金原ひとみのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
金原さんの作品って評価つけるの難しいんですよね。すごく書き方がうまいからうますぎるから読み手を不快にさせるんです。デビュー作の蛇にピアス、アッシュベイビー、AMEBICと読んできましたが、AMEBICのときのように錯文です。
マンコにチンコにウンコと韻を踏むかのように炸裂。マンコが泣くって描写好きなのかなとも。
内用は22歳女性作家、高原リンに新たに依頼されたのはオートフィクション――自伝的創作だった。
22歳の冬、今のリンの1番新しい過去から始まり、18歳夏、16歳夏、15歳冬と抹殺したはずの過去を描き出す。
金原さんの作品が苦手なひとつとして自分の境遇と重なる部分があるから。だけど -
Posted by ブクログ
ネタバレ7割くらいは意味わかんないのに、残りの3割が痛いくらいわかる本。
主人公が、婚約者持ち(もちろん別の女だ)の彼をおもう気持ちって、病的だけど、ある意味すごくピュア。
でも、それをまっすぐには出せないせいで、彼女はゆがんでしまう。
一見エキセントリックだけど、自分の中にもそういう屈折した感情ってあると思ったら、他人事とは思えなかった。
売り物みたいにきれいにつくったお菓子を自分でぐしゃぐしゃにするところ、タクシーの中で思わず婚約者のふりをするところ、が好き。なんだか、胸がすく。
あんなにもきちんと一人の男をを愛してるのに、彼女から感じる無機質なつめたさ、空虚さがリアル。