金原ひとみのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
はじめに女がいて。その次に男がいて。あと付属品がある。これが金原ひとみの世界だ。どうしてこんなことになってしまうのだろうか。蛇とピアス以来、行ったり来たりずっとぐるぐるしているように見えるのだけれども、それは違うのだろうか。私は金原ひとみのどうしようもないくらいに女性に執着して逃れられずじたばたしているその感じがとても好きなんだけれども、手を変え品を変えっていう風に少し思えてしまうのが残念だ。蛇とピアスの爆発的な勢い、みたいなものがあまり感じられない。しかし読み物としては私はこれはまた面白いと思ってしまう。この前蛇とピアスの自室原稿を見たのだけれども、ホテルのメモ用紙みたいのに横書きでがりがり
-
Posted by ブクログ
前作の『蛇にピアス』も読んでいるのだけど、その2作を通して感じるのは、「身体」に対する異常な「執着」。
あたし自身は、自分の体にあまり興味がないから実感としてはあまりピンと来ないのですが、「身体」の何がそんなに重要なのか(あるいは重要でないのか)、気になるところ。
小説としておもしろいなぁと思ったのは、一番最後の一行。
「。(句点)」がないってだけで、なんていうか、だいぶ終わりの感じが変わるんだなぁと。
フェードアウト…っていうか、むしろ崩壊の始まり、あるいは終わり的な…。
不思議な感じ。
んで、解説がなけりゃもっとよかったのに。。。
というか、帯の村上龍の宣伝文句も、解説の斉藤環も、な -
Posted by ブクログ
金原ひとみの作品は、好きとも嫌いもいえない。
けど、読み出すと止まらない。中毒性がございます。
【ハイドラ】は唯一の人間の唯一の存在であり続ける為に、笑顔を捨て感情を捨て思考を捨て、食欲を捨てた主人公が、それでも唯一になれない恐怖と孤独と罪悪感に悶えて悶えてたら、ポッと出てきたすんばらしい人間性の持ち主に全身全霊で愛をぶつけられて、笑顔と感情と思考を取り戻しかけて、罪悪感を肥大させて、揺れて揺れて、、、。って話。
あームカつく
何この子…なんでこんなに自信ないわけ?あんたを、まるごと愛してくれる人がいるのに、満ち足りた気分を味合わせてくれるひ人がいるのに、新崎への想いは執着でしかない