朝比奈あすかのレビュー一覧
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女性作家が主人公の6篇の短編集で、2017年の「小説BOC」の2篇、同年「アンデル 小さな文芸誌」の3篇、及び書き下ろし1篇
中高一貫女子校の中1の子が高2のバスケ部のポイントガードに憧れる「初恋」は、ストレートにキュンキュンドキドキが伝わってきて楽しいし、13年後に恋愛小説家として振り返る感慨もまた微妙な感じがよく分かる。
「譲治のために」は元作家の病んだ自意識が怖い。
「メアリーとセッツ」は、気に入った映画を15回も見に行った作家の卵の女性(たぶん東大理3に受かったのに失業して実家のコンビニを手伝っている)が、同じようにその映画を何度も見ているブロガーを見つけて会い、映画について語る -
Posted by ブクログ
ファミレスチェーンで15歳からバイトをはじめて7年、ただ真面目に誠実に、自分の働くお店が好きで仕事を続ける真由子。大学生バイトから見たら何でそこまで?といわれるような働き方ですが、彼女にとってファミレスで働くことは、大切なことでただ生活のために働いてるんじゃないことがわかります。
今のお店での店長やバイト仲間との関係、仕事場での自分の立場。幼いころ、祖母と育ての親代わりの叔母と楽しみに訪れたファミレスの思い出。ファミレスという場所で働く真由子の感情と日常が書かれています。
誠実に一生懸命働くことや、自分の目で人を見ることや、何かを大切にすること、淡々としたストーリーですが読後感良しです。 -
Posted by ブクログ
一人で生きていくことを選択し、マンションを購入してしまった長女。
田舎町でのひとり孤独な育児に、次第に追い詰められていく次女。
夫とふたり仲良く暮らしながらも、姉たちにさえ言えない過去を背負っている三女。
はたから見れば充分幸せそうなのに、どこか空虚な三姉妹の日々。
主人公の三女は 『本当に欲しいものは手に入らない・・・』というけれど
手に入らない物を欲しがり続けても、そこに幸せは見つからないはず。
目の前のことから逃げずに、ひとつひとつ小さな事を積み上げていくような
ささやかな生活の中にしか本当の幸せはないのだから。
いくつになっても
迷ったり、泣いたり、後悔したり女の人生は大変だけれど