットの住むアトランタに向けて南下してくる。アトランタから非難する人たちも出てくる中、妊娠しているメラニーを動かす事は命を危険に晒すことになるとわかり、スカーレットは危険を覚悟でメラニーに付き添ってアトランタに残る事を決心する。
やがて南下してきた戦場の砲声がアトランタの街中でも聞こえるようになってきて、、、
映画(見てないですが)は恋愛物だと思っていたので、小説も基本そういうタイプのものかと想像していました。確かにスカーレットとレットの恋愛が軸にはなっていますが、南北戦争前の南部の伝統や風俗を描き出す描写やスカーレットという女性を、彼女の恋愛だけでなく、近づいてくる戦争への不安や、それに負けずに生き抜こうと決意する心の動きなど、恋愛小説という枠にはおさまらない魅力のある作品なんだとわかってきました -
Posted by ブクログ
ネタバレ2巻でタラに戻ってきて3巻からはタラ再建に努めるスカーレット。タラへの愛に目覚めなんとしても手放すまいと尽力する。
3巻では戦争がようやく終わり、スカーレットはタラに戻りアシュリも無事帰還することができた。けど大変なのはここから。タラに重税がかけられ、このままお金を工面できないとタラが他人の手に渡ってしまう。母の死に悲しみながらも再建に取り組んでいたのに。お金目当てでレットに近づくもばれて失敗。3巻ではお金を持っているフランクに切り替え、スカーレットが魅力を振りまいているところで終了。
3巻のスカーレットは娘時代の彼女とはかなりかけ離れた存在になった。現実主義に磨きがかかり、タラを守るために何ができるか常に頭を働かせている。戦争でどん底を知って彼女をとりまく状況が一変したのが大きい。スカーレットが賢くなって現実に立ち向かうため自分で行動するようになったのは成長の証。けど可愛げは減ったね。レットが言った通り「がちがちに強気のかまえ」になってしまった。どっちが正しいとかではないけど、彼女が元来持ってた可愛らしさがすり減ってしまったようで残念。 -
Posted by ブクログ
ネタバレスカーレットとレットは現代だとカップルに見えなくもないけど、この作品だとよくわからない関係性にある。スカーレットはしょっちゅう激怒するし、レットは辛口コメントばかり言う。顔を突き合わせると喧嘩ばかり。
けれどお互い少しは好感持っているよう。特にレットはかなりスカーレットを気に入ってる。毎回スカーレットに罵倒されてもいざというとき助けてくれる。けど愛してないと言い境界線ははっきりさせている。のめり込んではいない。
2巻はスカーレットとレットの関係が深まり、2人のやりとりだけをかいつまんで読んでも面白い。甘すぎないが徐々に距離が近くなっていくのが良い。 -
Posted by ブクログ
さすが名著。場景と心理描写が丁寧で想像力がかきたてられる。スカーレットの気の強さと行動力にも感心した。
この時代の女性は制約が多く主体性はほとんどなかった。けれどスカーレットは世間になにを言われてもかまわないとし、途中から大胆な行動に出るようになった。勇気がないとできない、やっぱりスカーレットはすごい!
スカーレットはまさに強かな女性。自分の強みと男性が求めるものをよく理解して意図的に媚びる。狙った男性は必ず自分のものにする強い野心をもち、実際成功している。他の女性といい感じになってる男性でもお構いなし。こういう女性は異性にすごくモテるが大抵同性に嫌われやすい。けどスカーレットはほとんどの同性を敵とみなしているから関係ない。このサバサバ感が好き。スカーレットとは友達にはなれないと思うけど、書籍で客観的に見るぶんにはかなり面白い。彼女にはどんどん暴れてほしい。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ言わずと知れたハリウッド名作映画の原作だが、映画と原作は全く別物だそうです。まぁ映画観てないんで関係ないですが。
アメリカの南北戦争を目前に控えた南部。アイルランドからの移民を父に持ち、大農園の長女であり、周囲の目を惹きつける魅力をもったスカーレット・オハラ。
南部の娘は毎週の様に開かれるパーティーで男性を見つけ結婚するのが昔ながらの幸せとされる。スカーレットはその容姿でいつも男性たちを虜にしていたが、自分が密かに心を寄せるアシュリには想いが届かず、アシュリはメラニーと婚約を発表する。
なんでも自分の思い通りにしてきたスカーレットは傷心の中、全く好意も興味も抱いていないメラニーの兄チャールズと結婚を決意する。しかし、そんな彼女の前に現れたのは南部の伝統やしきたりを軽視する傍若無人の男、レット・バトラーだった。彼女はレット・バトラーの自由さに驚きながらも、人に見せたくない自分の真の姿を見られてしまい腹を立てる。
チャールズは南北戦争の南軍の兵士として出兵したが麻疹にかかって亡くなり、スカーレットはほんの数ヶ月間に未亡人となってしまう。
南部の未亡人は喪に服し、男性と口を聞くことなど許されない。スカーレットも銃後の守りとして傷病兵の介護をする事を手伝っていたが、パーティーやダンスにも行く事もできない鬱憤が溜まっていた。
しかし、そこに再び現れたのはレット・バトラーだった。彼はスカーレットに、初めて会った時の自由さがなく、南部のしきたりに反抗しない彼女はつまらないと言ってのけ、再び彼女を怒らせる。
レット・バトラーは挑発するようにパーティーでダンスの相手に未亡人となったスカーレットを選ぶ。スカーレットもその挑発に応え、周りの驚きと好奇の目に晒されながらレットの手をとり、ダンスを踊って見せるのだった。
5巻まであるそうですが、その第1巻はまさに導入。自己中心的で世間知らず、南部の世界だけが全てであり、正しいと信じていて、いくら大人ぶっていても少女でしかないスカーレット・オハラと、外から来たよそ者ではあるが、外の世界を知り、南部の閉塞感を嫌うレット・バトラーの人物と、南部の大農園の暮らしを丁寧描いている。
面白いです。 -
Posted by ブクログ
出色のヒロイン、スカーレットの物語は、過去に読んだアイン・ランドの「肩をすくめるアトラス」にあった次の一文を思い起こさせる。
「円は自然にかなう運動であり、私たちの周囲の無生物界にあるのは円運動だけだと人は言うけれど、直線が人間の記章なのだ、と彼女はおもった」
スカーレットは行動する。摂理にかなう円運動ではなく直線を引こうとする。彼女の直線運動はたいていの場合、惨めで呪わしい結果を生む。愚かなのだが愛さずにいられないのは、愚かさゆえ。
よりどころ、たよるべき人を貪欲に求めて鞍替えしていく姿は、浅ましい。だが悪徳も魅力と思わせる描き方がされている。彼女の生き方が呼ぶ波紋を通して、南北戦争前後のアメリカ社会を知ることができる。
また一方で2つの比較、豊かなタラ農場の土の匂いと、興っては滅びそしてまた復興する人工的なアトランタの街との、対照が鮮やか。たしかなものは大地のみであり、スカーレットの生きた証である直線運動も、俯瞰してみれば円運動なのだという気がしてくる。
本書は荒このみさんの訳が小気味良い。また各巻の解説が充実しており、これを読むためだけでも、岩波文庫を選択する価値があると思う。