【感想・ネタバレ】いつか、あの博物館で。アンドロイドと不気味の谷のレビュー

あらすじ

ロボット博物館への校外学習で同じ行動班になった、安藤悠真、長谷川湊、清水陽菜、市川咲希の四人の中学一年生。その博物館には、「美しすぎる」アンドロイドの気象予報士が展示されていた。その日の体験をきっかけに、それぞれがロボットと人間の違いを考える。完璧な美しさや強さを持つロボット、やさしい言葉をかけてくれるロボット、いつまでも死なないロボット……。それでも、ロボットにはない自分だけの心を確かめ、他者と触れ合い、距離感に悩みつつも、気持ちがつながる瞬間を大事に、新しい自分を作っていく――。不思議な縁でつながった、性格や家庭環境の異なる男女四人。彼らの中学一年から三年までの三年間をそれぞれの視点から描いた、現代社会に生きるさまざまな子どもたちの姿を切り取る著者による、中学生たちの日常(いま)の群像劇。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

若者の心にある葛藤。大人や経験した人からすると、大したことないと思えるようなことに思春期の若者は戸惑い悩み、選択をする。中学生から高校生に上がるタイミングはだれもが自分の進路について、生まれて初めて向き合い時だ。大なり小なり悩みがある若者が自分や自分の環境を理解し、他者のそれと比較をしながら受け入れて成長する。
人生は不可逆で人間の価値観や感情は多様である、だからこそ楽しいし難しい。出会いに感謝して、自分の大切な人の時間に着目をしたいと思えた作品。

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2024年09月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

自分と重なるものがあって、夜中泣きながら3時間ほどかけて読み終えた。
アンドロイドの話が盛り上がったというのは 物語のきっかけとしては小さいかなと思ってしまったけれど、そういうちょっとした不思議な縁って確かにあるよなーと中学生活を思い出した。
4人それぞれが私と似た想いを持っていたので、辛いよなー が半分、でもなんだか嬉しいのが半分(ひとりじゃないと思えたからかな)。
寄り添い合える小説に出会えて嬉しい。
私も少しずつ前に進みたい。

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2024年09月22日

Posted by ブクログ

陽菜、湊、悠真、咲希のキャラがまるで違う4人がひょんなとこから同じ班になりロボット博物館に行く所から物語は始まり、それぞれが中学生ならではの悩みを抱えながら成長していく物語。
傍からは才能があって自信いっぱいに見えても、本人は色々と悩んでいたり人間ってそういうものだよな、うんうんって頷きながら人生ってこういうものなんだって再確認できたな。
あと体育のダンスの発表会での「どうせやらなきゃいけないんだから開き直ろう!」って陽菜の発想がすごく素敵だし、そこからどんどんみんなで楽しくしちゃう所は社会人になった私も取り入れていきたい姿勢だなって思った!
とっても読みやすいし、小学生から大人まで読んでいて学びがあり楽しめる作品!

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2024年07月14日

Posted by ブクログ

すごく入りやすい文章と引き込まれる内容で、2時間くらいで一気に読めてしまう。
この4人の中学生たちを心から応援したくなる。
心が温かくなるって、こういう話を指すのだろう。

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2024年07月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

でもやっぱり人間がいいじゃん?

安藤悠真、清水陽奈、長谷川湊、市川咲希は校外学習で同じ班になった。普段の学校生活ではほぼ交わりがない。なんとなく、気が乗らない人との交流。しかし見学したアンドロイドとそこで生じた疑問「不気味の谷」について悠真が説明したことで、4人は束の間だが心を開いて交流できた。そして、月日は巡り——。

アンドロイドがどうこうするSFではなく、中学生の日常的な人間関係と成長を描いた穏やかな物語だった。難しいこともあるけど、アンドロイドのようにわかりきったことだけ答えてくれるのではなく、表面的な関わりだけでなく、悩みながらもがきながら、自分を見つめていける関係を持てるといい。

アンドロイドは変わらない、でも人は変わっていく。アンドロイドはなんでもできる、でも人が好きだからこそ伸ばしていこうとする力に魅力がある。そんなことを思う素敵な物語だった。

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2025年10月08日

Posted by ブクログ

中学1年生の校外学習で
ロボット博物館に行くことになり
同じ行動班になった4人。
サッカー少年の悠真、ロボット好きの湊
明るく元気な陽菜、物静かな咲希。
性格の違う彼らだったが
このときだけ目的をひとつにまとまり
大切な思い出になる。

物語はその後、2年、3年と
成長する4人の姿を追いかけるのです
普段はいわゆる「グループ」も違うし
それぞれに抱えている悩みも違う。
けれど、あの時の結びつきが
ふとした瞬間に大切な意味を持つ。
こんなつながり、素敵ですね。

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2025年08月03日

Posted by ブクログ

博物館で見たリアルなアンドロイド。そのアンドロイドに対して違和感や嫌悪感を抱く現象のことを不気味の谷というそう。

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2024年11月27日

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