朝比奈あすかのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
気になる作家さんが多く、うまくいかない恋アンソロジーにも惹かれ購入。
んんんー…
分かる…!!とても分かる!!なんだこれは!!
そうなんだよね… うまくいかない色んな恋の結末にそういうのも分かるわ…と思う事も多かったです。
気になっていた、一穂ミチさん、他の作品も読みたくなりました。言い表せない微妙で絶妙な感情を文字にされてて、すごいなぁと惹かれました。
30代の恋愛って事で本当に難しく、感情が動きそうになるもふと立ち止まって冷静に考えてしまったりという所であったり、周りの人間関係の環境がガラッと変わり、自分は自分と思いつつも、変なもやもやと焦りが入り交じったりと、複雑な心境だったり、共感の嵐でした。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ【あらすじ】
昔好きだった男性の息子と、ふたり旅 「感情旅行」一穂ミチ
崇拝していたインフルエンサーが電撃結婚!「独身の女王」麻布競馬場
友人が付き合い始めたのは、元恋人だった「オレンジシャドウの憂鬱」砂村かいり
脛に傷持つふたりの行く末は――「さみしがりやの恐竜たち」こざわたまこ
恋人へのひどい仕打ちを止められない「不機嫌依存症」田中兆子
名前も知らないカフェ店員への想い「出会い」朝比奈あすか
冒険しない三十三歳、それで正解?「振りかぶって、さよなら」千加野あい
友達がほしかったはずなのに――「となりの独り」カツセマサヒコ
とびきり不幸でもないけれど、完璧な幸せでもない。そんな「30代」を切り取った、人気作家たちによる恋愛アンソロジー。CLASSY.ONLINEに掲載した「うまくいかない恋」がテーマの連載を、文庫にまとめた短編小説集です。
【個人的な感想】
感情旅行
『この人は、自分が身体や心を損なって働けなくなる未来とか、マンションの審査がむずかしくなる状況とか、想像もしていない。健康で社会に通用している人間だから。その無邪気な無神経さと冷淡さを、烈しく憎んだ。』
独身の女王
→独身で生きると決め切れるわけじゃない、けど1人きりでの生活に魅力を感じていて、それを放り出すほどの魅力を、他の誰かとの新しい生活に見出すことができない苦しさがありありと描かれていた。
『誰かを「教祖様」にしたところで、その誰かが私の代わりに私の人生を生き、その苦しみを肩代わりしてくれるわけではない。悩みながら生きる中で刻まれる傷や痛みは、すべて私のものだ。』
さみしがりやの恐竜たち
『隕石だ、と思った。ああ、だめだ。この人を好きになったら、きっと後悔する。避けられないということ、逃れられないということ。誰かを好きになるということ。空から隕石が降ってくるみたいに。つまり、最初から絶滅する以外に道はない。』
振りかぶって、さよなら
→決断できない、冒険できない。置きに行ってしまう性格の主人公が自分と重なった。
恥をかかない、傷つかないための生き方ばかりが上手になって、そんな自分が嫌いだと思いながら生きているところまで同じだった。
となりの独り
『30代の恋愛なんて、ほとんど通過駅でしかないですよね。』
『30代って、純粋な気持ちで恋愛しようと思っても、すぐに結婚とか出産とかがチラついちゃって、結局、現実的なことばかり考えちゃうじゃないですか。お金とか生活とか。』
どの恋愛もうまくいかないけど、なんだか清々しい終わり方で久しぶりに好きな恋愛小説だった! -
Posted by ブクログ
ネタバレ小学五年生の息子を持つ、共稼ぎの母親が主人公。セコムやALSOKのようなセキュリティ機器の営業の仕事をしている。
ある日、息子が小学校のベランダから飛び降り、入院するまでの大怪我をする。
母親は学校で息子がイジメにあったのではないかと憤り、保護者や学校にいろいろ聞くも真相はわからない…やがて、イジメの相手方と思われる子の親と、学校の立ち会いのもとで話し合いを持つことになったが、謝罪の言葉どころか、我が子がクラスの弱い子をいじめ、『死ね』といい追い込んでいたという事実、そしてクラスの正義感ある子に正され、やけになってベランダから飛び降りたという衝撃の事実を告げられる…
大人の世界とは違い、被害者と加害者のようにはっきりと区別することのできない難しい人間関係が子供の世界にはあると思う。
主人公の母親は、自分も幼少期にイジメに気を病んだ経験があることから、何か理由があるはずだと、まだ我が子に非があることを信じれずにいる。
そんな折に、仕事で機器を取り付けたご家庭から突然自分から別の人に担当を変えてくれと会社に連絡があったことを知る…実はそのご家庭は主人公が幼少期にイジメた子の家だった…そして…
後半のストーリーはネタバレできないが、どうにも胸に重いものがのしかかるような、切なく苦しい感じがした。
僕の息子も幼い頃、付き合う友達がちょっと派手になり、素行が悪くなりかけたことがあったが、僕もカミさんも自分の息子にはなんの非もないと疑わなかったが、事実はどうだったのか今となってはもうわからない。
僕も首謀者ではないにせよ、(それ自体記憶をいいように改竄してるかもしれないが)小中学生の時、頭が悪く小汚い同級生を村八分にしてしまった苦い記憶がある。こちら側はその後は忘れてしまったかのように普通の生活を送っているが、あの時の同級生が今でも僕を恨んでいるかもしれないなんてことは、夢にも思ってもいない…
この小説はハッピーエンドとは言えないあと味悪いものだったが、なかなか深い、そして読み終わったときに『ふぅ…』とため息が出るようなインパクトのある内容でした。 -
Posted by ブクログ
小学校6年生の世界
きっと誰もが、尾辻、川島、武市、見村、宝田を知っている。ページをめくるたびに思い出される、心に影が差すような経験があるはずだ。
それほどに小学生、あるいは中学生の微妙な世界を再現している。
子どもたちの未熟な心は、些細なことで膨らんだり、潰れたり。親や周りの大人たちの無遠慮な言動も子どもたちには大きな影響を与えている。
子どもの心身の発育に問題があったとき、わたしたちはどうしても親や周辺の大人に問題があると考えてしまうけれど、本当にそうなのだろうか?
三組で1番の問題児のように見える前田には、いわゆる発達障害であろう武市にも温かな眼差しを向ける優しそうなお母さんがいる。
子ども自身が自分や周囲のことを知り続けようと思わなければ、今自分に見えている世界がすべてと思ってしまえば、簡単に間違えてしまうのかもしれない。
わたしがこの本を読んで考えていきたいなと思ったのは、
こんなに未熟で発達もバラバラな子どもたちを何十人も一人の先生が担当し、全員に同じレベルを求めるなんて、システムが間違っているのではないか?ということ。
そして、配慮が必要なのは、子どもだけでなく大人もだということ。
ー皆さんは、どうせ、たいした大人にはなれない 人のせいにしてばかりの人たちは何にもなれない
ー「こんなものは、全部通り過ぎる」などと嘯いていられるのは、彼女たちがいてくれるからだということに、杏美はまだ気づいていない
ー三人という関係性を巧みに操れるほど成熟していない九歳の少女たちは、愛憎帯びた幼稚なパワーゲームを始めるのが常だ
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序盤は少し退屈に思ったが、読み進めていくうちにやめられなくなり、成人後のパートは一気に読んでしまった。
10歳と20歳。
成長した阿佐と咲。
2人により少し変わり始めた野々花。
どの登場人物にも心当たりがあり、浅く広く、学校や職場が変わるたびにともだちを一新し続けてきた自分を回顧し、残念に思う。
だけど、年齢を重ねても、いろんな出逢いがあり、その中で親しくなる方々は意外といるものだ。
これから先の人生も、人とのご縁を大切にして行きたいと思う。
嫌なところを言ってくれるともだちは貴重だと思う。
何も言わずに疎遠にされてしまうより、ずっといい。
良いところも嫌なところも人間だからあって、それもひっくるめてお付き合い出来るともだちは本当に希少だ。 -
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温泉旅でゆったりと湯に浸かり、自分自身を見つめる主人公たち
心がゆるゆるっとほぐれ、新しい人生が見えてくる
温泉が恋しくなる短編集 。.:*・゚✽
【女友達の作り方】
派遣を切られた32歳の宮辺
ふと立ち止まると、友人と呼べる人が誰もいないと気付く。
日帰りバスツアーに初めて参加し、年上の女性に「女友達の作り方」の指南を受ける。
【また会う日まで】
「後期高齢者」なんだから運転はやめろと娘に言われている博
亡くなった妻と二人であちこちの温泉を巡った事が思い出される。
その思い出の温泉へ娘に内緒で車を走らせるが、道中老いと向き合うことになる。
【おやつはいつだって】
母と二人暮らしの智子44歳
母娘の関係を「共依存だよ」と友人にいわれた事がある。
父の墓がある北海道へひとり旅に出た智子が見つけたものは?
【わたくしたちの境目は】
妻を亡くして一年が過ぎ、一人の暮らしも少し慣れた頃、息子に「温泉に行こう」と誘われる勇造。
息子とその妻、そして5歳の孫と一緒に新幹線で思い出の温泉へ。
混浴風呂に纏わるあれこれ
【五十年と一日】
50歳の主婦・照美は「初めて」のひとり旅で特急列車に乗り、娘が勝手に申し込んだ「断食」の宿へと向かう。
やわらかく優しい温泉に浸かり、初めて尽くしの旅で気付いたことは?
【島と奇跡】
会社の「フルリモートトライアルプラン」に申し込んだ高橋
移住の為のヒアリングで訪れたのは、15年前の大学時代に友人と訪れたことのある南の離島。
婚約していた女性と別れた彼の心機一転の決心。
15年前に出会った秘湯と恩人との奇跡の再会はあるのか?
生きていると、少し立ち止まる時間が必要な事もあるよね。
昨日までを振り返り、これで良かったのか?
これからどうしよう?
温泉にはそれを助けてくれる力があるのかもしれない。
著者は〝温泉ソムリエマスター〟の資格をお持ちで、温泉についての描写がめちゃくちゃ詳細。
次からは泉質なんかも気になってしまう。
あぁ~、露天風呂に浸かりたい⸝⸝⸝˘◡˘♡
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学級崩壊している6年3組。幾田先生の「あなた達はろくな大人になれない」大人になった私は、どんなにこれを言うのが辛かっただろうかと思う。犯罪なのだ、と伝える場面では胃が痛くなるほど緊張した。この子どもたちの親の年齢も過ぎたのに子ども目線の語りでは自分も過去を思い出し、先生の気持ちになるシーンもあった。今の小学生も、その年齢の子を持つ親も大変だ。
自分が一人にならないために心を砕く、周りから浮かないよう水面下の細工も必要で、注目の的になりたがる男子や目立ちたい女子、なぜか先生から優遇される子もいたことを思い出す。二度とあの頃の学校が全てだった年齢に戻りたくない。
それをリアルに感じられる描き方が素晴らしい。
いい作品です!
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ネタバレ高校の同級生に再会しつきあいが始まった、リラと洋美。リラの息子の光鳥(ライト)はおとなしくはっきり物を言えない。対して洋美の息子、敏光は凶暴で、影で光鳥をいじめる。子どものケンカとはいえ、親、ママ友、先生など巻き込み互いに距離を取る。どの母親の気持ちも同意してしまう。自分の子どもが一番かわいいのに、そう心から思えない洋美が気の毒、だけど頑固すぎる。子育ての成功って、どっちかが死ぬまでわからない、なるほど納得。周りで出会う人によっても子どもの成長も、トラブルになるかどうかも違ってくる。不確定要素が多い中、子育てってギャンブルに近いとも感じた。
本当に素晴らしい作家さんだと思う。他の作品ももっともっと読みたい。
最後まで光鳥が覚えられず何度もページを繰った…