朝比奈あすかのレビュー一覧

  • やわらかな棘

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    人は誰でも見えないところに秘密や悩みといった棘を抱えて生きている。各章で一人ずつ女性に焦点が当てられているが、女性たちの間に何かしらの関係があることで、前の章でわからなかったことが次の章でわかったりして面白かった。浮気、不倫、自殺、摂食障害... 出てきた問題は自分にとって身近なものではなかったが、それでも登場人物に感情移入してしまい、親近感が湧くような作品だった。人は人、自分は自分、世の中にはいろんな人がいるけど、自分の人生を大切にしようと思った。

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    2022年05月08日
  • 不自由な絆

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    学生時代の友だちと偶然再会し、リラは育児に悩む洋美に手を貸す。その後同じ幼稚園のママ友になった。
    洋美の息子敏光にリラの息子光鳥が毎日暴力を振るわれていることを知る
    ママ友、友だち、夫婦関係、親子関係、職場のいじめなど問題が盛り沢山で興味深かったけど
    どれもなんとなくしっくりいかないまま終わった感じ

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    2022年03月28日
  • 人生のピース

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    ネタバレ

    最初は潤子の心のツッコミなど面白くて
    スラスラ読めてたけど
    婚活や結婚論からどんどん苦手な女性になってきた。
    3人は親友っていうけど、本当に親友なのかな?と思う感じが多々あった。

    結婚に対しても、結婚してれば周りから認められると思いすぎてて、結婚がゴールのように思っていたし。
    とにかくプライドも高い。

    3人の中では礼香が1番すきだった。

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    2022年03月15日
  • 人間タワー

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    ネタバレ

    ★3.5
    桜丘小学校の運動会で毎年六年生が挑んできた新体操「人間タワー」を巡り、生徒、先生、親達の視点で描かれている。

    他人と何かを作り上げるというのは
    本当に難しいことだなと、改めて思う。

    伝統があり、元々そのコミュニティに属している人達には固定概念が根付いている。
    外から入ってきた人には異質に映ることもあるほどに。

    伝統を守る。それは誰のために守るのか。

    六年生になったらやるもんなんだ、
    なんて一喝するのは楽だけど、

    自ら望んでいないにも関わらず、
    伝統を守る責任を負わされている子ども達に対して
    大人たちがすべきことは
    そういうものだと決めつけることでも
    過去の栄光を語ることでも

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    2022年03月06日
  • 憧れの女の子

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    表紙可愛い、中身しんどい。でも、現実。

    だけど、愛がいっぱい。しんどい環境で、物語の登場人物たちは、深い愛を感じながら生きてる。

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    2022年02月05日
  • 天使はここに

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     主人公は松村真由子23歳。契約社員。
     勤めているのは全国展開するファミレスチェーンの東京桜野店。開店前の準備から混雑時の目配りやアルバイトのフォローまで、いつも真由子は大忙しです。さて今日は……。

          * * * * *

     真由子の成長物語だというのが、読み切るまでわかりませんでした。

     全編通じて描かれるのは、仕事に真摯に向き合う真由子の姿。非常に忍耐強く、ブラックな労働条件でもベストを尽くして働く。立ち位置をわきまえ、常に店のことをいちばんに考えて行動する。

     そんな誠実なお伽話のヒロインのような女性が幸せをつかむまでの話かと思っていました。

     けれど、さすがに朝比

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    2022年02月02日
  • 憧れの女の子

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    ネタバレ

    女の子がほしい敦子と、男児2人で満足している俊彦。男女として愛し合っていた2人のかたちがどんどん変わっていく作品。女の子を産むための感情のないセックスが生々しい。

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    2022年01月05日
  • 人生のピース

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    中高時代を女子校で一緒に過ごした3人が34歳になり。婚活ものです。
    軽めに読める感じで、面白かった。
    結婚って何だろうって考えさせられる。婚活市場はなかなかに厳しい。特に30代女性にとっては過酷で、こんな思いまでして結婚しなくてもいいのでは?と思ったり。主人公の潤子はわりと普通のタイプだけど、みさ緒、礼香はけっこう個性的。中高時代からのノリと仲の良さが感じられてほっこり。そんな仲でもお互い言えないこともあり。それぞれの生き方を探していくストーリー。3人に幸あれ!。親友の結婚式のシーンはうるっときてしまいました。個人的には礼香がのたどり着いた考え方に共感したよ。かなりぶっ飛んでいるけど、そんな未

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    2021年10月10日
  • 人生のピース

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    読みやすくて楽しめましたが、ミュージカルにされたという方の解説ほどの熱量で面白かった!というわけでもなく、得るものもなく、ただ読んでいる間だけ楽しいというような小説です。

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    2021年10月02日
  • 天使はここに

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    クレープ·シュゼットが美味しいファミリーレストラン「エンジェルズ」でがむしゃらに働く22才女·真由子のお話。正社員目指してバイトからずっと続けるもなかなか採用されず現在は契約社員。社員をいいことに休みもなく働かされるも、仕事に一生懸命なためそこに疑問も抱かず。

    真由子がひたむきで一生懸命で世間とずれていて、たまにこういう人ってホントにいるな、と思う。実際に会って接すると変わっててちょっと「?」ってことも多いと思うようなタイプだけど、でもこういう人がホントは誠実で何に対してもまっすぐで良いんだと思う。接客業って大変だけどやっぱりいいよな、と思ってしまうようなお仕事物語。

    「不自由な絆」で出て

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    2021年09月30日
  • みなさんの爆弾

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    年齢も考え方や生き方もまったく違う女達のそれぞれのお話を集めた短編集。女子高で青春を謳歌する少女、溺愛していた息子を無意識に虐待していた女、ミニシアター系の映画にはまり15回も観に行く女、子育てに必死になりながら官能小説を書くシングルマザー作家、虐待された記憶をもとに小説を書くホラー作家、塾の受付のパートをしながら小説を書く人気ファンタジー作家の6話。

    爽やかな青春のストーリーがあると思ったら、かなり重めのダークな話もあったり、特に何も起こらないぼんやりとした話なども入ってバラエティに富んでいる。後半の主人公がみな何かしらの作家だったので少しかたよりがあるかな、という気もする。
    とても面白く

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    2021年09月26日
  • 憧れの女の子

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    ネタバレ

    「ある男女をとりまく風景」は種明かしまで勘違いしたまま読んでたからびっくりしたし、無意識でフィルターかけてたんだなということに気がついた。

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    2021年08月28日
  • 天使はここに

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    天使、ということでもっとほんわかした話だと思って手に取った。
    飲食業経験者として、主人公・真由子の気持ちが痛いほどよくわかって、ほっこりするどころか疲れてしまった。
    でもハッピーエンドではある、のかな。

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    2021年06月02日
  • 声を聴かせて

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    ネタバレ

    二編とも母親が主人公なので気持ちの変動が大きかった。特に「ちいさな甲羅」は、主人公と同じく幼稚園児の息子がいるのでタケが意地悪されたり暴力をふるわれるシーンはギュッと胸がつまる。我が子を守るのは最優先だけれど、一種の危うさが付き纏うママ友関係に追いつめられ弱っていく栄子の気持ちは同情できる部分もあるなぁ。
    「いくよ。げきもやんなきゃならないし」と毅然と幼稚園に行く意志を示すタケ、過去のいじめの被害をカラッと母親に告白する表題作の奈保子、子どもの中に育っている生きる強さの芽への確かな信頼を感じた作品だった。

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    2021年04月21日
  • 天使はここに

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    ファミレスという舞台、アラサーになり、契約社員のままの主人公の真由子さん。さまざまな性格のアルバイト、嫌な店長、常連など人間模様が細かく書かれていて、描写が容易に想像できる。ちょっぴりセンチメンタルになる展開もあるが、ほっこりしたラストで読みやすかった。

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    2021年01月16日
  • 憧れの女の子

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    宮下奈都さんの解説が全てを物語る。素晴らしい文才だなあと。「ある男女をとりまく風景」は秀逸。やられたと思わざるを得ない。

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    2020年09月08日
  • やわらかな棘

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    登場する人物が少しづつ絡み合い、あれ、これ誰だっけ?と何度かページを戻したり。途中、幼稚園児目線で平仮名だったりしたけれど目線が極端に変わるのには効果的だったかな。登場する人物それぞれに想いがあり人生色々だな、一気に味わえる読書の醍醐味を味わえた。

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    2020年06月12日
  • 天使はここに

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    ファミレスお仕事物語‥簡単に言えばそうなるけど、主人公の不器用さ、関わる登場人物との絡み、かなりイライラしたが、なぜか惹きつけられた。化けるのを期待していたのかな?

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    2020年05月01日
  • 憂鬱なハスビーン

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    朝比奈あすかさんのデビュー作で群像新人文学賞受賞作です。ハスビーンの意味は一発屋の事ですが、私は本書を読んで少し憂鬱でした。その理由は著者にも作品にもなく詳細すぎるパーフェクト解説だったのですね。これから読む方には出だしから結末を含めて本文のダイジェスト版みたいな要約が為されていますので、くれぐれも解説を先に読まない事をご注意申し上げますね。エリート塾TOPの小学生時代から順調な学歴を経て東大から有名企業に入ったのに歯車が狂い不満だらけのヒロインの凛子は人生のハスビーンから脱出すべく漸く進み始めましたね。

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    2019年09月26日
  • 天使はここに

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    こんなに頑張っているのに正社員じゃないんだ。
    正社員とか契約社員とかアルバイトというくくりでなくて、個人個人の頑張りでお給料が決まればいいのにね。
    ファミレスに行ったことがないから、どんな雰囲気なのか想像もつかないけど。

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    2019年08月27日