朝比奈あすかのレビュー一覧
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ネタバレとても良かった!最初詐欺の件がすごくつらくて、いやな気持ちがしたんだけど、娘からも怒られ、落ち込むばあばが、ラジオ体操のメンバーと前を向き、また孫とおはなし電話をする、という新しいことをして、老後や、亡くなったご主人や、孫や娘のこと、友達のこと、犯人のこと、電話の相手のことを考え行動する姿が素敵だった。こんなおばあちゃんにもなって、傷ついたり、励まされたりいろんなことがあって生きていくのがなんだか不思議と勇気をもらえる。ザ、ハッピーエンドじゃないこともよい。完全なる毒親じゃなくても、自分は覚えてないがこどもを傷つけていることそして相手はずっと恨んでることもあるんだな。
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Posted by ブクログ
ネタバレ消えていく固定電話をめぐる思い。
人と人との連絡手段は時代によって変化してきた。
今、若い人は実家から独立しても固定電話を引かないし、特殊詐欺に使われることが多くなって、高齢者が亡くなれば解約される。
固定電話を利用し続けている高齢者を狙った特殊詐欺も多いことから、一人暮らしの老親を持つ息子や娘による解約も進んでいるらしい。
コミュニケーションツールとしての固定電話の役割は終焉を迎えつつあるのかもしれない。
時子、時子の娘・亮子、亮子の娘で時子の孫である・愛梨。
亮子は仕事が忙しい世代でキリキリしている。母親の時子をも娘の愛梨をも、自分がしっかり管理統制しなくてはと気負っている。
愛梨は母親の干渉に対して猛烈な反発心を持っている。
この三世代の構造こそが、オレオレ詐欺に都合の良い状況を作っていると思う。本当に悪人は目の付け所が鋭い。
時子が引っかかったのは劇場型詐欺だが、一人で電話してくる単純なものは、孫がおばあちゃんに電話するというパターンだ。
バイト先で物を壊した、女の子を妊娠させた、会社のお金を使い込んだ・・・
「親には話せないから」おばあちゃん助けて、と言われると、愛する孫のために老後の資金を使ってしまう。
娘や息子が最近何かと自分を役に立たない老人扱いする、と不満に思っていたところに、孫から頼りにされて嬉しい。
そこには息子や娘に対する対抗心も少し隠れているかもしれない。
時子の娘と息子は、詐欺に遭ったのを理由に固定電話を解約させることを決めた。らくらくホンがあるんだからいいでしょ?
解約までの猶予期間に時子が始めたのは、寂しい人からお話を聞くこと。
電話番号を公開することは現代ではリスクが大きいと考えられている(以前は「電話帳」が配布されていた、怖い怖い)
最初はお決まりのセクハラ電話。そして、資格もないのにカウンセリングをするのはけしからんというお叱り。
ようやく、時子が思い描いていたような「雑談」の電話が来るようになる。
しかし、時子の「おはなし電話」に誰よりも救いを求めていたのは意外な人物。
20歳という愛梨の世代の危うさがよく分かる。大人でもあるけれどまだ経験値が不足している。
本人は自立していると思っているから大人に縛られたくないけれど、大人が見守り、力になることも必要だ。 -
Posted by ブクログ
全ての大人が経験した小学6年生。
自分にとっては遥か遠い過去の話だけれども、毎日楽しくて未来への希望が溢れていてこれから人生の余白をどんどん埋めて行けることの悦びの毎日、となんとなく思い出を上書きしていることに気づく。
この本を読むと自分がどんな人間なのかも分からず、不安で誰かに合わせたり我慢したり、友達に思った通りのコミュニケーションできずにもどかしかったあの頃を思い出した。
大人になった今はまた違う悩みがあって、責任も何もなかった小学生に戻りたいってたまに思う。だけど戻ってもまた思った通りに行かない苦労があるんだろうなと。思い出補正恐ろしや。
小説を読んでそう思いました。
他の人物の大人になった世界のエピローグも読んでみたい。 -
Posted by ブクログ
連休が来るので「温泉でも行きたいわぁ♪」という気持ちで読み始めましたが、なんか違います。
なかなか温泉に連れて行ってもらえませんw
最初の「女友達の作り方」では、温泉よりもサウナ。サウナよりも女友達の作り方がたっぷり描かれています。
2番目の「また会う日まで」でも、運転免許証返納の話のほうが重いです。他のお話もしかり。。。
けど、ようやくたどり着いた温泉の有難みは分かります♡
人生の深みが温泉の効能のようにしみてくる本です。
実際の温泉は、自分で行くほうが良さそうですw
〔作品紹介・あらすじ〕
盛田照美、50歳。夫と娘がいる。ひとりになる必要のない人生を送ってきた。はじめての「ひとり旅」で温泉地へ。人生の折り返し地点をすぎて、自分の半生に想いを馳せる。わたしがここまでに成し遂げたもの、何かあったかしら……。思い惑い人生の苦みを抱えながら彼らは温泉地へと向かう。「温泉ソムリエマスター」でもある作者が描く、温泉愛に満ち満ちた、六つの極楽小説。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ三姉妹とその母親の、それぞれのしあわせについての話
本当に欲しいものは手に入らない。
ドキッとするような言葉から始まるのは、実に穏やかでありふれた『彼女』たちの話。そこそこ満たされていて、でもどこか満たされない欠落を抱えている。その匙加減がとてもリアルだし身近に感じた。
衝撃的な波乱はないし、何もかも解決!というスカッとしたラストも迎えない。第四章を読んでからの第五章では、「いや離婚しないんかーい!」と思いっきりずっこけた。
でも書き下ろしの『月子ちゃんへ』まで読んだら、そういうモヤモヤも含めて、冒頭の「本当に欲しいものは手に入らない」に全て繋がるのだなと思った。
種類は違うけど自分自身も「こんなはずじゃなかった」とモヤモヤすることがあり、たまに落ち込んでしまうこともあるのだけど、これからはその葛藤ももう少し受け入れられるような気がしてきた。
本当に欲しいものは手に入らない。
そう唱えて、これからも進んでいきたい。
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Posted by ブクログ
ネタバレ子供を持つ身として他人事ではないと、とても考えさせられる内容でした。
子供がいじめにあったらと思うと不安だけれど、もしいじめをする側だと考えると恐ろしい…自分だったらどう言葉をかけるのかなと考えながら読みました。
子供時代って学校が全てのようなものだし、善悪もきっと曖昧で視野も狭く客観的できないことの方が多い、だからやっぱり大人がしっかり見るべきで気づくべきで我が子との対話を大切にしたいなって思いました。
主人公の言動に違和感や苛立ちを覚えつつも、子供を心配して思う気持ちは理解できると思っていたらまさかの、、違和感はこうゆうことかと。主人公は加害者である自覚が全くなかったと言うことですね。
自分は比較的平和な学生生活を送っていたと思っているけれど、もしかしてどこかで誰かを傷つけていたのかもしれないと思い直すきっかけになりました。