朝比奈あすかのレビュー一覧

  • 憧れの女の子
    宮下奈都さんの解説が全てを物語る。素晴らしい文才だなあと。「ある男女をとりまく風景」は秀逸。やられたと思わざるを得ない。
  • やわらかな棘
    登場する人物が少しづつ絡み合い、あれ、これ誰だっけ?と何度かページを戻したり。途中、幼稚園児目線で平仮名だったりしたけれど目線が極端に変わるのには効果的だったかな。登場する人物それぞれに想いがあり人生色々だな、一気に味わえる読書の醍醐味を味わえた。
  • 天使はここに
    ファミレスお仕事物語‥簡単に言えばそうなるけど、主人公の不器用さ、関わる登場人物との絡み、かなりイライラしたが、なぜか惹きつけられた。化けるのを期待していたのかな?

  • 憂鬱なハスビーン
    朝比奈あすかさんのデビュー作で群像新人文学賞受賞作です。ハスビーンの意味は一発屋の事ですが、私は本書を読んで少し憂鬱でした。その理由は著者にも作品にもなく詳細すぎるパーフェクト解説だったのですね。これから読む方には出だしから結末を含めて本文のダイジェスト版みたいな要約が為されていますので、くれぐれも...続きを読む
  • 天使はここに
    こんなに頑張っているのに正社員じゃないんだ。
    正社員とか契約社員とかアルバイトというくくりでなくて、個人個人の頑張りでお給料が決まればいいのにね。
    ファミレスに行ったことがないから、どんな雰囲気なのか想像もつかないけど。
  • 憧れの女の子
    巻末の解説で宮下奈都さんは絶賛して再読のたびに違う感動が味わえるようにあったけど自分はすんなり理解できない部分もあったり…短編の中にいろんな世代のいろんな人の人生が垣間見れて楽しめた。『弟の結婚』には感情移入して読んでしまった。
  • 自画像
    前半の主人公嫌いだし文章が読みづらかったけど、引き込まれてほぼ一気読みしてしまった。理解はできるけど、私はあまり当てはまらなくていい学校だったのかなと思うし、それだけ無自覚無頓着だったのかなと思う。
    人の心について考えさせられる。
  • ばんちゃんがいた
    さえないデブのばんちゃん。
    2編のうちの1編は、ばんちゃんの不慮の死がきっかけでクラスで誰とも話をしなくなった元人気者のの男子の心象風景主体。
    もう1編はその10年後ばんちゃんのクラスメイトの美少女が、高級クラブのホステスとして働き、蔑んでいたばんちゃんの事を思い出す話。
    インターネット掲示板での心...続きを読む
  • 自画像
    中学のスクールカースト。
    何と嫌な響きか。
    小学校よりも高校よりも、中学時代が一番如実にクラス内順位があった気がする。

    物語の内容そのものよりも、娘もいつかこんな残酷な時期を経験する事になるのだよなぁ…と不安やら切ないやら色々と考えてモヤモヤ。
    親としては複雑な一冊。
  • みなさんの爆弾
    「譲治のために」はなんかもうやばい。本人と周囲の捉え方はこんなにも違っていて、理解し合えないのもそりゃ当然だよなという気になる。「メアリーとセッツ」と「世界裏」は結構好き。前半はファンタジーなのか? と思うくらいの感じだけど、後半の作品になるにつれて現実味が増していく感じがした。
  • 憧れの女の子
    どうしても女の子が欲しくて、産み分けに躍起になる妻に戸惑いながらも協力していく夫の揺れる心情を書いた「憧れの女の子」
    普通の男女の話と読み進めていくと、えっ!そうだったの?びっくりさせられた「ある男女をとりまく風景」他3編
  • みなさんの爆弾
    種々の雑誌に掲載された短編集5話+書き下ろし。爆弾としては、恋、育児、いじめと言ったところであろうか。そう考えると、書き下ろしが相当いびつである。別の短編で語られていたところの実験的小説であるのだろうか。それと、夢オチっぽいのが多く感じられた。冗長っぽいのも多い感じである。 スカッとする小説ではない...続きを読む
  • みなさんの爆弾
    個性有りすぎる主人公の物語、短編集。キャラが濃いゆえに世間で生きにくい部分があって、それでもどうにかこうにか生きている。短編二つ目の「譲治のために」は常軌を逸していて怖いお話だったけれど(ホラー小説家のお話も怖い&面白かった)その他は自分を受け入れて?暮らしている姿が温かく感じた。最後の短編「戦うな...続きを読む
  • みなさんの爆弾
    女性作家が主人公の6篇の短編集で、2017年の「小説BOC」の2篇、同年「アンデル 小さな文芸誌」の3篇、及び書き下ろし1篇

    中高一貫女子校の中1の子が高2のバスケ部のポイントガードに憧れる「初恋」は、ストレートにキュンキュンドキドキが伝わってきて楽しいし、13年後に恋愛小説家として振り返る感慨も...続きを読む
  • みなさんの爆弾
    「初恋」、「譲治のために」、「メアリーとセッツ」、「官能小説家の一日」、「世界裏」、「戦うなと彼らは言った」の6編。後半3つが好みだったな。
    誰しも爆弾を抱えているのかも。それを悟られないように、でもときどきは開放して生活してるのかもね。ふふ。
  • あの子が欲しい
    新人採用プロジェクトリーダーの使命を受けたアラフォー女子・川俣志帆子。裏工作に心理戦、ドライな手段と駆け引きに圧倒される採用者側の就職戦線異状なし。
    ヒロイン志帆子の過剰な言動が見ていて疲れる。勝ち続けることの意味に共感できない。勝者なら猫に癒しを求めるなと言いたくなる。
  • ばんちゃんがいた
    同級生の死。その事実に直面した二人の男女の当時と10年後の姿を描く中篇小説二編。
    インターネットの世界は剥き出しの刃だ。ただでも生きにくい現実社会の上に、仮想社会の凶器が無防備な私たちを襲ってくる。そんな強敵から、「心」を守る手段をさりげなく教えてくれる小説だ。
  • 彼女のしあわせ
    3姉妹と母、女性の生き方4パターン的な。
    どの生き方も共感ポイントはあるし、それは違うかも、てな部分もある。
    結婚するかしないか、子を持つかもたないか、母であること、妻であること、女な人生いろいろ。次に生まれるときも女がいいなと思う。
  • やわらかな棘
    うわぁ重たい。重たかった。

    そういう人生もあるよね、と思うけど。
    たいていはとてもかけ離れたものに感じた。
    まぁこれからどうなるかなんて、自分でもわからないけれども。
  • 天使はここに
    ファミレスチェーンで15歳からバイトをはじめて7年、ただ真面目に誠実に、自分の働くお店が好きで仕事を続ける真由子。大学生バイトから見たら何でそこまで?といわれるような働き方ですが、彼女にとってファミレスで働くことは、大切なことでただ生活のために働いてるんじゃないことがわかります。

    今のお店での店長...続きを読む