野崎歓のレビュー一覧

  • 滅ぼす 下

    Posted by ブクログ

    上よりサクサク読めた。大きなストーリーではなく、個人の物語と集約されていくのは面白かった。テロの話とか全然解決されてないけど人生そういうもんだよね

    0
    2024年04月14日
  • 素粒子

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    読むのに時間がかかった。
    ジェルジンスキという分子生物学者とブリュノという高校教師の異母兄弟のちいさいころからの話。

    1900年代から2200年代の社会にまで及ぶ。
    性的な表現や常識から逸脱していると思われるこういの連続で発売されて避難や攻撃をうけたのも頷ける。
    しかし、いかに道徳的に生きても死んでしまえはなんにもならないなと感じた。ミシェルは、白いカナリアがダストシュートに投げ込んだ。どんな形であれ我々も白いカナリアなんだろう。

    0
    2024年03月19日
  • 滅ぼす 上

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    X(旧Twitter)で頭が良さそうな人が皆読んでたので読んだ。フランス次期大統領戦の最中、謎のテロリストが台頭し、経済大臣の秘書の回りの人達の色々を書いた話。フランスの小話と、各登場人物の考えを細く散漫に書いているのでXのTLを見てるかのような印象だった。まだ下を読んでないけど、ボールとブリュダンスが仲良くなって、オーレリアンが無事に離婚できるように応援する

    0
    2024年03月05日
  • 赤と黒(上)

    Posted by ブクログ

    ミュージカル化、バレエ化もされた作品。
    ソレルの内面の葛藤や、時代背景が濃厚で、
    読むのは大変だが、確かに面白い。
    舞台等から受ける印象とかなり違う…

    0
    2024年03月04日
  • うたかたの日々

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    最初はただただ不可思議な物語世界に混乱するばかりだったが、よく夢に見るような世界なんだと思うようにしたらだいぶ読みやすくなった。
    夢の中ならちょっとくらいおかしなことも起こるから。

    クロエが病気になって以降、ただの幸せな夢の中から、悪夢の中に入っていくようだった。私は悪夢パートの方が読みやすく感じた。そう考えると、現実は基本的に悪夢なのかもしれない。

    数年後に読むとまた感想が変わりそうな1冊。

    0
    2024年01月13日
  • マノン・レスコー

    Posted by ブクログ

    読んでいて、これがフランス革命より前の時代の小説かと疑いたくなるほど臨場感があった。
    スタンダールの恋愛論といい、デュマフィスの椿姫といい、フランス文学は恋の情熱がいかに幻想的で破滅的かを克明に表現している。

    主人公のシュバリエがいかにマノンを愛しているかが、主人公の視点で終始書かれているので、いかにそれが狂気と隣り合わせかということが客観的にわかるようになっている。

    世界を支配できるとしても彼女の愛さえあれば他に何もいないという境地には、恋は盲目という言葉があるとおり、多くの人が共感できるように思う。

    作者は、浮気をされようともここまで友人や家族を翻弄し苦しめ、詐欺を働き、人を殺しかける主人公の愚かさを描く。挙げ句にその情熱の元となった恋人を失う顛末から、恋愛感情が麻薬的な作用をもたらすこともあるということを教訓として伝えたかったのだろうか。

    0
    2023年12月04日
  • マノン・レスコー

    Posted by ブクログ

    マノンレスコーは主人公の男性の名が
    題名だと思っていたが、主人公が出会う
    宿命なのか悪名なのか一目惚れをする
    美女の名であった。
    マノンとグリュの逃避行は直ぐに始まり
    グリュはマノンの散財や浮気を思い悩み
    苦しみながらも、マノンを何とか引き留める
    為に無二の親友や身分さへも捨てて
    悪徳の道へと突き進み、挙句に殺人も辞さない
    暴挙に至ってしまう。
    マノンはグリュにとっては神以上の存在
    なのだ。
    マノンの心情はグリュが語る以外には
    表面的にしか分からないがマノンの様な
    女性にはグリュは忠犬のさながらの存在
    でしか無かっただろう。

    0
    2023年10月08日
  • 地図と領土

    Posted by ブクログ

    「素粒子」に比べて政治的主張の色彩が薄い点で、より純粋かつ大衆に受け入れやすい小説。現代の商業的芸術に異議を唱えるべく、作家自ら死体となって現れるあたりは衝撃的でもある一方、心から美術を愛する人たちにとってはある種の救いになる作品でもあると思いました。

    0
    2023年08月23日
  • 滅ぼす 上

    Posted by ブクログ

    上巻は、珍しくいつもの強烈な性的描写なし。政治的描写も少なめ。老いた父、疎遠の兄妹、夫婦の話だけで淡々と進む。上巻だけでの評価はできない。下巻でどうなるか。

    0
    2023年08月12日
  • マノン・レスコー

    Posted by ブクログ

    亀山先生が“モーツァルトの手法で書かれた言葉のオペラ”と帯に書いてらっしゃった。
    たしかに亀山先生は、ドストエフスキー作品を訳をされてらっしゃるし、オペラ的な作品がお好きなのかな。
    自分は、フランス人がずっと感情的に叫んでるのに、驚いた。
    マノンちゃんが、この後の時代のファムファタルのモデルになってるらしいので、世の中にあふれてるいろいろな女性キャラのボスの物語を読めてよかった。

    0
    2023年06月25日
  • 赤と黒(上)

    Posted by ブクログ

    ナポレオン失脚後のフランスが舞台。
    製材職人の息子ジュリヤン・ソレルの野望とこじれた恋愛の物語。

    ナポレオンに憧れを抱くジュリヤンは、ラテン語で聖書を暗記するほどの知性により、出世の野望を持っている。僧職につき、レナール家の家庭教師となるが…。
    ジュリヤンは果たして本当にレナール夫人を愛しているのか?心の内が多く描かれるが、理解に苦しむ。金持ちを蔑む心からその女を落としたいだけなのか、レナール夫人の純粋な気持ちに対してジュリヤンはよこしまな感情のようで、こじれた恋愛に思える。この頃のフランス貴族は不倫が珍しくなかったようだ。
    レナール家を追われ、神学校に入学するが、その中でも孤立するジュリヤン。そんな逆境においても知性を発揮し、認めてくれる人に恵まれ自分の地位を上げていく。

    生まれや身分で一生が決まる時代において、軍人(赤)と僧侶(黒)は、実力で将来をつかむ事ができる。
    ジュリヤンは、ナポレオン時代に生まれ、軍服を着て戦い、実力出世できたほうが良かったに違いない。僧服をまとっていても神を信じる姿勢は感じられない。
    レナール夫人とはどうなるのか?
    その後、ジュリヤンの人生はどのようになっていくのか?
    下巻が楽しみだ。

    0
    2023年05月18日
  • うたかたの日々

    Posted by ブクログ

    視覚的・感覚的な面白さを追求しているように感じた。
    最初は読みにくく感じたが、クロエが倒れたあたりから一気に読みやすくなった。
    情景と感情が同化した世界なのだ。
    作中には皮肉な視線もちりばめられていた。
    ハツカネズミがの存在がずっと温かかった。
    小さくて穏やかで優しく美しい存在だった。

    0
    2023年04月02日
  • 赤と黒(上)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ジュリアン・ソレルは、製材小屋の息子だが、体が小さく役立たず扱いをされていた。ジュリアンはナポレオンを尊敬していたが、この時代はナポレオンが失脚したあとの時代。ナポレオン信仰は隠すべきことだったみたい。
    ジュリアンはラテン語がとても良くできたので、地元の大物であるレナール家に子供の家庭教師として招かれる。
    最初は「度胸試し」のようなつもりで、レナール家の奥様を誘惑しようとするジュリアンだが、奥様との道ならぬ愛の沼に堕ちていく。この時代、姦通は死に値する罪だったようで、奥様は自分の罪に悩み苦しむ。
    近所では奥様とジュリアンの関係を怪しむ人が増え、ジュリアンはレナール家を出て神学校に入校することになる。
    神学校に入校してから、ジュリアンは優秀さゆえに妬まれたり嫌がらせをされたりしたが、野心と賢さで偉い人を味方につけながら出世していく。そんな中でもレナールの奥様のことを忘れられず、ジュリアンは神学校からの移動の夜にレナール家に忍び込む。奥様はジュリアンと会っていない1年の間、自分の罪を思い知り信仰を深めていたので最初はジュリアンを拒むが、結局二人はもとさやに戻って一夜を過ごした。
    侵入者に気付いたレナール家の人たちが発砲する中、ジュリアンはレナール家からゆうゆうと逃げていく・・・というのが、大まかな上巻のお話。

    子どものときに「漫画で読む世界文学全集」的本を読んでいて、その中に赤と黒もあった。
    その時は赤と黒は面白い話だと思ったんだけど、実際に読んでみると、まぁ難解!!
    なかなか話が進まないと思いながら読んでいると、途端に倍速送りされたように急展開があり、理解が追いつかない部分もあった。
    特に理解できなかったのは、ジュリアンが神学校に通うことになったところ。
    奥様とジュリアンの仲が、レナール氏にも疑われるようになり、奥様が手紙の偽装をしたり色々と動き回るんだけど、その描写がすごーく長い割に、レナール氏がジュリアンの処遇を決めるところはあっさりしすぎてて「読み落とした??」と思うほど。

    国王が来訪した際にジュリアンが馬に乗って行進に参加したというのは漫画の本でも印象的だったな。高貴な生まれでないジュリアンにとってこれは「大抜擢」だったわけだが、これはレナール婦人の交渉の結果だったということはこの本を読んで理解した。レナール婦人、大胆だなぁ。

    私の記憶では、ラストは死なんだけど、どうしてそこに至るのかの記憶が曖昧でね。
    しかし、このまま下巻を読み終えたとしても「???」という感じで終わる可能性もあるな。
    漫画や舞台などの二次創作ではジュリアンの女性遍歴を中心に制作されるこのお話。小説を読むと、ジュリアンの内心描写の比重が重くて若干辟易とした。常に周囲の空気や力関係を伺い、人を出し抜いてやろうと考えているジュリアン。
    恋愛も、野心を満たすためだったり、度胸試しの側面が強い。
    友達から木材事業を一緒にやらないかと誘われると「それもいいな」と思ったり、レナール家を訪問したイタリア人音楽家(ジェロニモって名前だった。ミュージカルの語りべであるジェロニモってこの人?)を見ては「こんな生き方(出世や信仰に縛られない自由な生き方)いいな」と思ったりする。本心のジュリアンは、結構素朴なところがある。それでも、彼を動かすのはプライドと野心なのだ。
    この時代の賢い人、頭が回る人ってこんなだったの?と、私は、宇宙人を見ているような気持ちにすらなった。
    当時のフランスでは、本心をさらけ出すことができなかったのだろうか。
    私のように歴史に疎いと、「???」となるだろう本だ。

    追記。ジュリアンが神学校で「マルティンルター」と呼ばれて嘲笑されていた、という表現が、私には特に???だった。
    ルターはプロテスタント派を作ったドイツの宗教家だが、当時のフランスでは嘲笑の対象だったということ?
    宗教、キリスト教に関する深い造詣がないと、作中と同じ温度で笑うこともできない…悲しみ。自分の狭い世界と教養の浅さを思い知る読書だった。

    0
    2023年03月15日
  • 北京の秋

    Posted by ブクログ

    40年前、四人囃子やPRISMのギタリストだった森園さんの♪いつもスモールシガレット 指にはさんで ボリス・ビアンなんか読んでた♪という歌を聴いて、ボリス・ビアンの名前を知り、うたかたの日々を読んだ。
    マライヤの清水靖晃さんのアルバム「北京の秋」も持っている。
    他人様には何のことやら判らないことだろうけれど、兎も角、本屋で新装丁の本書を見つけ、購入。そうでもなければ読まなかった本である。

    帯に「いうまでもないことだが、この作品には『中国』も『秋』も出てこない」とあり、チョッと驚く。

    いつまでも通勤のバスの乗れないアマディアス・ジュジュ、殺人の後に隠者になろうとするクロード・レオン、彼に恩寵を与えるプチジャン神父、恋人同士のアンヌとロシェル、オマケのアンジェル、模型飛行機に夢中の医師のマンジュマンシュ。
    それぞれの出鱈目な話が綴られる長い引用部。それぞれ関係のない話と思ったが、砂漠のエクゾポダミーに集結する。

    考古学者アタナゴールやホテルのレストランシェフのピッポを交え、鉄道敷設の物語が語られる。
    正直、引用部のことを忘れて誰が誰だったっけ状態になるが、どうでもいいじゃないかという気分で読み進める。

    (P.108から引用)「わざとそうしているんだ」マンジュマンシュが答えた。「クロエが死んでしまって以来さ」

    初めからコワレタ物語。そして長い長い話の最後は壊れきって無くなる訳でもない。
    うたかたの日々のような幸福感は皆無。アンヌとロシェルの恋も只々、消耗しあうだけの即物的なもの。だから喪失感も無い。
    詰まらないかというとそんなこともなくて、読み続けたけど、何とも言い難いとしか言いようがない。

    0
    2023年01月20日
  • ちいさな王子

    Posted by ブクログ

    砂漠に不時着した飛行士の「ぼく」は、小さな星からやってきた王子と友達になる……。

    いわゆる『星の王子様』です。原題はこちらのタイトルの方が近いそう。
    児童文学というカテゴリではありますが、どちらかと言うと「かつて子供だったすべての大人へ」というメッセージが強い気がします。
    小さい時も読んだことがあるのですが、その時は正直よく分からなかった。

    優しく柔らかい語り口なのに、孤独を感じる不思議な話。
    私は幼少期、子供同士で遊ぶというよりは大人に囲まれて育ったので、言葉は伝わっているはずなのに意図が通じない、子供だけが感じ取れるような半空想の世界を伝えられないもどかしさと常に隣り合わせにいたのですが、その感覚を思い出しました。
    特に、冒頭の「ぼく」が描いた絵を見せる場面が特にその印象が強かったです。

    本当に大切なものは目に見えない。有名なセリフですが良い言葉です。
    反物質主義思想とでもいうのか。物や金や数字、目に見えるものしか信じられない、ノルマや時間に追われ、金銭で簡単に手に入る贅沢に溺れている大人になった「わたし」へ、かつて子供だった「わたし」からの言葉のようにも感じます。

    0
    2022年12月21日
  • 赤と黒(上)

    Posted by ブクログ

    まずはスタンダールさんがフランス人であることをこの本の解説で知りました。
    ナポレオン失脚後のフランスが舞台で、副題に「十九世紀年代記」とあるように時代背景を知らないと主人公のジュリアン・ソレルくんが単なる僻みやに思えてしまい、どうして上流階級の女性陣が彼にハマるのかがよくわからない。

    まずは後ろにある翻訳者の野崎歓さんの読書ガイドから読まれることをおすすめします。
    野崎さんのこの本は誤訳問題とか色々紛争があったらしいけれど、自分は別に気にしませんでした。

    しかし、このジュリアンのどこが良いのだ?
    文章だけじゃよくわからなかったので、勝手に20代前半のトム・クルーズをキャスティングし、向上心に燃える若くてちょっと暗めの神経質なイケメンを妄想して読んだら…。
    こりゃ惚れるわっ!
    by太郎

    0
    2022年11月12日
  • 北京の秋

    Posted by ブクログ

    「この作品には『中国』も『秋』も出てこない」という全否定から入る帯コメント。架空の砂漠エグゾポタミーに様々な人が集まり、一応テーマとなる鉄道建設にが行われるのだが、記述自体がハチャメチャ/スラプスティックで何がなんだかわからない。初期の筒井康隆を彷彿とさせる突拍子の無さである。ただし、筒井がどこか狙っているんだろうな感が見え隠れするのに比べ、おフランス的な突き放したような厭世的哲学感が漂う。

    0
    2022年09月30日
  • 北京の秋

    Posted by ブクログ

    今の時代だと、完全にポリコレに中指たててるな。
    筋何ざねえ、ジャズだアドリブだ!ってヴィアンが言ってた。

    1
    2022年11月29日
  • 素粒子

    Posted by ブクログ

    ブリュノとミシェル、両方ミシェルウェルベックが実際に辿ってきた人生をかなり濃く反映したキャラクターなんだな。

    自由が、かえって男を生きづらくさせた。西欧社会の転換が生んだ翳りを、生々しく露悪的に捉える。自らの人生において、あらゆる面で強烈なコンプレックスを抱くブリュノ、なりふり構わず性に乱れる姿は滑稽だし彼の過去を踏まえると物悲しさすら漂う。でも後半吹っ切れたか振り切れたかしてる。より彼に対する切なさが増幅しちゃう。

    根底にウェルベック自身の痛烈な自己批判があるんだろう。社会を世界をシニカルに捉えているのに、その眼差しは自身の振る舞いにすら向けられている。

    0
    2025年03月31日
  • マノン・レスコー

    Posted by ブクログ

    ひで~~笑 バカダナーー
    でもこの小説が世界を変えたから、このような感想を平民で女の私も抱けるようになったのでしょう。解説がフラットでよかった

    0
    2022年03月12日