朝比奈あすかのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ読後、鳥肌が立ちました。
美保の考えは思い込みが激しく、どうしてもっと他人の話を聞かないのだろう。とか、シングルマザーでもないのに仕事を理由に子供を蔑ろにしたりするのか。転職したらいいのに。とか、考えてしまって受け入れられない主人公でした。
特に、息子の入院中のカウンセリングを担当していた深山に対しての態度はひどすぎました。彼女が丁寧に時間をかけて息子から聞き出したことを、無鉄砲に本人に投げかけ、関係を悪化させることとなってしまいました。
仕事と子供との向き合い方については、息子の晴翔が学校の窓から落ちて怪我をすることをきっかけに、夫と反省をし、子供に目を向けるようになります。が、家庭の事 -
Posted by ブクログ
登場人物たちとそう年齢が変わらない、30過ぎの私には痛く刺さる部分が多かった。
朝比奈さんの小説を読むと、しばしば同じような苦しさというか、ささくれを剥いて膿んでしまった時のようなじくじくした痛みを感じることが多いと思う。
何者かになりたいけど安全圏から飛び出す勇気も才能もなくてただ日々をなんとなく消費していく気持ちや、
だんだん属性や生活ランクが変わっていく同級生達の芝生の青さをただ羨ましく思う気持ちだったり。
気がついてるけど敢えて真正面から見ることを避けてしまう現実に受動的に向き合わされる感じというのかな。
私は神の立場で物語を追っていくけど、登場人物を通して自分自身もそうである現実 -
Posted by ブクログ
久しぶりに小説のアンソロジーが読みたくなって購入。
一穂ミチさん、田中兆子さん、カツセマサヒコさんの短編が良かったけれど、あとは文章に深みを感じられずさーっと流してしまった。
一穂ミチさんは短編が本当に上手で、限られた文字数の中で想像を膨らませさせるような文章が良かった。設定からしてもひねりがあって、やっぱり安定の一穂ミチさん。
田中兆子さんの小説は初めて読んだけど、不機嫌で人をコントロールするタイプの女性の視点で描かれていてとても面白かった。どのように不機嫌な自分と言うものが出来上がるのか、不機嫌を撒き散らした後に回収できない自分のプライドの高さ、だけどそれを俯瞰的に見ている自分もいる -
-
Posted by ブクログ
ネタバレ終始不愉快感がつきまとう中学お受験小説、小説としてつまらないわけでない、不愉快な気持ちになりながらもグイグイと読み進められるのがその証拠。
せやけどなんやねん、この親。子供は親の承認欲求のための道具ちゃうぞ、水泳で負けたからお受験て。それもヒエラルキーばかりにこだわって、小学生の成長に不可欠な運動や睡眠時間まで削って、強制労働的に机に張り付ける。
小学生があそこまで追い詰められて精神崩壊しかけたラスト、親はちょっとエエ気分になったようやけど、親が自己都合で追い詰めた精神、このまま安定するんやろか?この子は健全にこれからの学校生活と家庭生活を過ごせるんだろうか?すごく不安なラストだった。
-
Posted by ブクログ
あまりにも切なく、共感だらけの恋物語だった…
恋って本当に苦くて、キラキラしていなくて…リアルな世界観と言葉たちが胸にズキズキ刺さった。
『感情旅行』 一穂ミチ
ご近所さんで、早逝した蒔生。彼と結婚する可能性のあった主人公の華は、訳あって彼の息子千歳から旅行をお願いされ同行することに… 華の心の葛藤と、千歳の秘められた想いを、出雲の穏やかな大地が彩っているような作品だった。ラストシーンは一穂さんっぽい甘酸っぱく爽やかな感じで好きだな
『独身の女王』 麻布競馬場
ミドサー独身の私は「独身のカリスマ」を「教祖様」とあがめていたが、そのカリスマが結婚した。そんなカリスマや友人の影響を受け、私 -
Posted by ブクログ
自分の息子は"普通の子"と思って育ててきたが、ある日学校で大怪我をして入院することに。
自らケガをするはずがない、誰かに脅されたのだと疑わない母親(主人公)が、かつて自分が小学生だった頃のいじめを振り返って息子と重ねて妄想し暴走するような展開。
----------------------
子どもを持つ親の気持ちが分からないので、終始イライラしながら読み進めた。どうして自分の子どもだけを100%信じられるのか?
不登校になったら、普通の子じゃなくなるのか?
自分の子どもを他人から指摘されると、そんなに傷つくものなのか?自分のプライドのために他人を悪者にできるのかが分か -
Posted by ブクログ
うまくいかない恋 アンソロジーなので
どの短編も単純なハッピーエンドではない。
けれど8人の作家さん其々に、30代ならではの主人公たちの個性的な恋模様が描かれていて面白かった。
収録作は以下の8作品
「感情旅行」・一穂ミチ
「独身の女王」・麻布競馬場
「オレンジシャドウの憂齢」・砂村かいり
「さみしがりやの恐竜たち」・こざわたまこ
「不機嫌依存症」・田中兆子
「出会い」・朝比奈あすか
「振りかぶって、さよなら」・千加野あい
「となりの独り」・カツセマサヒコ
私は「出会い」と「となりの独り」が好みだった。
「出会い」は一歩踏み出せない片想いのお話。
スタートすらしなかった恋もまた、生活に彩 -
Posted by ブクログ
毎日のちょこっとずつのすれ違いが、
とっくに手遅れになっていることがある
怖い、怖かったぞう( ; ; )( ; ; )
登場人物のイライラや葛藤が伝わりすぎる、
小説としては完璧すぎた。
読んでいる間にジェンガのように不安が積み上げられ、
後半は何を信じたらいいのかよくわからなくなり。
最後に衝撃の10ページ…!!
ノンフィクションだったら多分読めていない。
この話を読むと、いじめは絶対にダメだと頭では理解するのに
いざ教室の中に入ったら、完全に関わらないことも
無理なんだよなと思ってしまい、苦しい。
見ているだけ、見て見ぬ振りをするだけの
"普通の子"が大半でしょう -
Posted by ブクログ
相手の真意を理解する。
相手との性格の違いや、人生観の違いを許容する。
そこにリスペクト出来ないのであれば、好きだのなんだのは、ただの戯言だと思う。
相手の身勝手を頭ごなしに否定するのではなく、その前段階にどんなロジックがあるのか探し出すもの。
無数の恋愛模様がある中で、相手を否定して自分を正当化する事がどれだけ無意味な事か。
少なからずある失敗を元に、それでもまた誰かを好きになるという事が美しいと思える小説。
「恋は中央線」という言葉があった。
中央線は、阪急京都線のように河原町を出て梅田に到着する、ゴールのある線。
でも僕は、環状線みたいなものだと思う。
同じ駅に何回着いたとしても新鮮を -
-
-
-