マーガレット・ミッチェルのレビュー一覧
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男子には好かれるが、女子からは嫌われる代表例のようなスカーレット・オハラ。スカーレットは、当時の女性の一番の目標は結婚であると言わんばかりに、男に好かれる振る舞いが自然に出来ていた。
しかし実際のスカーレットは、レディの気質の下に隠しきれない、おしとやかではないアイルランド人の父親の性質を備えていた。だからこそアシュリーは、スカーレットを「自分とスカーレットは水と油のようなもので、愛だけでは結婚生活はうまくいかない」と冷静に拒否したのだ。
ここで、スカーレットの父親ジェラルドと母親エレンが30歳ほど歳の差があり、アイルランド人とフランス系上流階級という奇跡のような結婚もまた、水と油のような関係性ではないかということが思い出される。父親は水と油のような関係の女性を手にしたのに、スカーレットはそれが理由で恋が実らない。
それどころか、魅力の薄いチャールズと結婚し、子供もできたというのは、なんとも悲しい人生である。スカーレットにとっても、子供にとっても。一方で、チャールズはすぐに戦死して、チャールズの存在はなかったも同然のようにに思える。しかし、チャールズとの結婚と出産によって、スカーレット本人だけでなく我々読者もまた常に「この女は処女ではないのだ」という潜在意識を抱きながら物語を読み進めることになる。
『風と共に去りぬ』を単なる恋愛小説ではない。文学と小説の違いを説明するのは非常に難しいが、『風と共に去りぬ』はまさに文学そのものである。
章の終わりや最後にまとめて説明してくれるタイプの注釈ではなく、その見開きページ内で解説をしてくれる注釈の手厚さも凄い。 -
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ネタバレ5巻もあるお話を、こんなに一瞬で読み終えるとは思ってなかった。レット・バトラーとスカーレットが魅力的すぎて、のめり込んでしまった。
私は、レット・バトラーに一体どんな策略があってスカーレットと結婚することにしたんだろうとずっと疑っていたし、酔っ払ってメラニーに泣きつく場面でもなんて演技が上手いんだろうと感心していたくらいで、最後の最後までレットがスカーレットをそんなにも愛していただなんて、全然分からなかった…なんて思っている私は、スカーレット並みに人の気持ちが分からない人間なんだろうか笑
他の人が書いたものらしいけど、続編もあるようなので気になる。
あと、お話全体を通して、スカーレットからも、メラニーからも、大切な人生訓を学んだ気がする。欠点はあれども、スカーレットの強さとしなやかさは尊敬するし、好き。メラニーの優しさは見習わなければ…。レットからも学んだと言いたいところだけど、彼は住んでいる世界が別次元過ぎて、私にはとても参考にできそうにないかな笑 -
Posted by ブクログ
マーガレット・ミッチェルの『風と共に去りぬ』最終巻。これまでスカーレットにとって嫌いとはいえないまでも好きではなかったメラニーとの関係を中心に描かれる。スカーレットにとって最も理解し難くとはいえ、見捨てられない存在であったメラニーが最も大切な存在であることに気がつく。鴻巣さんが言っているように、スカーレット=赤とメラニー=黒という色もどこか象徴的だ。
そして、タラ。南部の大地がもたらす力。しかしそれは古き良き南部ではなく新南部でもあってそれを象徴するのがスカーレットという存在なのだ。
南北戦争前後のアメリカ。現代のトランプにつながるアメリカ文化を理解する上で必読の作品と言えるだろう。 -
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読書会で取り上げられてなかったら、読まなかっただろう。読書会での発表を意識して読んだお陰で、訳されている言葉の適不適であったり、表現されている意味を考えながら読む事が出来た。
また、読書会参加者の視点を得る事で、新たな気付きや新鮮な考え方に触れる事が出来た。
特に自分自身が年齢や経験(今回の場合はアトランタ在住経験も)を重ねてきた事で、頭の中の理解だけでなく実生活を通した感覚を持って読む事が出来たと思う。
後半になるに従いスカーレット自身の登場場面が少なくなると共に、今まで美しく見えていた彼女の力強さが、今度は醜くく変幻してきている様に思えてきた。
訳の良さもあってか(細かい点においては色んな疑問や注文、はあるけれど)文庫本5巻あってもあっという間に読めてしまう。そのため読書会のペースを越してしまうので、次に進みたい気持ちを抑えるのが大変でした。
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ああ楽しかった。
素晴らしい読書体験だった。
スカーレットの人生が気になりすぎてページを捲る手が止まらなかった。
第3巻までしか読んでいないのに、私の心の中にはスカーレットがもう住み着いている。
これが本と友達になるっていうことなのかな。
アシュリ推しの私は248〜251Pを何度も何度も繰り返し読んで身悶えてた。スカーレットと一緒に「やっぱり、わたしのこと愛してるじゃないの!愛してるんでしょう!言葉にして!」って心の中で叫んでたよねww
まあでもこの二人は結婚できない(しない)んだろうなぁ…もうフラグ立ちまくりだもんなぁ…
それでも、アシュリから愛してるの言葉を聞けたしキスシーンもあったし、まあこれくらいで満足せねば…( ; ; )例えスカーレットがフランク・ケネディと結婚してしまったとしても、私の記憶の中にこの思い出は刻まれるから… -
Posted by ブクログ
感動という言葉以外の何物でもなかった。
一巻だけを読んだ人からすれば、この「風と共に去りぬ」は単なる恋物語で、スカーレットのこともわがままで子供っぽいお嬢様、というイメージで終始しただろうと思う。
実際私もそうで、スカーレットのアシュリーへの思いも、あの自由奔放な性格も本当に本当に愛しているし大好きなんだけど、この第二巻はまたそれとは全然違った魅力があってもうずーっと感動のため息をつきながら読んでいた。
何より、スカーレットという女性の強さ。
勇敢さ。
壮絶な経験をしながら少女から女性へと成長していく、彼女の姿に胸を打たれない人などいるの?
本当に、今でも十分有名な小説だけどもっともっと有名になるべきだと思うくらい素晴らしかった -
Posted by ブクログ
ネタバレタラへの税金を支払うために妹スエレンの許嫁だったフランクと結婚したスカーレット。リアリストぶりを発揮し、材木商のとしてビジネスを成功させる。南部の名誉のにしがみついて生きる男たちとの対比が印象的。特にスカーレットが思いを寄せるアシュリはタラで畑仕事をさせても、アトランタでビジネスをやらせてもダメ。そんなアシュリでもスカーレットは本来こんなことをさせるべき人ではなく文化的に生きるべきと言って庇う。この点、工業力があるが文化のないヤンキーと、豊かな文化があり、元々は上流階級であった南部の価値観の対比になっている。
第4巻では、解放奴隷やヤンキーから南部の人々(特に女性)を守るためという大義名分を掲げて、クー・クラックス・クランの結成も描かれている。加えて、北部側は奴隷解放を旗印にしていたものの、その実、黒人との間には明確な差別意識をもっており、一方、南部では、黒人を(同格ではないが)家族の一員として扱っているような描写もある。などなど、非常にリーダブルでありながら、当時のアメリカ南部の状況・価値観が伺える点も風と共に去りぬの魅力。
第4巻ではメアリーの芯の強さも描写されており、スカーレットとは異なる南部の女性の強さ伺える。 -
Posted by ブクログ
3巻まででも十分すぎるほど激動なのに、まだ嵐が訪れるのかと、一息もつけない展開に、読み手も心を落ち着ける暇がない。
アイルランドの血をまっすぐに受け継いだスカーレットの商売人としての才能が光る反面、人間関係の構築や世渡りの不器用さが露呈してきてしまう…ほんとうに、不器用な人だ。。
愕然としたのはメラニーの変化。あれほどお淑やかで穏やかな性格だったのに、いつからこんなに強く逞しい一面を備えたのだろう。
アシュレに襲った悲劇のシーンでは、果敢に立ち向かうメラニーの姿が必見。お人好しな優しい面を残しながら、愛する者を守ろうとする意志がしっかり見えてくる。
メラニーに関しては、本当に、読み進めるごとにただならぬ人だという印象を思わせる。
スカーレットとレットのシーンには、いつも冷や冷やさせられる…もう、お互い素直になったらいいのに…頑固者と頑固者の会話は、痛くて聞いてられない。笑
最後のページに、最後の一文。
5巻の登場人物の紹介文まで読んで、
「あぁ…やっとか」と思う半分、「まだ波乱が一つや二つじゃないな」と予感せずにはいられない。