谷口由美子のレビュー一覧
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断続的な猛吹雪に町は孤立。物資は底をついていく。アルマンゾは小麦を手に入れるため、命を賭けて町を出る決心をする。
小麦が手にはいる保証もなく、無事に帰れるかどうかもわからない。そんな旅に、「いっちょうやってやろうじゃないか」と乗り出していくアルマンゾ。『農場の少年』の読者なら、これを誇らしく思わずにいられない。
ローラのとうさんもまた、厳しい冬に耐える町で存在感を見せる。(家での大車輪の働きは、言うに及ばず。)このふたりはお互いに一目おいているのだ。これまた誇らしくほほえましく思わずにはいられない。
その一方で、ローラがかあさんとの間に少しずつへだたりを感じ始めているのが印象的だった。感じ方の違い、生き方の違い。『プラムクリークの土手で』くらいまで、一家はほんとうに一枚岩だったのに。
けれどこれもまたローラの成長なのだ。娘は、どこかで親を乗り越えていく。
…かんたんには乗り越えられない親になりたいっ。 -
Posted by ブクログ
ローラは初めて家を離れ、教師として2ヶ月働く。ブルースターさんの家が居心地が悪くて苦労する。
週末はアルマンゾが迎えに来てくれて家に戻り、何とか無事任務期間を終えたローラ。
「キャリー、あんた、こんないいうちに暮らして幸せだと思ったことある?」(p58)
そう、ローラは家を出て、初めてその素晴らしさを思い知ったのだった。
この巻はローラとアルマンゾのロマンス物語。メアリ・パウアー&キャップ、ローラ&アルマンゾでダブルデートするところなんて、季節は春だし、まさに青春!(p172)
デートはいつも馬車なんだけど、今はこれが車になっただけで、男性が乗り物に乗って女性を迎えに行きエスコートするのは同じなんだなぁと。
子ども時代、クリスマスは両親からプレゼントをもらってものも言えないほど喜んでいたローラ。今回のクリスマスプレゼントは、そう、アルマンゾから。ローラ、大人になったねぇ。
アルマンゾとローラの馬車ドライブ(デート)を見守る両親もいい。いい家族だ。
結婚式はとても質素なもので。ローラの衣装は、なんと結婚したら必ず必要になるというので用意した、黒いドレス。ブラウン牧師のところで、アイダとその婚約者だけが立会う中、二人は結婚します。そして家に戻ってかあさんの用意してくれた食事を食べ、新居へと馬車で発つのです。かあさんがくちびるをふるわせた、というところで思わず涙が出ました。
訳者あとがきより。
「特に印象に残るのは、とうさんやかあさんに、ブルースター家でのおそろしい体験をぜったいにいわなかったローラの意志の強さや、週末に必ず家へ連れ帰ってくれるアルマンゾに、「あなたのそりに乗せていただいているのは、ただ、家に帰りたいからだけなんです」と、はっきりいってのけるきっぷのよさです。ローラの自立心がよくあらわれていると思いませんか? アルマンゾに対して、あくまで対等でいたかったローラに、喝采したくなってしまいます。」 -
Posted by ブクログ
猛吹雪で家に閉ざされてしまった長い冬を越し、そのまま町で暮らすローラたちに春がやってきた。
p21のメアリの述懐が深遠だ。
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「ほんとうはいい子なんかじゃないのよ」「そうなりたいと努力しているだけ。でも、あたしだってときどき、すごく反抗的で、いじわるな気持ちになるのよ。それがあんたにわかったら、そして、あんたがあたしの本当の姿を見たら、あたしみたいになりたいなんて、思わないでしょうよ」
(略)
「あんたがなぜあたしをたたきたいと思ったか、わかるわ。それはね、あたしが見せびらかしていたからよ。ほんとうはいい子でなんかいたくないのに、自分で自分に、いい子のところを見せびらかして、かっこをつけて、得意になっていたの。」
(略)
「あたしたちって、みんなどうしようもなく性悪で、悪になびきやすいものなのよ」
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メアリ、その若さで人間の愚かさに気づき、見つめているとは…
思慮深い娘だと恐れ入りました。
独立記念日のローラの台詞も素晴らしい。
「…あたしがもう少しおとなになったら、とうさんとかあさんは、あたしにああしろ、こうしろと命令しなくなるだろう。そうなったら、あたしに命令する権利を持つ人はだれもいなくなる。だから、あたしは自分で自分をいい人間にしなければならない」
そう考えると、ローラは心の中がぱあっと明るくなったような気がした。これが自由ということの意味なのだ。自由であるためには、いい人間でいなければならないのだ。
メアリもローラも、こんなふうに素晴らしい成長ぶりを見せてくれる。
メアリは大学に行き、ローラは学習発表会で見事な発表を行い、教員免許状を得る。先生としてお呼びもかかった。
信仰復興集会の帰り道、アルマンゾがローラを送っていく。集会が続く1週間の間、毎日。両親とともに帰るのだけど、ローラはアルマンゾと並んで帰る。こうして恋が芽生えてはぐくまれたのだなぁ。青春だなぁ。 -
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大感涙!!!
お話をちゃんと知っているので期待を込めて読みましたが、期待以上です!!!
通勤電車で鼻水たらして泣いてしまった。
下手な自己啓発本よりもずっとずっとこちらの方がココロに響きます。
闇に住んでいる時は、幸せを大いに語られても全く響きません。ほんの少し、ほんのり明かりが差し込む隙があったことに気づかせることが必要でしょう。そこは既に闇ではない。
あぁ、ポリアンナ! あぁ、ポリアンナ!です(笑)
そして、年齢が近づいてしまったせいか、ポリーおばさんにすごく感動。
少し自分に重なったりします..
この本に感動できる心があって、私は「よかった♪」。
ステキな本をありがとう。
ココロの教科書です。
たくさんの人に読んでもらいたい!!!
続編を読むのが楽しみ!
(H21.11 図)
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返却前に今一度再読。
3週間以内に2回読んでも泣けちゃった。
これは手に入れないと。 -
Posted by ブクログ
ジュディの手紙文でつづられた物語。その明るさと清潔感,ユーモア溢れる楽しい学生生活が,生き生きとした文章で描かれる。とにかくジュディは,すてきな女の子だ。
この本を読んだことのない人は,題名からの印象で,大筋まちがってはいないものの,ずいぶんずれた話を想像しているのではないかと思う。そのイメージのために,このすぐれた文学を読まずにいるのはとても残念な話だ。
これは,こどもの本ではない。この本がほんとに楽しめるのは,思春期を過ぎてからだろう。
続あしながおじさん(原題Dear Enemy~敵様へ)は,ジュディの学生時代の友だちサリーが主人公。これも手紙文で語られる話。社会に出てからの話だけにちょっと辛口だけど,あしながおじさんが好きだった人なら,楽しめると思う。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ月の男が良い味を醸し出している。この小説におけるジョーカーだ。
誰でも月を愛せるけれど、月は誰も愛さないから嫉妬しない。もしも愛し返されることを望みさえしなければ、愛したって少しも傷つきはしない、と。なるほど。人間以外を愛したい私にぴったりだ。
「わしらは皆、何かしら愛するものを持つべきだ。」
「良くないね─実に良くない。早く何か愛するものを見つけるんだ」
さて、私も探してみよう。マーガレットのように自分の家を持って愛したいな。自然を愛したい。毎回、なぜこんな肥溜めで生きてるんだろうと絶望感に襲われる。この現実から逃れようと本を読んでも、結局現実との差を見せつけられて更に嫌になる。
後半はハッピーエンドラッシュ。いつものモンゴメリなので安心して読める。西洋人特有の皮肉的表現にクスッと笑えた。