朝比奈あすかのレビュー一覧

  • 翼の翼

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    ネタバレ

    母親の我が子への愛情と期待…
    子供の中学受験(小説内ではチュウジュと呼称していた)を目指し、教育熱心な母親の心労を描いたお受験小説。(ネタバレあり)

    円佳(まどか)には小学校三年生の一人息子である翼(つばさ)がおり、地元の素行の悪い子がいる公立中学へ進ませることを躊躇し、義父母からのプレッシャーもあり、チュウジュ(中学受験)を翼と共に闘っていくことを親子で誓いあう。円佳はママ友やSNSでの情報収集をし、難関校への進学実績の高い有名塾に翼を通わせ、励まし続ける。しかし翼の塾のクラスが降格したり、悩みは尽きない。
    母親としてできる限りの後押しをして、塾のクラスが最高峰のクラスになると涙を流し喜ぶ

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    2025年06月03日
  • 温泉小説

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    「女友達の作り方」
    「また会う日まで」
    「おやつはいつだって」
    「わたくしたちの境目は」
    「五十年と一日」
    「島と奇跡」
    温泉に纏わる6話収録の短編集。

    タイトルと装幀から、まったりホンワリした物語を想像すると良い意味で裏切られる。

    朝比奈あすかさんのヒリつくような描写は健在。
    随所に棘もあれば毒もある。

    だがそれが物語のいいスパイスとなって、その後の解放感が半端ない。

    人生に惑い苦味を抱えていた人達が温泉旅で身体と共に心までほぐれていく様子に心癒される。

    どの短編も秀逸だが、最終話「島と奇跡」はタイトル通りその奇跡に感動した。

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    2025年05月24日
  • 君たちは今が世界

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    物語の章ごとに主役が変化していきます。
    小学校6年生のクラスの様子。
    子供は発達の差が大きく、物事の考え方も各々で大きく違う。それが巧妙に表現されており、とても素晴らしいと感じました。

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    2025年05月17日
  • 翼の翼

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    中学受験に、ついて考えさせられる話でした。
    子供、親視点から、どちらも共感しました。
    我が子も、小学4年生。
    受験も、視野に入れていますが、やはり、成績に一喜一憂してしまう、自分がいます。
    楽しくやれるよう、思う毎日です。
    最終的には、やらせるのではなく、自分がどうしたいのか?だと思います。頑張って欲しい気持ちは、強いですが、受験するかしないかは、子供に任せたい思いです。
    翼くんは、結果的に、良い結末で良かったと思います

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    2025年05月10日
  • ミドルノート

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    仲良かった同期の歩幅がちょっとずつズレて行ってっていう、朝比奈あすかのこういう話の雰囲気、大好き。こないだ妹に新卒カードの大切さを語られたらけれど、確かにね。香水詳しくないので“ミドルノート”って初めて知ったんだけれど、読んでから噛み締めたくなる。

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    2025年04月29日
  • 翼の翼

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    父親も母親も子供も、みんなが一生懸命だった。
    胸が熱くなった。
    特に子供は頑張って頑張って頑張って勉強して……あんなに頑張ったことが私の人生であっただろうか、って思った時に今どれだけぬるま湯にいるかわかった。
    勉強もスポーツも、そこまで突き詰めて頑張ったことはない。。
    頑張っても頑張っても報われないことが世の中にはあって、頑張りすぎると心が潰れてしまう。。
    特に子供だと難しいですね、どこまでがその子の為で、どこからが親の"所為"で、になるのか、、。

    でもこの本に書かれたような家庭は実際にたくさんあるんだと思う。

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    2025年04月16日
  • 人間タワー

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    朝比奈さんらしく少し毒のある話かなと読み始めたが、意外とスッキリ爽やかな読後感。
    人間タワーをめぐる様々な人たちの想い。
    最後に出した結論。
    いろいろな思いを持った人がどんな結論を導き出すのか・・
    最後まで面白かったです。

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    2025年04月02日
  • 翼の翼

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    胸熱くなったな。本人が主体的に選べる環境づくりが重要。それが小学生だと難しい。客観的に見たらなんてバカなことするんだろうと思うけど、当事者になったらわからないんだろうな。

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    2025年03月28日
  • ミドルノート

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    同期入社して、それぞれの道を歩み始めた3人と、派遣で入社してきた1人。それぞれの歩む道がそれぞれの視点で細かく描写されていて、とても良かったです。隣の芝は青く見える、ないものねだり、まさにその通り。

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    2025年03月23日
  • ミドルノート

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    4人の30代女性のお話
    同じ会社という共通点があるが、それぞれの家庭、私生活、仕事など取り巻くものが変化していく
    まさに同世代の話で、自分も生活環境が変わっていることを日々感じているので同じ立場にいる身として面白く読み進められた

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    2025年03月08日
  • ミドルノート

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    朝比奈あすかさんの本は3冊目だけど、人の内面の繊細な部分を書くのがすごく上手な作家さんなんだと思う。
    登場人物の女性はそれぞれみんなの違う悩みがリアルで周りの人の話を聞いているみたいだった。
    いるよなあ。拓也みたいな人。

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    2025年02月28日
  • 君たちは今が世界

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    こういう人いるよなと、すごく現実世界っぽくて、なんだか苦しくなるところもあるけど、この本は私たちへのエールなんだと思う。自分は変わるし、周りの人も変わる。社会も変わる。今が輝いていても、苦しくても、同じように未来がある。期待していいんだと。

    学校という小さい社会が苦しい子たちはそれなりにいるだろう。楽しんでいる子も、なんとも思っていない子もいる。よくないことばかりじゃない。子どもたちには「今が世界(すべて)」なんだけど、世界は広いよって見せてあげるのが大人の仕事なのかな。どの子にも幸せになってほしいから。

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    2025年02月27日
  • 人生のピース

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    相手の幸せを全て素直に受け入れられない潤子もよくわかる。幸せになりたいと思えば思うほど、自分のプライドや頑固さが浮き出て、その心の未熟さも共感できる本でした。

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    2025年02月13日
  • 君たちは今が世界

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    ネタバレ

    あの世界がすべてだった学生時代。
    気づきたくないことに気づきそうな予感。自分の本心が言えない。思っても行動できない。心のザラつきをなかったことにする。ひとりぼっちになりたくない。
    自分にも確かにその瞬間があった。
    そんな自分を恥ずかしく思い、目を背けていたなあ。

    自分の弱さを人にみられることが怖かった。
    自分で認めることが怖かった。

    あの時間があったから、今の自分がいる。
    弱さは必要だった。
    と、大人になった今だからこそ言える。
    広い広い世界にでて、あの場所はとても狭いものだった、もっと自分らしく居ていいと気づけたから。

    今悩んでいるこども達にも伝えてあげたい。
    これから世界はもっともっ

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    2025年02月11日
  • ミドルノート

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    ミドルノート、人生の途中という感じなんだろうな。年齢を重ねるほどに、同級であっても同期であっても人生の彩りが多様になってくる。何一つ同じものはないんじゃないか。自分に与えられた場面を味わうしかない。

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    2025年02月07日
  • ミドルノート

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    アラサーの女性が4人が主人公。香水のミドルノートって意味ね。文章は巧みで読み進めるのがかなり楽しい。もう少し展開があれば面白かったなあ。それぞれのパートを短くしてもっと繰り返し見せてほしかった。

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    2024年12月23日
  • やわらかな棘

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    やわらかい棘は致命傷にはならない。
    ならないからこそ、誰にでも持ち得る武器に共感。
    「素」である人間が自己を守る為の無意識の虚勢。
    元恋人への復讐心、血の繋がる家族への憎悪、
    青春時代共に過ごした友へのマウント。
    見つめ直した時に、自分に棘があることを自覚して、
    他者の棘を把握して、見守ることが最大の愛。

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    2024年11月18日
  • ミドルノート

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    ネタバレ

    ライフステージや働き方が異なる、元同僚女性4人の視点で描かれる物語。自分と同年代の30代前半という設定で、立場が違う人物たちの悩みも大いに共感。
    女性が働くうえでの壁が緻密に書かれていて、そうそう!と言いたくなる描写が多々あった。
    最後はみんなが前を向いて進めそうな希望を持てる終わり方で、読後感も良い。

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    2024年11月09日
  • やわらかな棘

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    少しだけ繋がりがある短編集。
    人はみんなないものねだり。風景の描写がとても綺麗で、冬の空を早く見たいと思った。

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    2024年10月18日
  • 君たちは今が世界

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    普段読書をあまりしない中1の息子に、何かオススメできる本はないだろうか?と思い探していて辿り着いたのがこの本だった。
    中学受験でもよく出題されていると知り、息子より私が先に読んでしまった。

    ちょうど小5になる娘と、中1の息子がいるのでドンピシャでハマり、一気読み。
    特に娘の方は最近友達関係のグループも出来上がってきててそこに入れない…と悩みを聞いたところだったので分かるよ分かるー!と思いながら本当に我が子だけじゃなく一人一人がこんなふうにそれぞれの想いを抱えながら学校に行ってるんだろうなぁと思った。

    読み進めながら30年以上も前の、自分が小学校高学年〜中学生くらいの時に考えていたことや当時

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    2024年09月24日