朝比奈あすかのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
単なるスクールカーストではなく、中学生や思春期特有の承認欲求や自意識の強さをぎゅっと凝縮させてた特濃ジュースのような描写に感嘆。
清子がいった学校は教師も生徒も底意地悪すぎて過激と思うけど、たしかに似たような感情というのは自分の学生時代にもあって恥ずかしく苦々しい読み心地だった。
私は女子校だったけどそれでも外見からくるカーストというものはたしかに感じていた。そしてそれは、上にいる人には空気のようなもので、下から見ないと心に残らないものだと思う。
後半4分の1くらいで急展開するけど、少しその過程への描写が粗くて感情移入はできなかった。でも、どんなに正論だとしても「された側」じゃない人にはわから -
Posted by ブクログ
全女子が共感できるやつではないかなと思った。
十歳の章も二十歳の章も身に覚えがありすぎて胸が痛くなったな。
男子の世界でもまた何かしらあるのだと思うけど、女子はもっと複雑で小学生であっても打算とか色々な思惑が絡まりあって人間関係がめんどくさいことになる。
もっとシンプルになればいいのにね。
野々花はすごく自由だけど、やはり容姿という武器があるからできた行動もあるだろう。
阿佐は色んなことを考えて損得で友達を選んでるフシがあったけど、野々花と咲には本音が言えるようになるといいなと思う。
咲は小学生の頃は変人と言われてかなり不思議ちゃんだったけど20歳になったら色んなことを俯瞰して見ていて -
Posted by ブクログ
朝比奈 あすかさんの長編小説。
タイトルから今時のカースト制がテーマかと想像していましたが
タイトルそのままに、小学校で行われる組体操「人間タワー」を描いた連作集でした。
読み始めの地味な印象から一転、どんどん惹きつけられ途中から夢中になって読みました。
一時、その危険性が取り上げられた組体操ですが、本作では親や教師、そして組体操の上に立つ子供、下で支える子供達の本音などが丁寧な人物描写で描かれています。
「人間タワー」が実施されるのか、無くなってしまうのか、
もし実施される事になったらどんな形で行われる事になるのか、結末が気になり、そしてそこに辿り着くまでの、それぞれの子供達、大人の -
Posted by ブクログ
特老ホームのおじいちゃん、教師、生徒、卒業生…と、次々と視点が変わりながらの展開。
学校伝統で楽しみにしている人も多い“人間タワー”に対するそれぞれの思い。視点が違うと見える景色も全然違ったものになる。
憧れ、期待、不安、焦り、葛藤…
年齢も立場も全然違うのに、どの視点も心理描写がとても丁寧でリアリティがありました。
小学生独特の世界の描き方が絶妙。
小学生の組体操が今身近にある人は、特に感情移入せずにはいられない作品だと思います。
『一人のおとなが一人のこどもの人生を、突然大きく拓くことがある。ささやかな敬意が、想像もできないほど一人を救う。』